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目に見えるもの

目に見えるものだけが、すべてじゃない。

そんなことは、わかっている。

でも、目に見えるものとか、数字とか
それらが、自分にとって良い影響を与えてくれたり、前向きな解釈につながるのならば、
その瞬間、”目に見えるもの”は、とてつもなく強力な、自分の味方になる。

温度計・湿度計と暮らし始めて、1ヶ月ほど経った。

※買ったときの記事

除湿機は、何年か前から同居をしている。

これがわたしにとって”はじめての除湿機”なので、他のモノの仕様はわからないのだけれど
うちの子は、いまの部屋の湿度を、1~5の水滴の数で表してくれる。
携帯の電波の数やや、Wi-Fiのマークを想像してもらえると、わかりやすいと思う。
湿度が高いときには、水滴が増える。

湿度計と暮らす前、「なんか湿ってるな〜」と思うと、とりあえず除湿機をつけていた。
水滴の数が、3だったら迷わず続投、2だと「つける必要はないのか?」と不安になっていた。

湿度計と暮らした結果、我が家の湿度はいまの時期、55%〜72,3%あたりであることがわかった。
70%を越えていると、むわっとする。

そういうときは、除湿機の水滴マークを見ずに、電源を入れる。
1時間ほど放って置くと、湿度は60%代まで下がる。

「うむ、くるしゅうしない」
わたしは、湿度計を見て、安堵する。
自分の行いは正しく、除湿機は良い仕事をしてくれた、と
目に見えるものが、わたしを肯定してくれているような気持ちになる。

クイックルワイパーと似ているな、と思う。
コロコロも同じ。

このふたつは、部屋のゴミがどれだけ取れたかわかるので、
「あーこんなにゴミが! 掃除してよかった!」と、肯定感とか、満足感が強い。

掃除機だったら、こんなに掃除を好きにならなかったかもしれない。
あれは案外うるさいし、時間を気にしたりしなければならない。

今日もうちは、うちなりに快適な温度と湿度を保っている。
散らかってはいるけど、埃っぽくない。と思える。

目に見えるものが、わたしのすこやかさを、少しだけ守ってくれているのだと思う。



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松永ねる
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