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先生って必要なの?問題に対する1つのヒント

昨今、AIの発展が目覚ましいですね。

学校へ行かずとも勉強ができるようになった時代において、度々話題となるのが、「先生って必要なの?」問題ですよね。

オンライン授業が可能になり、「一人の先生が教えられる子どもの数が無限大になるんだから、授業が上手い先生一人いればいいでしょ。」みたいな意見もありました。

しかし、結論から述べると、

どれだけAIが発展し、オンライン授業が一般的になったとしても、子どもの学びをサポートする『先生』的な役割の人は必要

というのが科学が導き出した結果。

本記事では、そこのところをエビデンスをシェアします。

先生「的」な存在が必要な理由

先生「的」と表現しているのは、これまでのテンプレにハマるような先生でなくても良いということ。

昭和ドラマ的に表現すれば、「権威を振りかざし、ルールを徹底。少しのはみ出しも許さず、校則を盾に子どもとやり合う」みたいな先生。
(かなり誇張しています)

このような「管理」をする先生が、原始時代の産物としたら、
→「子どもの主体性(生きる力)」
→「子どもに委ねる(主体的な学習やによる生涯学習)」
と進んできて現代に至ります。

個人的な解釈ですが、「子どもに委ねる」というのは、大変前向きで素晴らしい表現ですが、その裏には、

「先生が全てを教えようとしたから、純粋な学びの楽しさが失われた。」
「現代において先生が全てを教えられる訳がないじゃん。」

という前向きな白旗があるのかなと。

まだまだ、学歴偏重的な価値観が蔓延していますから、教育界が学びの楽しさを提供できる時代はもう少し先なのかとも思います。

そんな変遷期において、「先生」という職業の価値も変わってくるはず。

ただ、繰り返しになりますが、「先生」という職業は、子どもの学びにおいて確実にプラスの効果を与えることができます。

というのも、多くの人が実感されると思うのですが、「一人で学ぶ」って非常に難しい。

世の中には、多種多様で魅力的な暇つぶし受け身コンテンツが溢れていますから、敢えて認知リソースに負荷をかけるような「学び」に対してコストを投入するという選択はかなりハードルが高い。

たまたま、モチベーションが高まって頑張れた日があったとしても、「継続」することのハードルはもっと高くなるでしょう。

さらに、「すぐに答えを知りたがる傾向の高まり」も個人学習の難しさの一要因でしょう。

ご存じの通り、「学び」というものは答えがなく、目に見える成果も分かりにくい。

ちょっとモチベーションが高まり、小一時間の英語学習をしたからと言って、ネイティブ並みに話せるようになる訳ありませんからね。

理想の結果を教授するためには、それなりの努力の積み重ねが必要なのです。

こんな「学び」の難しさに対して切り込める人物こそ、「先生」なのです。

デジタル×先生よって学力アップ

自分が先生という立場なので、価値があるというバイアスがかかっている可能性大ですが、「#科学的根拠で子育て」の中でおもしろい実験が紹介されていたので、これでチャラにしましょう。

この実験は、「その気さえあれば、レベルが高い世界中の学校の授業が受けられるんだから、もはや先生なんていらないでしょ。」という主張に一石を投じることができます。(と、信じています)

そんな実験は、パキスタンで行われたもの。

①動画とデジタル教材を教員が主導して授業で用いる。
②動画とデジタル教材が見られるタブレットを渡し、休み時間や家庭学習で使う。

という、2つのグループにおいて、効果の違いを比較したのです。

結果、

先生が主導したグループは、偏差値が3.0上がったのに対し、子どもに任せたグループでは、偏差値が4.3も下がった

という驚きの結果になったとか。

この実験から示唆されたことが、まさに「一人で学ぶことの難しさ」。

どれだけ素晴らしいコンテンツが揃っていたとしても、使い方やモチベーション面では、サポートが必要になるのです。

もちろん、そのサポーターが「先生」という職種の人でなければいけない訳ではありません。

ただ、「先生」という職種の専門性を考えると、「勉強を教える」にしても、経験値を基に「個」に合わせた特性を探りつつ、サポート方法を微妙に変えることができるはず。

もちろん、過去の経験に拘り過ぎることは危険です。

時代が変化しているのに、「デジタル教材は使わん!!」というのは、もはやエゴですから。

時代の変化と共に学びのコンテンツやツールがアップデートされ、社会の変化と共に子どもの価値観も変わっているでしょう。

この変化が激しい時代において、「どのような教え方をすれば良いのか?」という最も知りたい部分は、まだ結論が出ていないみたい。

だからこそ、「先生」自身が学び続けながら変化を受け入れ、サポート方法をアップデートし続けていくことが必要なのでしょう。

そのサポートの結果は、きっと子どもたちがより良く生きていく力になるはずです。(と、信じています)

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