銀河英雄伝説
名作ですよね。
全10巻読み終わりました。
ラインハルトとヤンの2人天才を中心に描かれていますが、専制君主制vs民主共和制という対比された政治制度への対決もこの物語の大きなテーマでしたね。
我々日本人は民主共和制を「善」としがちですが、専制君主制でも優秀で慈悲深い独裁者なら賛否は分かれそうですね。
それに当てはまるのが天才ラインハルトなんですが、彼は戦争の天才でもあって内政でも非凡でした。
既得権益の貴族たちを排除し、独占されていた富を民衆に再分配したりと民衆にも圧倒的な支持を得ていました。
もう1人の主人公、ヤンは「この優秀な独裁者を倒して民主制にするのは国民のためになるのか?」と葛藤します。
独裁者はどうしても「悪」となりがちですが、このような慈悲深い独裁者なら民衆は政治について考えるのをやめてしまい、全てを君主の判断に任せっきりなってしまいます。
思考停止は怖いですね。
民主制の「凡人たちが話し合い、ダメなら降ろし、また新しい首相任せる」と民衆を政治に参加させながら一歩一歩前に進む方が良さげですね。
そんなことを考えさせられた小説でしたわ