シンクタンクの就活対策、教えます。
こんにちは、またまた耳栓くんです。他のメンバーにも記事を早く書いてもらいたいものです。
今回は、前回投稿したシンクタンクの紹介記事の続きです。シンクタンクをこれから受けようと思っている人・今受けている人に向けたアドバイスを載せたいと思います!
所要時間は、10分弱程度です。
1.シンクタンクの就活の特徴
シンクタンクが他の業界の就活と異なる点は、以下の点です。
選考過程の中で、
①ESの制限字数が長い
②論述試験がある
③自分の研究内容について問われる
なぜこれらの課題が選考で課されるのでしょうか?
回答は単純です。入社後に求められるスキルだからです。
今回は②、③についての対策を記したいと思います!
①の字数についてですが、だいたい1000字程度でまとめるものが多いです。三菱総研なんかは1100字以内で研究内容をまとめねばなりませんでした。長すぎてレポート書いてるみたいでした。
字数が多い点については文章を書く練習をするしかないかなと思います。
では、以下ではそれぞれのポイントで対策をお教えしたいと思います。
2.論述試験に備えるために
この節では論文対策を行います。おそらくこの選考は他の業界ではなかなかないのではないでしょうか。この目的はおそらく、入社してからのレポート作成能力・自分の意見をアウトプットとして出す能力を試しているのだと思います。
論述試験とは、具体的にどんな問題なのでしょうか。
私が受けたあるシンクタンクでは、パソコンとテーマが3つ与えられ、「どれか1つを選びWordファイル2枚程度に論ずる」、というものでした。
学生の各々の得意分野が考慮されて3つ用意されているのだと思います。
では、どのように対策すればよいのでしょうか。
私はこの論述に対応するために、以下2つの対策を行いました。
①社会課題を知るために、日経新聞を読む
②専門的観点で社会課題を斬るために、経済セミナーを読む(一般化して言うと専門雑誌を読む)
まず①について。
新聞を読むことで社会課題を幅広く知ることができます。論述問題の傾向として、現在進行形の社会課題を問われるというものがあります。(社会課題を調査研究するという業界ですので)。
日経新聞は、社会的な問題を多く取材していますので、斜め読みするだけでも社会課題を網羅できるかと思います。日頃から読んでいる人は、そのまま読むことをお勧めします。
次に②について。
②は、自分の専門的な観点から社会課題を斬る練習です。上記の「経済セミナーを読む」、というのは私が経済学研究科であったため、経済学の観点で社会課題に対して意見を持つという目的のために購読しました。
※ですので、何も経済セミナーである必要はありません。
したがって、より一般化して言うならば、
「社会課題を日経新聞で知り、専門的意見を持つために、課題に対応する専門雑誌や論文を読む」
、というのが必要な対策だと思います。
実際にこの対策を取ったところ、経済セミナーで扱われていた社会課題が出題されたため、この対策をとっていて良かったなと思っている所です。
3.面接に備えるために
シンクタンクでの面接では確実に自分の研究テーマについて問われます。問われ方は様々なので万能な対策を記すことは非常に難しいことですが、心掛けなければならない事は、いくつかあります。
①その研究テーマを選んだ理由(問題意識)
②工夫した点
③結果の解釈・社会への還元(非常に分かりやすく)
④入社してやりたいことを見つける(より具体的に)
⑤受ける会社の研究レポートを読む
これらの5点を面接前に確実に整理しておいてください。
①は個人の関心の幅、②は自分なりのオリジナリティを研究の中で出せるか、③は誰もが社会に還元された研究結果を理解できるか・実社会に応用できるか、④は入社して目的・志を持って働けるか・客先に需要に対応しているか、⑤はその企業・シンクタンクに対しての真剣度を問われているものと私は考えています。
▽自己分析と企業研究で基礎に戻ろう
私個人としては、一番難しいのは、「④やりたいことを見つける」かなと思っています。このフローではより具体的なやりたいことと、その理由を問われます。
研究は、専門的知識を生かして問題意識を持ってい臨めば、いい意味でも悪い意味でも進捗が生まれます。しかし、入社してからのやりたいことは、自分の(性格などに由来する)本質的にやりたいことと、その企業の相性がマッチしていないと出てきません。
下図に示すように、企業は当然客先である官公庁からの依頼に答えられるような人材を欲しています。そして、そういった条件を満たした学生とよりマッチしやすくなります。
ですので、当然ですが「やりたいこと」を明確にし、それが企業の求めるものと一致することを目指してください。(無理やりすり合わせるとミスマッチになります。)
マッチをうまくさせるためには、自己分析と企業研究が必須です。
企業研究は部署名やレポートなどを調べに調べまくって興味がある分野を見つけてください。そうすれば、自分の研究分野的に関心ある分野や、直感的に面白いと思える分野が出てくるはずです。
次に自己分析です。これはどの業界にも当てはまることですが、企業研究の結果、論理的にも直感的にも「面白い」と思える分野を、面白い・やってみたいと思った理由を探り続けてください。これが自己分析にあたります。
これをおろそかにしていた時期、何がしたいかが不明瞭でいくつも面接で落ちました。
※余談ですが、「直感」は意外と大切です。自分がピンとくる勘は自分の経験や性格の積み重ねであることが多く、自分の本質が潜んでいたりするからです。)
ちなみに私は、自分が雇用政策にかかわりたいと思ったため、その理由を友人と問い続けました。例えば、
雇用政策にかかわりたい←(なぜ?)
労働経済学を専攻しているから←(なぜ専攻した?)
幅広く社会課題を分析できるから←(なぜそれを面白いと思った?)
.....
これを続け、最終的に理由が自分の本質的な性格や経験などに現れたため、「私は~な所があるから労働経済に関心を持ったんだな」と思えました。したがってそこまで分析できれば、やりたいことがXである理由が妥当になります。
面接官はこういう理由付けに目を光らせているのではないでしょうか。
また、自己分析をできる、優秀で志が近い友人を見つけることも大切です。
④以外は、意外と意識高く研究をしていれば自然と答えられるようになります。また、⑤もいろんなシンクタンクのレポートや部署紹介を見れば「面白い」と思うものはたくさんあります。
4.おわりに
今回はシンクタンクの本選考対策について記しました。大学院でもなかなかシンクタンク志望の学生を見たことがないので、あまり需要がないかもしれませんが、この業界は他の業界と比較して”就活情報不足”であると思っています。
就活を終えたばかり、社会に出たばかり、研究を終えたばかりの我々にとしては、学生時代に積み上げたけど誰にも伝えてきれていない役立ち情報をまだまだたくさん持っていると思っています。
ですので、誰かの需要にこたえられるような記事を書いていこうと思っています。
シンクタンクのインターン情報もありますので聞きたい方はぜひ質問箱へ。
次回あたりはデータ分析のコラムを書こうかなと思っています。
ではまた!