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子どもが「楽しかった!」と思って活動を終えるために必要なこととは。
夏休みが終わり、本格的に授業を始めたJUNです!
初日の昨日は、クイズをして心を解きほぐすことに大半を費やしたので、授業のスタートは、僕の中では今日でした。
僕の学級では、「今日一日の振り返り」を短く記述し、提出して帰ってもらっているのですが、やはり教師として嬉しいのは、
「できるようになった!」「楽しかった!」
という記述でしょう。
学校に来て共に学習をした中で、一歩でも「前に進んだ感」をもちかえってもらえるよう頑張って授業づくりをしているわけですから。
本日の記事では、
「どうしたら、子どもたちに満足感を与えることができるのか。」
という話題をご紹介しようと思います。
授業を「楽しかった!」と思ってもらいたい先生方だけでなく、何かを主催・運営するような場面でも役立ちますので、ぜひ読んでください。
▶「満足感」を与えるために必要な2つのこと。
あなたは、授業の計画を立てるとき、どのようなことに気を付けているでしょうか。
・子どもの「興味・関心」を引くことができるような導入。
・子どもの「思い込み」を打ち破る事実の提示。
・自分の学びを「実感」できる振り返り。
などなど、授業の主軸だけを抜き出しても様々なポイントがあることが分かります。
ただし、「満足感」にフォーカスするのであれば、大切なのは、
「授業の『最大の盛り上がり場面』と、『終わり方』。」
この2つにこだわる必要があります。
もちろん、導入も大切ですよ。しかし、残念ながら人間の記憶には45分間全てが残ることはあり得ません。やはり、授業のなかでも印象に残りやすい部分があるのです。そこを、教師側で上手に工夫することができれば、子どもたちにプラスの感情をお土産として持ち帰ってもらえることができるのです。
▶ピーク・エンドの法則。
そうです。これは、ダニエル、カーネマンの研究により実証されたことをもとに書いています。その前提とは、人間の感情は、
「一番感情が高まった『ピーク』と『終わり方』に左右される。」
のです。
これを授業を場面に取り入れるとしたら、まずは「ピーク」を作る必要があります。無論、子どもたちの感情が一番動くような場面ですよね。
過去の記事にも書きましたが、社会科の授業で言えば、
「自分が思っていた予想と事実にずれが生じている場合。」
が該当するでしょう。
例えば、「日本人の主食は米である。」という子どもたちにとって当たり前の事実をもとに「ずれ」を生じさせるのであれば、
「日本人の米を食べる量は、減っている。」
「米農家に、『つくる量を減らして』というお願いをしたときがあった。」
「日本人が食べている米と同じ種類の米を食べている国は少ない。」
というような事実は、子どもたちの感情を揺さぶります。
揺さぶられた経験は、強く記憶に定着するので、家に帰った子どもが、「ねぇねぇ、知ってる?」と言って、親御さんに報告する可能性が高まります。
家でも授業のことを話題にするということは、「ピーク」としては申し分ないでしょう。
さて、「ピーク」よりも大切なのは「エンド」のほうです。
カーネマンの実験では、
氷水に60秒手をつけた人よりも、90秒手をつけて30秒温めた人の方が実験に対する印象がよかった。
という結果が出ています。
氷水に長く手をつけて、長時間の苦痛を味わったとしても、その後にしばしの癒しがあると結果的に良い記憶として定着してしまうのですね。
これを授業に応用すると、
「授業のエンドは、成功体験をさせよう!」
ということになります。
極端な話、授業がどんなにおもしろくなくて、つまらない教師の話を長時間聞くという苦痛を味わっていたとしても、授業の終盤で、
・発表してほめられた。
・友達に「あなたの考え、いいね!」と言ってもらえた。
・問題に正解した。
というような、子どもたちにとって「喜ばしい経験」で終わることにより、全体的な授業の印象は「楽しかった!」となる可能性が高いのです。
これは、使わない手はないでしょう!
これらをもとに、授業の流れを考えてみると、
「導入は、子どもたちの興味・関心を引き付けることに全力を注ぐ反面、なるべくさらっと終わらせて、予想を考えた後、意外な事実が登場してびっくりし、それらの情報から獲得した知識をもとに事象の本質に迫り、考えたことを共有して互いに称賛して終わる。」
という授業を展開すれば印象がより良いものとなるということです!もはや何の授業だ?と言いたくなりますが、これは理想です!
教科の特性や扱う教材、もちろん子どもたちの実態によって授業づくりは、変わってきますが、大切なことは、そう、
「ピークとエンド!!」
なのです!
▶まとめ。
本日の記事では、「授業づくりで力を入れるべきは、『ピーク』と『エンド』」という話題をまとめました。
長々と書いてきましたが、大切なのは、一時間の授業が終わった後に「楽しかった!」とプラスの感情で終えることに尽きます。
毎回の授業で、子どもの価値観を揺さぶるような場面を作り出すことは難しいでしょう。
しかし、学習効果をあげるには、「嫌い」というメンタルブロックという最大の敵を撃破することから始まります。
ぜひ、「楽しい!」という記憶を積み重ねてもらえるよう意識して授業をつくり、学習のスペシャリストを育てようではありませんか!!
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