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1964.4.20 切手趣味週間 源氏物語絵巻 宿木
「いずれの御時にか、女御、更衣あまた候ひ給ひける中に、いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めき給ふありけり」
学生時代に古文の授業で暗記された方も多いかと思いますが、源氏物語の第一章「桐壺」の出だしを何となく覚えていました。
この源氏物語を絵画化した現存最古の国宝である源氏物語絵巻は名古屋にある徳川美術館に所蔵されています。こちらはもともと劣化を抑えるため額で展示する形式だったものを修復し、絵巻の形で保存・公開できるようにしたそうです。
電子ブックが公開されていてそちらでも楽しめるのですが、機会があれば訪問して現物を鑑賞するとともに、あわせて周辺の郵便局で先日発行された「なごやめし」の切手に風景印を押してもらえればと思っています。
源氏物語絵巻は何度か切手になっていますが、こちらは昭和39年の切手趣味週間に発行されたものです。中君と匂宮が登場人物で、薫との関係をめぐる色々な心の動きを和歌に託して伝えている場面です。