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スタァライトのTRPGを作ってみた話

はじめに


この記事はスタァライトアドベントカレンダーのためにガリガリ書いた記事です。
他の記事も粒ぞろいですので是非見てみてください。

ちなみに去年の記事はこちらです。

今回の記事では、初めてTRPGをプレイしてから半年でシステムっぽいものを作るまで行ってしまった私が、TRPGの魅力を不器用に語りつつ、自作の二次創作システム「青春作劇RPG レヴュー・アヴェニール」の説明とテストプレイのプレイの様子の紹介をしたいと思います。

長くなりそうですが、移動時間等暇なときにでもぜひお読みください・・・


TRPGとの出会い


遡ること7ヶ月。2024年5月の23日。私は人生初のTRPGを経験することになります。 

システム名は「魔導書大戦RPG マギカロギア」。

プレイヤーは魔法使いとなって、運命の糸で繋がったアンカーと呼ばれる人々を守りながら、魔法災厄を撒き散らす邪悪な禁書を封印するために戦う、といった主旨のシステム。
魔法使いが何か失敗するとアンカーたちに凄まじい不幸が振りかかる「鬱展開自動生成」が売りのシステムで、そこが関係性のオタクである私にぶっ刺さったのでした。

このときは、マギロギのPCを探していたフォロワーの耳と輪さんが、未経験者でも!と募集してくださり、それに乗っからせていただいた形でした。
他に、フォロワーの2式Pさんもプレイヤーとして参加していました。

そんな初心者卓は大成功。私は見事TRPGの沼に沈んでしまったのです。
この時のマギカロギアとの出会いは、胸を刺す衝撃だったと間違いなく言えるでしょう。

ちなみに、この時の卓は版権卓として、参加キャラクターは全員スのキャラでした。
私は田中ゆゆ子としてシナリオを走り、まあいろいろあってアンカーの秋風塁に挫折の不幸が降り注いでしまいます。
そこでゆゆ子は、塁との絆を完全に断ち切るかわりに塁の不幸を帳消しにする賭けに出て成功。(ルール的には、運命介入を行いました。)
「塁とゆゆ子が交わらない他人」の世界線に飛ばされるかわりに塁の挫折を無かったことにできました。
シナリオ的には完走できましたが、バッドよりのビターエンドでしたね。

マギカロギアの世界では、魔法を使う者は、決して幸せになることはできない。

スタァライトのTRPGシナリオを作った話


最初に作ったのは、マギカロギア用のスタァライトのモチーフシナリオでした。
タイトルは「超新星にさよならを」。

マギカロギアにハマりたての頃、せっかくならシナリオを作ってみたい!と思い作った物。
ルールを完全に理解していないハマりたての状態で作った割には、とくに滞りなくプレイすることができました。

ある朝、プレイヤーの舞台少女は、目覚めると並行世界に飛ばされていることに気づきます。
その世界は、あなたをはじめ何人かの舞台少女たちが、「本来進むはずの進路に進めなかった世界」。
プレイヤーは、一般高校の生徒として演劇甲子園に参加し、この世界に飛ばされた原因の禁書を探し、自分たちの現実に帰還することを目指す・・・というシナリオです。

プレイヤーはスタリラやスタァライトのキャラの誰かという前提だったので、スのキャラががっつり登場します。

プレイ時の様子。私はGM、👓は耳と輪さん、🍌は2式Pさん、👑はtomoさんがプレイヤーでした。
シナリオの世界の👓🍌とは別なので、ややこしかった・・・

昔から温めていたプロット、「聖翔に進学できなかった世界線のじゅんななな」がベースになっているため、是非じゅんななな推しの人にやってもらいたいです。
エンディングは行動分岐で、テストプレイではビターエンドにたどり着きました。

上記リンクから読めます。版権シナリオなので限定公開です。
(近々、キャラをオリキャラに置き換えた非版権版も公開したいです。)
GMしてくれ~という人はぜひDMください。未経験者でもルルブ無くても大丈夫です!


これを見に来てくださっている方は、これじゃなくてシステムの方を見たい人が多いと思います。大丈夫です、ちゃんとやります。

スタァライトのTRPGシステムを作った話


事の発端は、このツイートが思いのほか伸びたことです。
これをツイートした時、スタリラのジャンルが「レヴュー&アドベンチャーRPG」だったということに対し、「どこにRPGの要素があんねん」みたいな悶々とした思考をしていたような気がします。

伸びたしせっかくだから作るか、みたいな感じでぼちぼち作り始めた結果、自分はサイコロフィクションしかほぼ知らない事を思い出します。

なので、サイコロフィクションを丸パクリ・・・しようとして、劣化版に落ち着きました。判定周りとか。

サイフィク(マギロギ)の判定周りに、直近に体験卓に参加したSCP TTRPGのドラマカードのシステムを組み込んで、そこにまほチャンネルからのエチュード要素を加えました。

そうして出来上がったのが旧タイトルスタァライトTRPGこと、「青春作劇RPG レヴュー・アヴェニール」なのです。

TRPGとエチュード


TRPGとエチュードは似ています。

エチュードは台本の無い即興劇。終わりがわからない状態で行う芝居です。

TRPGもまた、台本の無い即興劇。シナリオはGMしか把握していないし、そもそも多くのシナリオではスタートとゴール、いくつかのチェックポイントしか決められていません。
どんな物語になるのかはプレイヤーの行動、演技次第なのです。

演劇練習としてのエチュードはその意義の一つに「自身の役を理解するため」という物があります。

セリフをただ読み上げることだけならば、誰にだってできます。
役者たちは、「この役は、問いかけに対しどう応答する?」「どんな話し方をする?どんな所作をする?」「どう考えて行動する?」といったことをエチュードで深め、考え、役としてセリフを発し、行動する。
故に舞台の上で役が生き、素晴らしい演技ができるのです。

ここに、エチュードとTRPGの共通点があります。
TRPG中は、「この時このキャラはどう行動するんだ?」と考える場面が結構あるからです。

版権卓では、「この時田中ゆゆ子はどう考え、行動する?」「この時、大場ななならどうする?」みたいなことをずっと考えながらプレイした結果、かなりキャラを深堀り出来ました。

版権卓じゃなくても、キャラクターを作った時に決めた設定を読み込んで、そのキャラとして思考し、行動し、演技する。
そうしていると、段々自分が作ったキャラクターと、考えがシンクロしてくるのです。

じゃあ、TRPGのセッション中に、エチュードをすることをプレイヤーに強いたら?
そう。二層展開式少女歌劇です。

青春作劇RPG レヴュー・アヴェニール リプレイ


リプレイとは、TRPGの卓の様子を録音し、雰囲気が伝わるように整理し文字起こししたもの。
是非、下記のルールブックと合わせてお読みください。

おことわり

リプレイ収録後、浮かんだ課題点を元にルールを改良しています。
収録時のルールと現行ルールの変更点を埋めるため編集はしていますが、一部差異があるかもしれません。
また、現行ルールに合わせるため、参加したPL全員の了解を得たうえで、発言内容に最低限の編集を加えていることにご理解とご了承をお願い致します。
PLの発言で編集を行った個所は、末尾に「*」が付きます。

出演者

  • GM(キリン) 羽田

  • 宇佐木 導 役 耳と輪さん

  • 出雲 舞桜 役 2式Pさん

  • 音城 遙 役 tomoさん

リプレイの文字起こしは敬称略とさせていただきます。

キャラクターを作ろう


GM「では、録音を開始しますね。」
GM「ええと、2式Pさんは第二回テストプレイ卓にもご参加いただいたので、キャラクターシートはできていますね・・・」
2式P「はい」
GM「tomoさんは第一回卓で見学、耳と輪さんは完全初見と言うことで・・・まずはお二人のキャラクターシートを仕上げましょう」
tomo・耳と輪「はーい」

この部分には、ルルブの参照ページを書きたいと思います。

TRPGと一般のボードゲーム(人生ゲーム等)の大きな違いとして、キャラメイクがあります。

スTRPGのキャラメイクは簡単です。
1.学校を決める
2.好きなアビリティを取る
3.キャラの名前を決める
4.口上を作る
5.細かい設定を詰めていく
これだけです。

学校

学校を決めます。
「聖翔」「シークフェルト」「凛明館」「フロンティア」「青嵐」「その他」の6つの選択肢から一つを選ぶことになります。

言わずと知れた「聖翔」
誰もがエーデルを目指し切磋琢磨する「シークフェルト」
強豪演劇部を有する進学校の「凛明館」
柔軟な発想と表現が武器の「フロンティア」
総合芸術として舞台を学ぶ「青嵐」
そして、「その他の学校」
目を焼かれたその時に、どの学校に入っているかは関係ありません。
あなたがいるその場所が舞台になるのです。

それぞれ、各校の特色に合わせたステータスボーナスが付きます。
とはいえ、どこを選んだら有利とかは無いので好きな学校を選びましょう。

ステータスとアビリティ

今回、セッション時間を最大に取るため、キャラシ作成の中でも特に時間のかかる設定と口上をあらかじめ考えてきてもらいました。
tomoさんのPCは聖翔の生徒。2式PさんのPCはシークフェルト生。耳と輪さんのPCは『その他の学校』のルールを使用し、『草稲田大学付属高校』の演劇部生としての参戦でした。

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全ての舞台少女は、「演技力」「創造力」「運命力」「発想力」4つのステータスをそれぞれ1ずつ持っています。
そこに、選んだ学校に応じたボーナスを足してください。

GM「まずは、基礎ステータスを埋めましょう」
GM「tomoさんは聖翔の生徒なので、演技2創造2運命1発想1になります。」
GM「耳と輪さんはここが1,1,3,1ですね」
tomo「OK、埋めた」
GM「この値だけ、下のアビリティを取れるわけです」

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次に、基礎ステータスの値分、アビリティを選択します。

アビリティというのは、あなたのキャラクターが持つ技能の事。
「アクロバット」「日本舞踊」のような演技に繋がる演技アビリティ
「衣装」「照明」のような裏方作業に繋がる創造アビリティ
「国語」「時事」のような学力や表現に繋がる発想アビリティ
そして、運命アビリティがあります。

GM「何を取るかについては、ご自身の直感で大丈夫です」
GM「このキャラクターが、何を学んで身に着けているかを考えてもらって、それで取るのが一番良いです。マギロギみたいに、取ったやつによって使える魔法が違ってくるとかは無いので」
耳と輪「これは、判定する時とかに使うスキルという事でいいんですね?」
GM「はい・・・基本はそうなります」
耳と輪「じゃあ、キャラクターに沿ったものを選びますね・・・」
tomo「そうだなぁ・・・」

耳と輪「直感偶然コネ経験・・・底力?」
GM「各アビリティについての解説は、ルールブックに詳しく載ってますので迷ったら見てみてください。でも、(字面からの)自分の想像で大丈夫ですよ」
耳と輪「コネと家系・・・」
GM「コネは他人との繋がり、家系は家族(身内)との繋がりですね」
耳と輪「家系は入れときたいから・・・底力を削って偶然・・・偶然か、直感か・・・」
耳と輪「私のキャラクターは、ひかりちゃんみたいな無口タイプにしたくて」
耳と輪「クール系ですね・・・それで直感か偶然・・・」
GM「直感は能動、偶然は受動ですね」
耳と輪「はいはい・・・直感の方かなだとしたら。勘がいい、みたいな感じで行きたいので」
GM・tomo「なるほど・・・」

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あなたのキャラクターは何ができるのか?何が得意なのか?を考え、アビリティを選択しましょう。

ここで選択したアビリティの他、そのアビリティの関連アビリティも取得することができます。

GM「では、お二人ともアビリティが決まったということで、次に関連アビリティを取っていきましょう」
GM「今から取る関連アビリティと先ほど取った取得アビリティは、ともに判定に使うことができます。取得アビリティは判定目標値に-1のボーナスがかかりますが、関連アビリティはかかりません」
GM「ルールブックのアビリティの説明に、関連アビリティが何か書いてあるので、そのアビリティを青で塗ってください」

耳と輪「これは(ルールで)決まっているんですね。バレエを取ったらダンスを青で塗る、みたいな」
GM「はい」
tomo「なるほど?えー、どこだ・・・」
耳と輪「アクロバットを取ったから、筋トレも青で塗れる・・・」
GM「そうそう」

tomo「青色で・・・(塗りたいマスが既に赤い)」*
GM「青で塗りたいマスが既に赤色で塗ってあった場合は、そのマスを緑で塗ってください。」
tomo「そこは緑になる、ほう」
GM「緑のマスは『得意分野アビリティ』として、判定目標値に-2のボーナスがかかります。」
tomo「ちなみに、緑からさらに上は無いね。2回被ってるやつがあるんやけど」
GM「残念ながらありませーん」
tomo「笑、OK」

GM「あと、運命アビリティには関連アビリティがありません。
耳と輪「はい・・・」
GM「まあ、これだけ起点マスがあればなんとかなるんじゃないですか・・・」
耳と輪「がんばりまーす泣」

運命アビリティには関連アビリティが無いため、その他の学校を選ぶとその点で不利と言えるかもしれない。
しかし、運命アビリティは説明がふわっとしているため、描写、それを使う理由付けの際応用しやすく、その点では有利だ。

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舞台少女の誕生

キャラクターの新規作成時は、学年は高校一年、キラめきは3の状態になります。

そして最後に、設定と口上です。
口上はキャラメイクの中で最も重要な部分と言えます。

このTRPGの時間軸は「中等部5人の卒業からえるフロンティア入学までの間」を想定しています。
故に、既存の舞台少女は登場しないか、卒業後の姿で登場することになるでしょう。
このTRPGは、未知なる舞台少女たちが主役。
そう、あなたたちのことですよ。

今回参加するPLの皆さんが制作したキャラシがこちら。

宇佐木 導
PL:耳と輪さん
出雲 舞桜
PL:2式Pさん
音城 遙
PL:tomo

GM「『その他の学校』が選ばれたの初めてなんですよね。」
2式P「そうですよね、言われてみれば」
耳と輪「せっかく、決まった学校以外の選択肢があるので、私は・・・これ(草稲田)なんて読むのかわからないwくさいねだw」
耳と輪「くさいねだって読むのなんか嫌なので、口上のとこはそうふこうこうって読みます。そうふのほうがカッコいいから」
tomo「ほう・・・」

キャラクターシートが完成したら、いよいよセッションの開演です。

物語の始まり


GM「それではキャラクターシートが完成しましたので、セッションを始めて行きましょう。」

セッションが開始したら、PC名で呼び合うことになる。
リプレイの文字起こしも、以降それに従って
耳と輪→導
2式P→舞桜
tomo→遙

と記載する。

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演出カード

セッション導入時の準備として、まずはPC1人につき5枚の演出カードを引きます。

演出カードは読んで字のごとく、セッションに演出を加える事の出来るアイテム。
その効果は様々ですが、共通したルールがあります。
「演出カードは、全ての処理よりも優先される」
「演出カードの使用が宣言されたら、GMは処理を一旦止めてそれを読み上げなければいけない」
「演出カードの使用は、カードで使用できるタイミングが規定されている場合を除き拒否できない
以上3つは、どのカードにも共通します。

使い方や効果に関しては、後ほど実際に使われる場面があるのでそこで見て見ましょう。

わかります。

GM「GMはキリンなので、好きなときに皆さんにキラめきを与えることができます」
GM「これに関しては、PC同士のバランス調整も兼ねているのでバシバシ与えるつもりです」
GM「もし、自分や誰かのロールプレイがいいな、上手だなって思ったら、アピールできます。自薦も他薦もできます
一同「ほうほう」
導「これキラめきどうすか、みたいな」
GM「ボーナスで与えられるのは1回につき3点までです。また、アピールをGMが否決した場合でも、他のPLが1人でも同意すれば、最低1点のキ3-ラめきが与えられます」

GM「というわけで、キャラ絵を全身で描いてくださった耳と輪さんに1点あげます」
導「やった~、こういうことですか」

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シナリオ

今回の卓は、3回目のテスト卓でTRPG経験者が集まったと言うこともあって、上級者向けのシナリオをテストしました。

シナリオタイトル:太陽に住む人々

凛明館演劇部に脚本が持ち込まれた。
その戯曲は、同校卒業生のSF作家が書いたものだ。タイトルは「太陽に住む人々」。

我々が良く知る太陽は、太陽系最大の星にして光を地球に届ける恒星。
しかしかつては、より大きな別の恒星、原初太陽が存在し、太陽はより多くの人々が住む文明星だったという。
戦争が起こり、原初太陽は戦争の影響で消え、対立した人々は半分が地球に移住。
もう半分は二度と彼らが戻らないよう、自らの星を熱い炎と光で覆ったという。
戦争から数千年後の今、地球から「外交官」の3人の少女が、太陽を目指し出発する、というストーリーだ。

難解な戯曲を前に、演劇部のチームは他校の助っ人を呼び集める。

このシナリオの何が上級なのかと言うと、クライマックスレヴューで「太陽に住む人々」を実際に演じなければいけないという事。

この戯曲はシナリオ用に作られたものなので、開始時点ではこのあらすじしか存在しません。
今までのテストプレイでは、クライマックスレヴューで演じる戯曲は既存のものでしたが、今回のシナリオでは、プレイ中に手掛かりを探し、「太陽に住む人々」を実際に作劇する必要があるのです。

座組

GM「みなさん3人はこれから『座組』として、ほとんどの場面でチームで動くことになります」
GM「名前を決めたければ決めても良いですよ」
遙「チームの、ってこと?」
GM「そうです」
導「これ何の集まり?」
遙「そういえば、うちら何の集まりだっけ、みたいな笑」
GM「シナリオ上では、凛明館演劇部の助っ人ということになってますね」
一同「うーむむ」

武器の名前から付けないか?という提案から各人の武器を確認するが、ここで遙だけ武器の設定が無かったことに気が付く。

導「今のところ長物長物ですよ、チーム長物」
遙「え、二人なんだったっけ、武器」
舞桜「杖と・・・」
導「レイピアですね」
GM「天堂真矢と同じのですかね」
導「それより、刃が細いみたいな。コンセプト的には、キラめきの量が刃渡りだと思ってるんですけど、細いレイピアをギュって圧縮したらひかりちゃん以下だなっていう。キラめきの総量として」
一同「ほうほう」
導「短剣よりも短い感じに・・・ギュってやったらなる」
遙「なるほど・・・」

GM「武器表振ると既存のみんなの武器も出ますし、場合によってはボールペンとか自撮り棒も出ますよ」
導「ボールペン出ますよねw」
遙「ボールペンw」
舞桜「(前のセッションで)楽器武器にしてる人とかいましたよね」
GM「いましたね・・・ちなみにサンプルキャラの1人は、火を吹けるギターが武器ですよ」
遙「もうなんでもありだなw」
導「かなりワイルドスクリーンバロックだ」

結果、遙の武器は「ショルダーキーボード」に決定。
ショルダーキーボードも長物ということで、座組の名前もチーム長物に落ち着いた。

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悩める舞台少女たち

PC達ができる行動

導入が終了すると、PC達はさっそく舞台作りに取り掛かります。

ここからは、ターン制で行動することになります。
取れる行動は「制作」「レヴュー」「練習」「観劇」の4種類。

制作では、NPC舞台少女の悩みを聞き、自らの所持するアビリティを使って解決を試みます。

レヴューは、プレイヤー同士でレヴューを行います。

練習を行えば、一時的にアビリティを増やすことができます。

観劇を行えば、キラめきを増やすことができます。

制作とレヴューをそれぞれ2回成功させれば、クライマックスレヴューに挑むことができます。

行動の順番は自由ですが、今回はココフォリアで上から表示された順、「舞桜→遙→導」の順で行動することになりました。


制作パート

制作では、NPC舞台少女の悩みを聞き、自らの所持するアビリティを使って解決を試みます。

凛明館演劇部の主力メンバー、つまり上級生は大会の準備にかかりきりで、今回の舞台は新入部員を中心としたメンバーが主力。
そこで、足りない人手を補うため、PC達を始めとした他校の舞台少女が招待されたのです。

座組は、さっそくメンバーの手伝いを開始します。

GM「というわけで、チームのリーダーの舞台少女を登場させます。淡路桔梗さんです」(淡路桔梗のハンドアウトを公開)

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淡路桔梗
凛明館女学校普通科1年 演劇部
「太陽に住む人々」演出リーダー

真面目で寡黙だが、火が付くとどこまでも突き進む猪突猛進タイプ。
演者としても優秀だが、今回は裏方に徹している。
SFというジャンルの作品が初めてなので、演出をどうしていくべきか悩んでいる。

GM(桔梗に扮して)「はじめまして。シークフェルトから来た感じ?その制服だと」
舞桜「はい、はじめまして。本日シークフェルトから呼ばれて参りました、出雲舞桜と申します。ええと・・・淡路さんでよろしいでしょうか」
桔梗「桔梗でいいよ(気だるげに)」
舞桜「ええっ・・・そんな、初見の人に名前呼びだなんて・・・///」
導・遙「www」

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NPC舞台少女、淡路桔梗が登場しました。
新たなNPCが登場すると、その人物に関する情報が書かれた資料、ハンドアウトが公開されます。

ハンドアウトには、そのNPCのキャラクターシートと悩みの手掛かりが書かれています。
ハンドアウト公開後、座組はNPCから悩みを相談されます。
座組の皆さんは、全員でその悩みを考え、答えを提示してあげる必要があります。ぶっちゃけ大喜利です

桔梗「まずは、舞台の方向性を決めるコンセプトアートみたいなのを作りたいの。でも、いくら会議をしてもビジュアルが全然決まらない。どうやっても、既存のSF作品の劣化版にしかならなそう。自分の発想の限界が恨めしい」
桔梗「宇宙船で飛び立つ話だから、宇宙服を作りたいと思ったけど、それを今の予算で作ろうとすると、どうしても全身銀タイツみたいになってしまう。3Dプリントとかも考えたけど、動きにくいし、意外と高くつくしで・・・」
舞桜「なるほど・・・」*
導「私はこの戯曲、神話みたいなものだと思ってたから、現代・・・SFの話だったんだね、みたいな」
桔梗「まあ、これを書いたのはSFの作家だったから・・・」
舞桜「(宇宙服も)機械的な物じゃなくて、魔法的な物みたいな?」
導「うんうん」

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行為判定

座組が出した解決策は、「これがSF作品だという前提を覆し、ファンタジーの要素を入れてみよう」というもの。
しかし、ただ解決策を提示しただけでは終わりません。
それを、相手が正しく理解できるよう伝える必要があります。

相手が理解できたかどうかは、PCの持つアビリティで判定して決まります。

座組が出した答えに応じて、GMがいずれかのアビリティで判定を求めます。
その時手番の人物、この場合は舞桜が、判定を行います。
相談には座組全体で乗れますが、最後の判定は手番のPCしかできないことに注意してください。

GM「では、ファンタジーということで・・・『特殊効果』での判定になります」
GM「最寄りは『セリフ』なので、4マス離れてて9、『セリフ』が取得アビリティなので目標値8での判定になります」

4-2-6、2-1-2
行為判定の仕組み

判定と言っても、やることは簡単。
2D6、つまりサイコロを2個振って、その出目の合計を見ます。
今回は、合計が8以上であれば成功。それ以下は失敗です。

舞桜 2D6 > 10 [4,6]
GM「10が出たので成功ですね」
GM「さて、桔梗さんですが、皆さんとの相談で出た『ファンタジー』というキーワードにだいぶ刺激を受けたようです」
桔梗「思考の袋小路を突破することができたわ・・・本当にありがとう!こうしちゃいられないわね。全セクションの責任者に伝えないと!」

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制作フェイズ中、座組から出された回答が後のクライマックスレヴューに影響する「キーワード」を生むことがあります。
今回は、「ファンタジー」という言葉がキーワードになりました。

判定に失敗したらどうなるのかって?
目標値を3以上下回る値で失敗すると大失敗
言葉で理解できないなら、演じるのみ。相手NPCから、即座にレヴューを挑まれます。
ではもし、サイコロの出目が1と1、2D6で2が出たら?
さて、どうなってしまうのでしょう・・・

戦うのです、舞台少女たちよ!

時にはぶつかり合うことで、見えてくる解決策もあるでしょう。
レヴューの時間です。

桔梗との制作後、もう一人の舞台少女、ほのかとも制作を行ったチーム長物。クライマックスレヴューに突入するには、制作とレヴューを2回ずつ行う必要がある。直前に観劇を行ってキラめきの量もいい感じ。そろそろ頃合いだろう。

舞桜「じゃあ・・・・・・レヴューやりますか、そろそろ」
一同(息をのむ)
舞桜「レヴューを・・・行います」
GM「では、PCの中から相手を指名してください」
舞桜「終了時のキラめきの増え方って、(以前のテスト卓と)変わってないですよね」
GM「そこは変えてないはず。勝った方は1D6キラめきを得て、負けた方はその半分貰えます」
舞桜「ああ・・・となると、(キラめきの現在値が)低い人とやった方が良いんですよね」
舞桜「総量も増えるし、勝ちやすいし」

レヴューを行うと、勝った方負けた方双方のキラめきが増える。
キラめきがそのまま体力となるクライマックスレヴューを見越して、全員のキラめきの量を増やしておきたいのだ。

4-4-1、5-1-2、5-2-7

関係

舞桜「宇佐木さんやりますか・・・」
導「はい・・・やるかぁ・・・」

まずは、体力値。
キラめきの現在値に2D6を足します。
その値が、あなたの体力になります。

舞桜 2D6 > 10 [6,4]
導  2D6 > 5 [3,2]

舞桜:体力17
導:体力9

導「お!?・・・ちょっとやめてくださいよ・・・」
舞桜「HPが・・・w」

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セリフのやり取りでポイントを貯め、相手のHPを削る仕組み上、開始時点でHPが高いほど有利になります。
しかし、それだけではありません。

GM「では次に、関係表を振っていただきます。ステータスやダメージにこれに応じた補正がかかります」
GM「挑んだ側が、相手に対し関係がない場合、関係表を振るか、互いに相談して決めてください」

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関係とは、舞台少女同士を結ぶ因果の糸の事。
関係によって、レヴューに様々な影響が出てきます。
挑んだ側は、相手に対し必ず関係を結ばなくてはいけません。
挑まれた側は強制ではありませんが、このタイミングで結ぶことができます。

関係には「ライバル」「因縁」「愛慕」「畏怖」「友人」「初見」の6種類があり、それぞれ違う効果を持ちます。
関係による影響があるのは対PC戦のみですが、それ以外のロールプレイで応用してもおもしろいでしょう。

GM「ではまず、舞桜さんから導さんへの関係を振ってもらいましょう。1D6です」
舞桜「はい、1D6・・・」
舞桜 1D6 > 3
GM「うわ3が出た!!!
遙・導「www」

関係表の3は「愛慕」。

3.愛慕
あなたは相手に、一方的な恋愛感情を抱いているか、既に結ばれた恋人同士である。その大きさは、少し気になる程度かもしれないし、深く結ばれているかもしれない。
この関係の相手とレヴューする場合、相手に発生するACTは常に2倍になる。
また、相手の体力は決定時の値の3分の2切り上げになる(相手の体力が9以下か、自分の体力の半分以下の場合、この効果は無くなる)
この関係が選ばれた時、表を振ったPCに運命の相手がいた場合、因縁が出たものとして扱う。

5-1-5

GM「この場合、説明の『相手』が導さん側ですね。補正としては、導さんからのダメージが常に2倍になります」
舞桜「えぇ・・・」
GM「相手の体力に対する補正は・・・ギリギリかからないですね。単純に相手からのダメージが2倍になるだけです」
舞桜「デメリットじゃないか・・・なんてこった・・・」
GM「デメリットも出るんですよね。体力が多い方がどうしても有利になっちゃうので」

役者同士の関係は、どうしても演技に影響が及ぶもの。
まだまだ未完成の舞台少女ならなおさらです。

今回は導の体力が9のため、体力ダウンの補正はかかりません。

導「これ、導から舞桜に関しての関係表は振った方がいいんですか?」*
GM「振らなくてもいいんですけど、振りたければ振れます。体力は導の方が低いので、効果を上書きできますよ
導「いまのところ、一方的なのかカップルなのかわからないから、これでもし3が出たら両想いと言うことにしましょう」
遙「すごい、36分の1で両想いになるということに・・・」

導 1D6 > 3

導「おっ!?」
GM「嘘だろwww出ちまったよ・・・」
遙「奇跡起きるねぇ」
GM「両想いじゃねえか・・・」
導「しかも黒髪ツインテ同士で」
舞桜「まさかのwww」

なんと、まさかの両想い
体力は舞桜12vs導9と少々バランス寄りに。
「愛慕」の効果は対象が相手になっているため、双方に発生するACTが常に2倍になります。
これに関しては、攻撃するための必殺技ゲージが2倍の速さで貯まるようなものと考えてください。

関係によっては、対象が「挑んだ・挑まれた側」になっているものもあります。
この場合、HPが低い方が持つ関係が優先されます。

ちなみに、レヴューに参加していない遙は観客になります。
観客の状態でできることは、演出カードを使う事と飛び入り参加だけです。

まほねぇ表

GM「このタイミングで出せる演出カードがあれば出していいですよ」
導「うーん面白いカードあるけどなぁ・・・」
導 演出カード「三度の飯より・・・?」を使用
GM「あぁ・・・」
舞桜「なるほどねwww」

7-1-1

ここで初めて演出カードが使われました。それも、一番悪魔的なものが。

演出カード 三度の飯より・・・?
レヴュー開始時に使用できる。
GMはまほねぇ表を振り、以降5ターン経過するまでPC全員が指示に従う。

7-2

三度の飯より、エチュードが好き~!!

天堂真矢役の富田麻帆さん。まほねぇ。
そんなまほねぇのニコ生番組、「まほチャンネル」はご存知でしょうか。

まほチャンネルのスローガンは「三度の飯よりエチュードが好き
九九組メンバーをはじめ、舞台で共演した女優を番組に招いて、罰ゲームとしてエチュードを行うのがまほチャンネルの基本的な流れなのです。

ファンブル(2D6で1,1が出た)した場合
圧をかける(失敗した判定を無理矢理成功させられるルール)を行った場合
そしてこのカードが使われた場合、エチュードがまほチャンネル化します。

まほねぇ表 1D6
アクトが5貯まるかエチュード終了、早い方まで効果が継続する。
1:距離がD66メートル離れた「タイトル」
2:全員マイメロか雪代晶の「タイトル」(マイメロか雪代晶かは表を振ったPCが選ぶ。)
3:しりとりの「タイトル」
4:ミュージカル・「タイトル」
5:全員老人の「タイトル」
6:セーフ

5-4-2

それぞれどのような効果になるかは、ぶっちゃけまほチャンネルを見ていただくのが早いです。

しかし、これだけは言えます。
どれが出ても、プロの役者ですら笑いすぎて呼吸困難になったり、泣き出したりしてしまうような激しいエチュードになります。
それが、まほチャンネルの恐ろしさなのです。

今回はダイスロールの結果3が出たため、5個目のセリフまでしりとりにすることになります。
しりとりで敗北してしまった場合もレヴュー敗北扱いとなるため、注意が必要です・・・

金の斧と銀の斧のレヴュー

タイトルカードを引いた結果、出たのは「金の斧と銀の斧
「きこりの泉」の題名でも知られる、イソップ童話です。

モノクロ世界の色付く舞台
触れて広がる藍玉の世界
雪の季節が終わりを告げても
新風舞い込む桜の季節
シークフェルト音楽学院 出雲 舞桜
咲きます私、王の舞台に!

「私の一歩は月を越え、私の走りは星になる。
旅人導く星よりも、観客惑わす彗星たれ!
草附高校演劇部1年、宇佐木導!
燃え尽きるまで、目を離さないで。」

「金の斧と銀の斧のレヴュー、開演です!」

双方が口上を述べたら、レヴュー開始です。

舞桜「ああ、斧が・・・湖の中に・・・こりゃ参った・・・」
舞桜(木こり)「このままでは仕事にならない・・・どうしたもの

エチュードは先手必勝です。先にセリフを言った人が、その役になるのです。

導「(しりとりの末尾)『か』ね・・・かーっかっかっか!」
一同「!?」
導(泉の女神)「お主が落としたのはこの金の斧じゃろうか、それとも銀の斧じゃろう?」
舞桜(木こり)「・・・変わった喋り方をする奴だな・・・」
舞桜(木こり)「金の斧も銀の斧も俺は落としちゃいない。鉄だ。鉄の斧を落としたん
導(泉の女神)「だ!?だ・・・だ・・・誰にそんな口をきいておるのじゃ!」
導(泉の女神)「私はこの金の斧と銀の斧しか持っておらn・・・」
遙「ん?」
導(泉の女神)「ぬ!ぬ!!!」

5-4-5

しりとりで敗北しかけてますね。ちなみに、本家の方でエチュードしりとりで敗北しかけた人がいます。小山百代さんって人です。

ぬ、が難しすぎたため、両想い配慮として末尾を別のひらがなにすることに。
導(泉の女神)「ぬう、わしの美貌に言葉も無いようじゃ!」
舞桜(木こり)「な・・・何を言ってるんだ、ちょっと綺麗な黒髪をしているくらいで!」
遙「www」
導「めちゃくちゃいちゃつき始めた笑w」

いちゃつきはするものの、その後のしりとりに一同苦戦。
どうしても「る」で始まる言葉が出てこなかった導は、舞台装置を味方につけることにしました。

導「『アクロバット』のアビリティを使います」
導「自分の美貌をバカにされた事に怒った女神は、金の斧と銀の斧二刀流で襲い掛かってきます。『この私が一番美人なのじゃ~!!』って感じで」

5-2-3

アビリティを使って判定を行うと、舞台装置を動かして情景描写をすることができます。
これを行うことで、自分のセリフ手番をスキップすることができるのです。

その後転換を迎えてまほねぇ表の効果は消滅。
転換のタイミングでACTを消費し、相手に攻撃することができます。
舞台少女たちの体力は10対5になりました。
しかし、しりとり縛りが消えただけで、エチュードは普通に続きます。

導「この泉の底には、膨大な数の金の斧と銀の斧が無限に湧いてきてしまって・・・」
導「わしはそれを処理するために村人に分け与えていたのじゃ・・・」

5-2-5

訂正、普通ではありません。作劇が始まっています。
本来ですと、正直者の木こりが金の斧と銀の斧を貰い、うそつきの木こりに罰が当たるはずですが、なんと金の斧と銀の斧は特定外来生物のような扱いになり、村人に鉄の斧一個と交換で配布されています。
金本位制の崩壊は不可避です。

舞桜(木こり)「皆、我先にと我欲に目が眩んで、泉に斧を投げ入れるばかりで・・・あなたの事を考えていなかった・・・」
導(泉の女神)「そうなのじゃ・・・この泉の中はもう、無限に湧いてくる金の斧と銀の斧と、無限に投げ落とされる鉄の斧でいっぱいなのじゃ・・・もう、住む場所が無いのじゃ!」

木こりは、自分が鉄の斧を村に持っていって、金銀の斧はもらえなかったと言えばいいと提案。
投げ入れられる鉄の斧はなんとかなるだろうが、泉には金銀の斧が湧き続ける。
さあどうする?

舞桜(木こり)「金の斧を売ったお金で、この泉を保護することができないか、模索してみよう!そうすればこの泉も、あなたが住みやすい泉になるはずだ!」
導(泉の女神)「なんと、保護してくれるのか!ということは、どんどん狭くなる泉を拡張してくれるということなのか!そのことを約束してくれるか?」*
舞桜(木こり)「そうだな・・・金の斧と銀の斧を、3日間くらいほっといても溢れないような大きい泉にすると約束しよう!」
導(泉の女神)「なんと優しい木こりなのじゃ!もしや私に惚れたなぁ!?」
導(泉の女神)「じゃあ、広くなった泉の中で、わしと一緒に暮らそう!おしまい!」

5-2-5

押しかけ女房、木こりと結婚。
この時点で舞桜体力10に対し導体力5ですが、レヴュータイトルの物語が結末を迎えたため導の勝利になります。
これに対し、舞桜は「続きを作る」か「終わり方にツッコむ」の二つの選択肢。
続きを作った場合、体力値は10vs10になってしまいます。

GM「では舞桜さん・・・続きを作るか、終わり方に反論することができます・・・」
舞桜「では反論します」
舞桜「木こりは斧を返してもらっていません。これは木こりの泉の話としてどうなのか」*
導「ノンノンだよ!」*

ここで使われたのは演出カード、「ノンノンだよ!」
これを使われると、GMはその返答で何故か納得してしまいます。

演出カード ノンノンだよ!
使用した場合、使用したPCは「ノンノンだよ!」と言う。
レヴュー中だった場合、前のセリフに「ノンノンだよ!」と返したものとして相手の手番に移る。
描写や説明を求められていた場合、「ノンノンだよ!」と返したものとして、受け入れられる。

7-2

「ポジション、ゼロ!」

5-2-6

かくして、金の斧と銀の斧のレヴューは終演。
女神と木こりは二人で湖の家に住み、金銀の斧を売った富で末永く暮らしましたとさ。
めでたしめでたし。

舞台少女の力と演技さえあれば、戯曲の結末など容易く変わってしまうのです。

トワイライトシアターへようこそ

作劇:太陽に住む人々

さて、今まで舞台少女たちが戦ったレヴューは、キラめきとキラめきがぶつかり合う対人戦。
しかし、クライマックスレヴューは違います。協力戦なのです。

座組全員でエチュードを演じながら、制作パートで出たキーワード、今回は「ファンタジー」を表現することで、キリンを満足させる(=体力を削り切る)ことが目標になります。
イメージとしては、青嵐BGの最後、さんこいちが演じていた「三銃士」みたいな感じです。

ではここで、今回作劇する「太陽に住む人々」のあらすじを再掲しておきましょう。

我々が良く知る太陽は、太陽系最大の星にして光を地球に届ける恒星。
しかしかつては、より大きな別の恒星、原初太陽が存在し、太陽はより多くの人々が住む文明星だったという。

戦争が起こり、原初太陽は戦争の影響で消え、対立した人々は半分が地球に移住。
もう半分は二度と彼らが戻らないよう、自らの星を熱い炎と光で覆ったという。

戦争から数千年後の今、地球から「外交官」の3人の少女が、太陽を目指し出発する・・・

今回のキリンの体力は16。つまり、32周セリフをやりとりするか、物語をいい感じの結末に持っていく必要があります。

クライマックスでは全員が口上を述べます。
上記の二名に加え、遙も口上を述べます。

舞台の幕が上がるたび、私は音で星を紡ぐ
その輝きは誰かに届き、未来を照らす光になる
111期生、音城遙
遙かなる夢を奏で続ける!

クライマックスレヴューの開演です!歌って、踊って、奪い合いましょう!

第一章:船の中で

導「いよいよ太陽に到着ね・・・みんな、心の準備はできてる?」
遙「そうだね・・・まだちょっと怖いけど、ここまで来たら、行くしかないよね!」
舞桜「私たちは、太陽に住んでいる人たちの事を見たことが無いですからね・・・これからどんなことが起きるやら・・・」*

3人は地球を代表する外交官。太陽の暑さにも耐え抜く宇宙船で、太陽に向かいます。
クライマックスレヴューでは、座組全員が一回ずつセリフを言わないと、攻撃するためのACTが発生しません。
座組は、セリフのパス回しを続けます。
そんな中、役としての自己紹介を行う流れになります。

導「私はこの船を率いる、名前は・・・コットン」*
遙「私は・・・こんな性格だから、みんなと仲良くする役割・・・私の名前は、シルク!」*
舞桜「私は・・・もしもの時のために、ボディガードを務めさせていただきます・・・名前は出雲
GM「はい!?

6-2-4

GMは、クライマックスレヴューではキリンとして、PC達のエチュードを観劇します。
そして、そこに違和感があれば・・・コロスをけしかけるのです。
これを「劇場の否定」と言います。
青嵐BGで、涼が三銃士を突然時代劇風にした結果劇場が怒るあれです。

今回は、名前が明らかに本名だったのが引っかかりました。
結果、舞桜が演じる武官の名前は「ウール」に決定。
舞桜はキラめきを1点失ってしまいます。
クライマックスレヴューでは、キラめきが直接体力になります。
キラめきを完全に失うと幽閉され、最悪終幕(ロスト)してしまいます・・・

舞桜「私の名前はウール。ボディガードとして、あなたたちに付き添います」
導(コットン)「そうね、ウールがいてくれると心強いわ。あなたは、地球では有名な傭兵だったものね」
舞桜(ウール)「任せてください。どんな奴が来ようとも、この杖でぶっ叩いてやりますよ!」
遙(シルク)「ダメだよすぐにぶっ叩いちゃ~」
導(コットン)「本当に私たちに危険が迫った時だけにしましょう、だからその棒はいったんしまっておいて」
舞桜(ウール)「コットンがそう言うなら・・・わかりました・・・」
導・遙「www」
遙「見えてきたな、関係性」
導「固まってきた」

遙(シルク)「あ、見えてきたよ!もうすぐ突入じゃない?」
導(コットン)「本当ね。じゃあみんな、シートベルトその他機器の確認を!」
遙(シルク)「イエス、マイロード!

導「おっ?」
遙「違うか・・・w」
GM「まあ・・・上官に対して使っているのなら違和感ないし・・・」

Yes, my lord!のlordは領主(王)のほか、貴族、爵位を持つ人物の事も指します。
話が少し逸れますが、別れの戦記では王本人に対してだけでなく、マリアヴェーラに対してもこの言葉が使われていました。
マリアヴェーラが王の言葉を代弁しているという解釈もいけますし、もしかしたらマリアヴェーラは爵位を持っているのかもしれませんね。

第二章:太陽文明

太陽への突入コースを取った宇宙船。
ここで、導は演出カードを使います。

演出カード うひゃあ!
レヴュー中に使用できる。
このカードが使用された時、GMは最大3分の待ち時間を使用したプレイヤーに与える。
このカードはデッキに複数枚存在する。

7-2

演出カードで生じた待ち時間で、この先の展開を他の2人と相談。
話を固めたうえで、エチュードを続けます。

導(ナレーション)「先ほどの轟音が静まり、しんとした静かな空間になります」
導(コットン)「着いたのね・・・ここが、太陽・・・?」
遙(シルク)「そんな風には全然見えないね、暑くないし・・・」
舞桜(ウール)「一応私が先に周りを見てきます。二人はまだ中にいてください!」
導(コットン)「いや、一人にそんな危険を負わせられない。みんなで行こう」
遙(シルク)「そうだね。行こう」

導(コットン)「見渡す限り、生き物らしいものは何もいないわね・・・」
遙(シルク)「広いね・・・あ、でもあっちの方に何か・・・街?みたいなもの見えない?」
導(コットン)「街・・・何か光っているような・・・行ってみましょう」
舞桜「では映像のスキルで、光る街を表現しましょう。判定は成功です」*

5-2-3

クライマックスレヴューでも、舞台装置を動かすことはできます。
セリフを言った扱いになるので、うまい事自分の役が話せなかったときに効果があるでしょう。

ここで思い出してほしいのですが、舞台にいる役者は3人。
全員地球の外交官を演じています。
では、太陽の住人役は誰が?

導(ナレーション)「一行が歩みを進めると、モノリスが立ち並ぶひときわ広い建物に着きます。モノリスは、3人に語り掛けてきます・・・」*
導(モノリス)「お前達は誰だ・・・!」

5-2-2

先ほどまでコットン役を演じていた導が、モノリス役として登場しました。
エチュードに配役の縛りはほとんど存在しません。
ゲーム内のエチュードでも、直前まで他のPCが演じていた役以外の役ならば、好きな役を作り、好きな役に移ることができます。
自らが演じるべき役を見つける力も、舞台少女に必要な技能なのです。

舞桜(ウール)「私たちは・・・地球から来た外交官です。」
導(モノリス)「地球・・・?そうか、あなたたちが私たちから分かれた者たちの、なれの果てなのですね。私が案内しましょう」*
遙(シルク)「動いた!?動くの!?」
導(モノリス)「あなたたち地球の生物だって動くでしょう?」

地球と袂を分かち、違う文明を作り上げた太陽人たち。
彼らの間では、地球の科学では説明できない、魔法のような技術が使われています。

導(コットン)「みんな警戒を怠らないで。これほどまでに姿が変わっていれば、考え方や文化も違ってくるでしょう」
舞桜(ウール)「用心しましょう」
遙(シルク)「は~い」
導(コットン)「呑気だな・・・」

5-2-4、6-2-3

ここで最初の転換が挟まります。
「ファンタジー」というキーワードは、太陽の魔法文明の描写でクリア。
転換後のキリンの体力は10。まだまだキリンは満足していません。
物語は続きます・・・

舞桜(ウール)「モノリスが・・・止まりましたね。ここが太陽の人たちが住む場所なのでしょうか」
導(コットン)「太陽という言葉のイメージから想像もできないほど、静かで冷たい場所ね」
遙(シルク)「そうだね・・・」
導・舞桜(もう少し・・・頑張れ・・・!)

5-2-2

セリフには「5文字以上かつ1つ以上の接続詞・句読点」という条件があります。それ以外は「相槌」として、セリフとみなされません。
ACTを発生させるためには、もう一声追加する必要があります。

遙(シルク)「モノリスさんたちの名前はなんて言うの?」
導(モノリス)「私の名は・・・サン。私があなたたち外交官を受け入れる役割を付与されました」
遙(シルク)「ここが太陽の人たちが住んでいるところなの?」
導(サン)「住んでいる、という言葉が適切かどうかはわからない。私たちはここに存在している」

太陽は暑い明るいイメージが大きいですが、星としての大きさも地球と比べるとはるかに巨大。
それ故に、独自の進化を遂げた彼らモノリスたちは集団で集うことにより争いが起きると考え、個として生活を送っているようです。

ここで、「うひゃあ!」をもう一度使い3人で相談。
ストーリーの方向性を決め、エチュード再開です。

サンに連れられ、太陽人の族長会議に招かれる一行。
しかし、個で生活する太陽人のこと。意見も割れているようだ。

導(コットン)「サン、あなたは穏健派だと言ったが、武闘派、私たちとの外交を快く思わない一派もいるのか?」
舞桜(ウール)「ううむ・・・」*
導(サン)「太陽にも、地球を侵略して孤独の星にしてしまおうと考える者がいるのですよ」

文章では表現できませんが、口調をしっかりと演じ分けています。さすがです。

舞桜(モノリス)「おい、サン!散り散りになっている俺達を集めるとは、どういう要件だ?俺達も暇じゃないんだよ!」
導(サン)「だから、前にも説明したでしょう?今日は地球の皆さんと良好な関係を結ぶための、大事な会議なんです!」
舞桜(モノリス)「またその話か。前にも言ったよな。共存の必要はないと!」
導(コットン)「みんな気を付けて、いつどんな攻撃が飛んでくるかわからない勢いだわ」
舞桜(ウール)「なんなんですかねあの人。私たちを下に見て。なんですか!そんな偉そうに言って。名前を名乗りなさい!」
遙(シルク)・導(コットン)「ウール落ち着いて」
舞桜(モノリス)「なんだ、地球のやつらにも威勢のいいのが一人いるみたいじゃねえか。俺はルナってんだ。喧嘩するなら相手になるぞ」
導「月だ」
導(コットン)「ウール落ち着いて、って言ってももう聞かないみたいね」
舞桜(ルナ)「少しはできそうなやつだが、俺の炎の魔法で一撃だな」*

一触即発のウールとルナ。そんななか、二人に割って入る一人が。

遙(シルク)「魔法?魔法が使えるの!?すごい!」
一同「!?」

マイペースなシルクは、魔法に興味津々。
地球と太陽、それぞれの魅力を語り合います。

導(コットン)「シルクが言うように、私たちの星には素晴らしい光景が広がっている。それをサンやルナ、あなたたちが見てくれたなら、私たちを滅ぼそうなんて考えは無くなるはず。ね?どうかウールも棒を収めて」
導(コットン)「ウールにもあるでしょ、地球の素晴らしい景色の記憶が・・・!」
遙(シルク)「じゃあ、みんなで地球旅行に出発だ!」

第三章:終章

導(コットン)「あの青い星が、私たちの住む地球」
導(コットン)「シルク、あなたが降りる地点を指定して。地球で一番美しい場所を案内してあげましょう」
遙(シルク)「ならばみんなで・・・オーロラを見に行こうよ!
導「おっ」
一同「www」

収録日は11月28日。まだまだ別れの戦記の興奮が冷めやらぬ時期です。

導(コットン)「綺麗・・・私たち地球人でも、オーロラを見れる機会はほとんど無いのですよ」
舞桜(ルナ)「ここは・・・寒くないか?」
遙(シルク)「ほらあれ・・・炎を出すやつやったらあったかいじゃん!」

凶悪な攻撃魔法がすっかり便利グッズ扱い。
ルナの牙もすっかり抜けています。シルクのマイペースさ、恐ろしいです。

舞桜(ルナ)「ほら、これでどうだ?」
遙(シルク)「わあ・・・あったかい・・・」
導(コットン)「皆で暖まりながら見るオーロラは、なんだか一人で見るよりも楽しい気持ちになりませんか?サン、ルナ」
舞桜(ルナ)「まあ、こんな綺麗なものが見れるなら、地球に来た意味もあったかもな。なあ、サン」
導(サン)「そうですね。こんな空を見たのは初めてです。これが、地球・・・」

導(サン)「地球の素晴らしい景色、そして、皆さんと過ごした時間が、私にとって心地いいものだと感じ始めてきました」
舞桜(ルナ)「まあ、多少は・・・地球のやつにもいい所があるんじゃないか?」
導(サン)「ルナはああ見えて、人とのつながりに飢えていたのかもしれませんね。私たちが争いを避けて孤独でいたということが、フラストレーションを生んで、ルナのような武闘派の出現に繋がってしまった。私たちも、太陽の民のあり方を考え直す時かもしれません」

繋がることの尊さを思い出した太陽の民は、再び互いに手を取ることを選びました。

導(サン)「地球と太陽の友好関係を結び、また前のように同じ存在として暮らしませんか?」
舞桜(ウール)「これこそ、私たちが思いの描いたストーリーですよ。遠征は成功です!」
導(コットン)「そうね、二つの民族がひとつになれば、互いに飛躍的に発展できるわ」
遙(シルク)「うんうん、みんな仲良くが一番だよ!」
舞桜(ウール)「はい、私たちの科学と、太陽の魔法が合わされば、もっともっと発展できるはずです」
舞桜(ウール)「これが、私たちが共存する第一歩になればいいですね」
導「おしまい」*

6-2-5、6-2-6

導・舞桜・遙「ポジションゼロ!」

舞台少女たちが作劇した物語は、様々な形をもって現実の舞台に影響を与えます。
実際に上演された「太陽に住む人々」がどのような舞台になったのかは、また別のお話。

かくして、座組の物語は幕を閉じます。
青春作劇RPG レヴュー・アヴェニール 第三回テストプレイ卓もカーテンコールです。

成長と感想戦

未完成の舞台少女

無事、クライマックスレヴューを切り抜けた舞台少女達。
未完成の舞台少女は、舞台に立つたびに成長していく。

GM「これにて、スタァライトTRPG第三回テストプレイ卓は閉幕となります。皆様、お疲れ様でした」
一同「お疲れ様でした~!!!」

GM「ではリスペックまでやっておきますか。作劇で得た経験をもとに、あなたの舞台少女は成長していきます」
GM「キラめきはリセットされます。全て作劇の燃料として燃やされるからです」
耳と輪・tomo「ほうほう」
GM「現在持っているキラめきを半分にして、6を上限として次回に持ち越せます」
GM「次回プレイ時には、キラめきが多い状態からスタートできるため、より難易度の高いエチュードにも挑戦できますよ?」

6-3-2、6-3-3

GM「キラめきを得る度にキャラシの『累計キラめき』の欄を増やしてもらっていたんですが、これが33を超えると2年生に、66を超えたら3年生に進級します」
GM「進級するとどうなるかと言うと、まず学年に差が出るので偉くなります。先輩後輩になります」
耳と輪「あぁ~・・・」
GM「レヴューの時に先攻を宣言できるほか、座組で意見が割れた時に優先されます。ダイスバトルも、自動で勝てます」

GM「で、累計キラめきが99を超えたキャラクターは、『再演』します」
耳と輪・tomo「おお」
GM「学年は1年生に戻るんですけど、キラめきが常に9の状態でセッションに参加できます」
耳と輪「強くてニューゲームというか」
tomo「全部、わかってるわ・・・ってことね」

6-3-6、6-3-7

GM「関係は消したければ、双方同意のうえで消せますよ」
耳と輪「この・・・すごい三角関係・・・どうします?」
2式P「どうします?」

実は、リプレイでは割愛された2度目のレヴューの際、導から遙に対し関係を振った結果、「愛慕」が再び出てしまうという事態に。
対して遙から導に対する関係は「初見」だったため、導が過去に壮絶な片思いをしていた・・・と解釈していたのだ。

tomo「なかったことにしますか、テストプレイですし・・・」
一同「はははは・・・」

6-3-4

以上でリスペックは終了。
個人的には、三角関係は残しておいても良かったんじゃないか?と今にしては思います。

感想戦

GM「さて、終わってみていかがでしたか?」
2式P「むずい・・・」
耳と輪「ちょっとハラハラしましたね・・・」
GM「私も難しかったです・・・市販のシステムがいかによくできているかわかるな・・・」
tomo「www」

耳と輪「思ったのは、あの・・・クライマックスレヴューのコロスの、体力を削っているイメージがあまりなかったんですよね」
tomo「確かに、気づいたら終わってたね」
耳と輪「エチュードやってる三人の中で完結しちゃってるので、なんていうか・・・逆にコロスじゃなくて、GM扮するキリンをどれだけ満足させられるかみたいな方向にシフトする方が、合ってる気がします」
GM「あぁ・・・それ、だいぶある。一理どころじゃねえだいぶある、採用です」(ルールブックに加筆する音)

6-1-3、6-1-4

テストプレイの段階でのルールでは、クライマックスレヴューはコロスと戦うという設定でした。
上記のリプレイでは割愛していましたが、プレイ中もこのようにデバッグもとい、改善点のネタ出しを多々行っていただきました。
特に、制作パート等、TRPGとしてのゲームシステムまわりに大いに助言をいただきました。
感謝感謝、感謝ですよ~

耳と輪「コロス設定を活かすなら、GMがもう敵キャラとして入るとか・・・」
2式P「うーん」
GM「GMが参加して引っ掻き回すのは・・・さすがにやりたい放題すぎるので・・・」
耳と輪「確かに大変ですよね、処理やりながらは」

耳と輪「クライマックスレヴューは・・・まだ有名な物語とかでもよかったかも」
一同「www」
tomo「『うひゃあ!』なかったら死んでたな」
GM「そこは一応、普通のシナリオはタイトルカードを引いて決めるので・・・」
GM「でも、今回はしっかり作劇できていたので、慣れた人達にはぜひこういったシナリオも回してほしいですね」
2式P「めちゃめちゃ導さんが頑張ってた」
耳と輪「めちゃめちゃ頑張った」
tomo「いや~おおむねサン・・・いやルナも、サンとルナが出てきてくれたおかげで一気に進みやすくなった」
GM「マジで導さん・・・というか耳と輪さんのファインプレーが、だいぶ良かったなって」
tomo「光ってた」

耳と輪さんは実際に高校演劇に関わっていたことがあるそうで、TRPG経験もさることながら、エチュードの面でもMVPでした。

2式P「最初の口火を切れる人がいれば、そこにあとからついてきてくれるというか・・・」
耳と輪「これノリですもんねぇ」
GM「ファーストペンギンに関しては、いないと本当に始まらないんでルールでボーナス付けてやってもらうしかないんですけどね・・・でもどの卓でも誰かが話し出したら誰かが応答してくれるので、そこはさすが舞台創造科です」
耳と輪「最初に発言した人が取れるみたいなシステム、すごくいいと思います」
GM「システム的には、対人戦で慣れてもらって、クライマックスレヴューで自由に演じてもらいたかったんで、そこは想定通りでしたね」

5-2-1、6-2-2

今まで行った三回のセッション、実は誰かが詰まってエチュードが完全停止してしまったことは一度もありません。
これが何を意味するのか。そう、皆、演じることに飢えているのです。
あの幕の向こうへ、舞台に立ち、スポットライトを浴びてみませんか?
キラめきに目を焼かれ、壁を乗り越え、舞台へと飛び込んだ佐當友莉亜さんみたいに・・・

耳と輪「楽しかったけどすごい体力を使った・・・」
tomo「僕もそう、楽しかったけど大変だった」
GM「そこは原作再現ですねwまほチャンネルも、ゲストが汗だくになるチャンネルとして有名なので」
tomo「でも僕あれかな、大変だったとはいえアホ役やってただけだったから・・・」
一同「www」
GM「そんなことないですよ」
耳と輪「助かりました、(ムードメーカー)一人いるだけで・・・」

tomo「マギカロギアとかは勝ち負けがあるけど、(エチュード中)勝ち負けがどうでもよくなっちゃうのは、ルール的にどうなんだろうな、みたいな」
2式P「ストーリーに満足しちゃうというか」
耳と輪「(終わり方に)納得しちゃったぁ、みたいな」
GM「それはそれで・・・流れとしてはありなんじゃないですか?役のキラめきに目を奪われたら負け、ということで」

5-2-5

今回のレヴューでは、全戦体力勝ちだった第一卓と対照的に全戦が終劇勝ち。
相手のまとめ方に吞まれたら、それはそれで負けなのである。

GM「いや本当に助かりました、繰り返しになりますがありがとうございます」
耳と輪「最初にマギカロギアやった時よりも、このパーティ内の、雰囲気・・・?どんどん掴めてきた感じがする」
一同「www」
GM「機会があったら、これオフラインでやってみたいですね・・・」

GM「では、時間もいいのでそろそろ解散としましょう。ありがとうございました」
一同「ありがとうございました」

おわりに

思えば最初は粗削りな出来でしたが、三回のテストプレイを行うことでよりゲーム性を増すことができました。
それでもまだまだ未完成。もし遊んだよ!という方がいらっしゃいましたら、フィードバックをお聞かせいただければ幸いです。

ここまで長文にお付き合いいただきありがとうございました。
もし機会があればぜひ、TRPGという物に触れて見てください。
そしてもしよかったら、プレイヤーとしてもGMとしても、いろいろなシステムで私と遊んでください・・・

この場を借りて、テストプレイに協力いただいた方々に謝意を表したいと思います。
naruさん、ロッカーさん、tomoさん、じゅねさん、卵かけごはんさん、びんめいさん、2式Pさん、耳と輪さん、ありがとうございました。

まだクリスマスまで一週間あります。前後の皆さんの記事も是非お読みください!

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