うんちをみんなが眺める世界。「ゴミうんち」展の感想。
こんにちは。
腸活プロデューサー/うんちのお姉さんの長瀬みなみです。
今日も快便です。
六本木の21_21DESGIN SIGHTで開催している「ゴミうんち」展。衝撃的な内容かつ、とてもためになったので感想をまとめます。気になった人は絶対に行って欲しい。来年の2月まで。
本屋での衝撃の出会い
本屋をウロウロしていたら、小学生くらいの女の子2人がとある本を指差しながらキャッキャと騒いでいた。棚は確か”カルチャー”とかそういうものだったと思う。「ちいかわの本でもあるのかな」なんて思っていたのだが、様子がおかしい。明らかに指先の対象をちょっとバカにしている。小学生女児に指差してバカにされる書籍とは何か。気になって横目で確認すると、衝撃のタイトルが書いてあった。
『ゴミうんち』
いや、ちょっと待て、うんちのことをゴミ扱いとはいかがなものか。中身が気になりすぎる。
特に興味のない断捨離の本を読むふりをしながら、女児たちがゴミうんちに飽きるまで待つ。所要時間約15秒。飽きるの早いな君たち。
『ゴミうんち』は、六本木の21_21 DESIGN SIGHTでスタートする「ゴミうんち展」コンセプトブックらしい。手にとってページをめくるとこんなことが書いてあった。
一体どういうことなのか。
うんちに人は集まるのか
会期がスタートしてすぐに「ゴミうんち」展に行った。実は、内容は至って真面目。ゴミやうんちの視点から資源の循環や地球環境について考える挑戦的な内容。そんなお堅めかつ見たくないものをテーマにした展示に、六本木のファッションピープルたちが集まると思えない…。
しかし、私の懸念は全くのハズレだった。若くておしゃれでキラキラした感じの人しかいない。しかも結構な人数がいる。
うんちだけでなく、ゴミの循環についても考える。うんち関連は茶色や黒ばかりだけど、ゴミのほうはカラフルな作品も多くて楽しい。
うんちだって大切な宝物
1番印象的だったのは「糞驚異の部屋」。うんちやゴミに関する思考を刺激するようなものがたくさん置いてある。うんちの模型、発酵食品、トイレ、下水、廃棄物、ことば、歴史…。なんのことかわかるものもあれば、存在自体が謎のものもある。しかし、恐ろしいことにこの部屋にあるだいたいのものが何なのかわかってしまう自分が怖い。もしや、この部屋は私の頭の中なのか?
おそらくこの部屋には、「生活する上で知らなくてもあんまり支障ないもの」ばかりが並べられている。だけど、正常な排便姿勢の図も、下水のテストで使う擬似うんちも、ヤクシカがヤクシマサルのうんちを食べることも、うんちの成分も、私にとっては人生に彩りを与える”大切なもの”なのだ。
ゴミうんち。”いらないもの”と”大切なもの”の境界線ってなんだろう。きっと私にとっていらないと思うものが、誰かにとっては”大切なもの”なのかもしれない。
わたしが目指す世界
「ごみうんち」展。かなり衝撃度の高い企画展だった。若くておしゃれな六本木ピーポーたちが、ひとつもくさすことなくうんちを真剣に眺めていたし、「うんちってほぼ水分なんだ〜」という言葉が聞こえてきた時は涙するかと思った。この空間にはゴミとうんちしかない。でも、誰もそれを見たくないもの・汚いもの・嫌なものとは思っていなかった。私が実現したい世界が六本木の半地下にはあった。
きっと君たちはまたうんちから目をそらしてしまうかもしれないけど、たまに思い出して欲しい。うんちって誰かにとっては大切なんだよ。
確かに、本来は"ゴミ"も"うんち"もないのかもしれない。
腸活やうんちのことを広めるにあたって、どんなコミュニケーションデザインをするかはかなり重要なポイントだ。いや、むしろそこしかポイントなんてないのかもしれない。「ごみうんち展」はその正解のひとつだったと思う。
最後に、勇気づけられる言葉に出会った。
当事者であることしか強みがないなら、私も当事者にしかできないハッピーなコミュニケーションをデザインしたい。
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