残月記

第一章はかなり面白く「おっ、大当たりの小説か!?」と期待していて、読んでいました。
特に表の月から裏の月に世界が変わるときの臨場感が凄まじい。

第一章の終わり際で数々の見知らぬ名前が出てきて、これからこの人たちと裏の月の世界を冒険して家族を取り戻すのか?と期待を胸にページをめくっていました。
しかし、期待を裏切られた気分です。
完全に章ごとに独立した作品だったのです。
第二章で違う主人公に切り替わり、最終章で第一章の主人公と合流するのかと思いながら読み進めていました。
最終章になっても前章で出てきた主人公たちは出てきませんでした。

最近の傾向としては、それぞれが違う境遇の主人公が章ごとに活躍して最終章で物語が交わる展開が多かったのですが、これは違う形でした。
私としては第一章で家族と離れ離れになった主人公の結末を見届けたかっかな。

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