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犬の埴輪
こちらは、はにわ協会の看板犬「ポッキー」。茨城県出身です。
「ポッキー」の人気に乗じて、今回は犬埴輪のお話を。
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埴輪の中でも犬の出土数は極めて少なく、数えるほどでしかありません。埴輪界では、犬は絶滅危惧種並みに貴重な存在です。
そんな少ない犬の埴輪も、国立博物館で見れる機会があるかもしれません。東京、奈良、九州の各国立博物館には1匹ずつ犬がいます。東博には群馬県出土の犬、奈良博には茨城県出土の犬、九博には茨城県出土の犬、国立博物館の犬トリオです。
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ちなみに、九州国立博物館の犬は、当はにわ協会からの出向者。名前は「タロ」。九博スタッフの皆さんにも可愛がっていただき、ありがたい限りです。
犬の埴輪は、みんな可愛いですが、ペットとしての犬を表現したものではありません。猪の埴輪でセットで設置され、狩りの場面を表していたと考えられています。つまり、猟犬の姿です。ご主人と一緒に猪を追い詰めて、吠えかかっているシーンなのでしょうが、そこは埴輪。全く緊迫感はなく、ゆる~い表現です。
見出しの写真は頭部だけですが、こちらも茨城県出身の「ローズ」。奈良博の犬と似ていませんか? 形だけでなく、色や胎土も同じ、出土地に関する伝承も同じです。おそらく同郷。兄弟だったかもしれません。
近年、九州国立博物館に猪の埴輪が仲間入りしました。出土地は茨城県旧・岩瀬町。「ポッキー」も旧・岩瀬町出身。こちらも似てませんか? 同じ工房でつくられた、あるいは同じ古墳で対峙していたのかもしれません。いつか再対決させてあげたいです。
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日本はにわ協会ホームページ https://haniwa-japan.com/