無機質な食事
食堂の厨房工事の影響で、先週もう一つ大きな変化があった。
それは食事の提供方法が弁当形式になったことだ。
弁当形式と聞いて、少し前にこの施設の系列の作業所に実習に行った時の昼食に出たような、給食センターから運ばれてくる暖かいご飯と、上と下それぞれ三つずつに分けられた敷居におかずが入っている重箱のような弁当を創造していた。
しかし実際に出てきたのは、非常食にありそうなパックご飯と、四つの敷居に分けられた小さなパックに入ったおかず、さらに今のところはいつものお椀に入った汁物だった。
朝食もこれぞ弁当という感じのパックに、パンとアルミカップに入ったおかず、あるいはデザート、さらに牛乳という形式になった。
「えーっ!弁当ってこれーっ!」と思ったのが正直なところだ。
弁当とは言え、ご飯もおかずもそれなりにおいしい。それに工事で厨房が使えなくなるのだから、食事に対してこれ以上贅沢は言っていられないことももちろんよく分かっている。
しかしこの1週間毎食出るようになった、プラスティックケースに入ったおかずや、パックご飯といった無機質な食事にはどうも気が滅入ってしまう。
これではここに来る前実家にひきこもっていた頃の食事とあまり変わらないのではと空しくなってくる。ただその時と違って、食堂に集まって皆で軽く会話をしながら食べられるのがせめてもの救いかもしれない。
それでもこのような無機質な食事が8月末まで続くのかと思うと、正直鬱になりそうである。
しかしそんな中でも月に2回程度、土曜日のお昼に栄養士さんが談話室に来てくれて、お好み焼きパーティーや餃子パーティーなどをしてくれるそうだ。
きっと私のように、弁当食ばかりで気が滅入ってしまわないようにと考えてくださったのだろう。改めて職員さんたちのご配慮・ご厚意には本当に感謝したい。
それにしても、前回の記事でも書いたように、急遽自室を引っ越したり、食事の提供方法が変わったり、厨房の解体工事の影響でこれまで以上の騒音や振動が予想されたりと、施設の居住環境が落ち着かないなか、部屋探しや地域移行の手続きなど、これから施設退所に向けての話を進めていかなければならない。
果たしてこんな状況で私の精神はもつのだろうか。本当にだいじょうぶなのだろうか。
施設に入所してから今が1番しんどいかもしれない。