これから経済学を学ぶ人におすすめの本〜統計編〜
こんにちは。社会へ羽ばたいたばかりの耳栓くんです。入学シーズンということで今回は、これから経済学を学ぶ新入生に向けてぜひ読んで欲しいおすすめの本を紹介したいと思います。
忙しい人は、難易度・対象・1段落目だけを読んでもらえればこの書評はある程度伝わるかなと思います。
大学入学が延期した、あるいは授業開始が延長した、という学部生はぜひ空いてる時間にでも読んでみて欲しいです。
今回は統計入門編を3冊ご紹介します。統計やエコノメトリクスは、人々の性質を知る上で、経済学の理論を実証する上で必要な学問です。簡単に言うと、データ分析をするために必要な知識のようなものです。これから紹介する本を読んでみると、あなたもデータサイエンティストの道が開けるかもしれません。
1.『この世で一番おもしろい統計学』(ダイヤモンド社)
難易度: ☆
対象:統計って何?どんなことするの?って感じの人
この本の特徴は、漫画調で書かれていてとにかくやさしい。やさしいんです。統計に触れたことのない人でもわかるように絵や例を用いて、超直感的に説明してくれています。
「そもそもどうして統計が必要なのか?」「無作為抽出とは?」「推定量の信頼度合いの検定方法」など、専門的に学んでいく知識についてもカジュアルに説明してくれているので、これを読んで統計の伝統的なテキストを読めば非常に理解が早いかと思います。
次に紹介するような本を読んでみて、「あれ、これってどういう意味で計算してるんだっけ?」みたいなそもそも論的な質問が浮かんだときは一度このテキストに戻ってくるのもありではないかなと思います。
ちなみにこの本はミクロ経済学、マクロ経済学シリーズもありますので是非読んでみてください。
2.『コア・テキスト統計学』(新世社)
難易度:☆☆
対象:今から真面目に統計の勉強を始めよう!って人
次に紹介するのは、我らが大阪大学の大屋先生のテキストです。このテキストは統計を実際に学び始めるときに一番アカデミックにやさしく解説してくれているテキストといっても過言ではないでしょう。実際に私が学部で統計の授業を習ったときには先生がこちらの本を薦めていましたし、大学院の経営の授業でも修士1年生用に使われていました。
数学に対するアレルギーはない人や平均や分散などの考え方がなんとなく身についている人などは、最初にこの本から読むといいかもしれません。
内容としては、平均や分散などの基本的な意味~回帰分析、までを網羅しています(回帰分析はまた後日noteに記事を書きます)。つまり計量経済学という学問の入り口までを保証してくれています。ですのでこのテキストは計量経済学を勉強する上で必須といえます。
3.『統計学入門』(東京大学出版会)
難易度:☆☆
対象:統計の勉強を少し
次は東京大学でも使われているかのような名前の『統計学入門』です(使われているかは知りません)。このテキストもコアテキスト同様、統計学の初歩的なテキストです。私が初めて統計を勉強するときに指導教員に教えてもらったテキストはこちらの本でした。
コアテキストとの違いは、こちらの方が諸々の定理や補足、例題の面で詳細な点と、文字が詰め込まれていて少し読みづらいです点です(その分濃い)。もし時間があるのであれば、上記のコアテキストと並行して使用するとコアテキストの不足を補えて知識がしっかりとつくのではないかなと思います。
おわりに
今回は統計学の入門的な書籍を紹介しました。統計が専門でない私にも論じられるレベルにとどめておきました。
統計学がつかめると、だんだんとデータ分析をしたくなってきます。そしてそのうち計量経済学をやりたいと思うことになります。すると研究がしたくなってきます。あなたにもそのタイミングが来ることを祈っております。早ければ早いほど自由に研究ができます。
そのうち計量経済学や因果推論のおすすめの本も紹介しようと思うので、それまでこれら3冊を読んでみてください。それではまた。