ハニワこうていのミュージアム探訪~大阪府・河内長野市立ふるさと歴史学習館 編~
どうも、ハニワこうていだ!
余は、古墳や埴輪の魅力を伝えて、平和的に!世界征服を目指しておる。いつもは、大阪府八尾市にある「八尾市立しおんじやま古墳学習館」を本拠地に古墳の魅力を発信しているのだが、古墳を楽しく知るには、博物館も大切!ということで、博物館の魅力も日々PRしておるのだ。
そんな訳で、今回は、余がいつもいる大阪府八尾市から少し南の方にある大阪府・河内長野市立ふるさと歴史学習館にやってきた。そして、ここの学芸員に、館の紹介やおすすめの展示について案内してもらったぞ!
ちなみに、この記事は余のYouTubeで配信している「ハニワこうていのミュージアム探訪」を余がダイジェスト的に報告したもの。小浜くんの案内の様子などは、上のリンク先からYouTubeを見てくれ。
河内長野市立ふるさと歴史学習館って?
こちらが今回案内してくれた学芸員の小浜くんだ。
河内長野市立ふるさと歴史学習館は、河内長野市の旧石器時代から現代までの歴史を学ぶ施設として、河内長野市の「高向(たこう)」地区にある。なんでも飛鳥時代の有名人、高向玄理(たかむこのくろまろ)の一族である高向氏が住んでいたそうだ。では早速、展示室を紹介しよう!
展示室〜現代から近代の見どころ〜
まずは現代から近代の展示。だんだん古い時代にさかのぼっていく展示になっている。
大阪府でも南部にある河内長野市は山間地が多い。そこで、その山を生かした産業が多く、凍り豆腐(高野豆腐)や光滝炭という高級な炭が有名であった。
またその他にも、河内鋳物師の伝統を受け継ぐ鋳物であったり、今では外国産が多いようだが爪楊枝も取扱量日本一!!なのだ。
展示室には、それらに使われた道具が展示してあったぞ。
それから、余の本拠地の「しおんじやま古墳学習館」がある大阪府八尾市は、江戸時代に「河内木綿」が名産であったが、河内長野市の木綿はその中でも「長野木綿」という名前で呼ばれていたそうだ。今でいうブランド品だったようだな。
こちらがその河内木綿の型紙。型紙の上から糊をぬって、乾かしてから藍で染めると、糊の部分以外が染まって模様が浮かび上がるという仕組みだ。それにしても、どこかで見たことある柄だが・・・それはさておき
河内長野市と言えば、日本遺産に登録された「女人高野」や、観心寺、金剛寺など、とにかく中世が有名!さらに国史跡になった「烏帽子形城跡」などの山城も熱い!
だが今回は、時間の都合で割愛・・・ではなく、次の古墳時代が気になるからな。
中世の展示が気になる者は、実際に見に行ってくれ!
そして、お待ちかね!の古墳の展示だな。やはり余が来たからには、ここを説明してもらわないと!さて、河内長野市の古墳時代には何があるんだろうか・・・
河内長野市の古墳とは?
まずは大師山(だいしやま)古墳だ。全長52mほどの前方後円墳で、古墳時代前期、今から1600年+もう少し前に造られた。古墳時代中期、5世紀前半に造られた「心合寺山古墳」よりもちょっと先輩?って感じだな。
また埋葬施設からは、石の腕輪が30点、内行花文鏡という鏡など、なかなか凄いものが見つかっているのだが、それらが発見されたのは、なんと昭和5年!河内長野市で一番初めに発掘調査された遺跡でもあるんだ。
その時の遺物は、現在、東京国立博物館にあるそうで、学習館に展示されているのは、その後、昭和44年に再調査した時に見つかったものが展示されている。
続いてこちらは、古墳時代後期の古墳「三日市古墳群」の展示だ。大師山古墳より200年ほど新しい、今から1400年ほど前の古墳だな。
ケースの中で金色に輝いているのが目を引いておるな。これは「三日市13号墳」から出土した大刀。手前のキラキラしたのがレプリカで、本物はその奥の方だ。
そして、ケースの奥にあるのは「三日市10号墳」の横穴式石室を再現した模型だ。石室の中に須恵器などの土器が置かれているな。ちなみにこの模型、何とここのスタッフの手作りなのだ!素敵だ!!
その裏にあった飛鳥・奈良時代の高向遺跡の集落を表現した模型も、スタッフが一から作った手作り。おお~確かによく見れば手作り感もあるが・・・でも素晴らしい!!
そして、さらにその奥には弥生時代の竪穴住居の1/2の模型が。まさか、これも手作りなのか~!(詳しくは動画で)
展示室から隣の部屋へ…
さて展示室はこのくらいにして、隣の部屋へ・・・
すると、小浜くんが「見上げてください」というので、上を見ると。
見事な天井!国の重要文化財で昭和5年の近代建築「観心寺の恩賜講堂」の天井を1/3で再現。何とこれもスタッフの手作り!すごいぞ!!
そして、進んだこの場所は収蔵庫であった。発掘調査などで出土した考古遺物や市内の民俗資料を収めつつ展示するという「見せる収蔵庫」だ。顔こそついていないが、余の友達になりそうな埴輪もいたぞ。
その奥には巨大な甕も。これは金剛寺遺跡から出土した甕。あの天下人である豊臣秀吉の大好物であった天野酒!を造っていた可能性があるそうだ。現在は地元の酒造会社が「天野酒」を復活させて製造・販売をしておるぞ。
さて、その最後の部屋は・・・
歴史体験ができる講座室!
ここでは「勾玉作り」や「石包丁作り」、さらには「河内木綿の型紙しおり作り」が体験できるようだ。型紙のしおりは珍しいな!
なお、現在(2021年7月)はコロナ対応のため、1日5回、各回2組限定で体験を行っているようだ。詳しくは問い合わせてくれ~
ということで、河内長野市立ふるさと歴史学習館の紹介であった。近くには「大阪府立花の文化園」や木工クラフト体験ができる「木根館(きんこんかん)河内長野市立林業総合センター」、「道の駅 奥河内くろまろの郷」などいろんな施設がたくさん。一日中楽しめそうなので、是非みんな行って見てくれ!
協力:河内長野市立ふるさと歴史学習館
写真:ハニワこうてい世界征服チャンネルより
【施設データ】
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河内長野市立ふるさと歴史学習館
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【所在地】〒586-0036 大阪府河内長野市高向2230-5
【開館時間】午前9時~午後5時
【休館日】祝日以外の月曜日・祝日の翌日・年末年始
【入館料】無料
【問合せ】Tel:0721-64-1560 Fax:0721-64-1900
動画版「ハニワこうていのミュージアム探訪」はこちら…