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状況も結末も良く分からない映画が面白い

 最近、状況も結末も理解が追いつかない、全部を理解出来ない映画にハマっている。見終わった後、「うわぁ・・・」とひとり静かにズンっと何かを感じて(この感想もはっきり出ない感じもまた良い)、ゆっくりお風呂に浸かってから眠りにつくのがなんだか良い。昔、SF短編小説で有名な星新一さんの本をベッドの横に置いておいて、1話読んでから眠りにつくのが好きだったのだけれど(もう殆ど出版されている本は読んでしまったためこの楽しみは終了してしまった)、感覚的にはそれに似ている。

 M・ナイト・シャマラン監督の、ちょっとノスタルジーを感じる映像の中で、静かに進んでいく不思議で不気味なホラーなのかサスペンスなのか良く分からない映画が特に気に入っていて、「ハプニング」、「ヴィレッジ」、「オールド」を立て続けに観て、どれも今の私にちょうど良かった。どうしてそうなっていくのか、どんな意図があるのか、この辺りがもやもやしたまま静かに不気味に進み、そして終わっていくのがとっても良い。
 Netflixシリーズで昨年末に配信されたサム・エスメイル監督の「終わらない週末」も、これまたとっても良かった。本当に世界が異常な事態になった時、その中に居たら映画のように俯瞰して見られる訳ではないから、私もこうなるんだろうなぁと、頭の中が半分映画に入り込んでもやもやしたまま見終えた。
 もう少しホラー味が強いところだと、ジョーダン・ピール監督の「ゲット・アウト」、「アス」も良かった。この世界観の映画をつくり出す人たちの、日常の感じ方を1週間でいいから体感してみたいな、とこういう映画を見るたびに思う。私が普段見ている景色がどう変わるのだろうか。

 宇宙も人間も人生も分からないことばかりなので、きちんと全部を理解出来ない、ちょっと置いてかれるくらいの映画に惹かれるのも理にかなっているのかなぁなんて、ふと思ったり。というわけで、秋の夜長に古いものから新しいものまで、色々と不思議な映画を楽しんでいる最中なので、おすすめ映画、コメントいただけましたら、わたくし静かに跳ねて喜びます。



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