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Ontologies for increasing the FAIRness of plant research data

本研究の学術的背景,研究課題の核心をなす学術的「問い」は?

本研究の背景には、目まぐるしく発展し続ける「オミクス」技術により生産される大規模で複雑なデータセットの取り扱いがあります。これらのデータの「FAIR」(見つけやすさ、アクセスしやすさ、相互運用性、再利用性)を向上させることの重要性は否応なく認識されています。また、特定の研究分野や技術に関連するオントロジーを特定する課題も存在します。これらを背景に、本研究では、「植物基礎科学に関連するオントロジーは何であり、それらをどのように用いてデータを注釈付けできるのか」という問いを立てています。

本研究の目的及び学術的独自性と創造性は?

本研究の目的は、植物基礎科学に関連する最も適用可能なオントロジーを概説し、それらが植物特異的な実験に関連するデータの注釈付けにどのように使用されるかを説明することです。具体的には、ISAというメタデータフレームワークと組み合わせて、オントロジーを使用した注釈付けの具体的な方法を説明します。これらを通じて、研究データのFAIR化を促進します。

本研究の着想に至った経緯や,関連する国内外の研究動向と本研究の位置づけは?

大規模で複雑なデータの扱いという課題があり、その解決策の一つとして、データの注釈付け方法やそれらを助けるツール・フレームワークに焦点を当てた研究が増えてきました。特に、植物基礎科学のように、さまざまな種類のデータが集まる領域で、データの再利用性や相互運用性を向上させることが求められています。本研究では、このような背景を踏まえ、植物基礎科学分野で最も関連性の高いオントロジーとその利用方法を概説することで、データのFAIR化に貢献します。

本研究で何をどのように,どこまで明らかにした?

本研究では、植物基礎科学に関連する主要なオントロジーを概説しました。また、それらを使って、植物特異的な実験のメタデータに注釈を付ける具体的な方法を説明しました。さらに、特定の研究やデータに適用可能なオントロジーや用語を見つけるためのリポジトリやプラットフォームについても説明しました。

本研究の有効性はどのように検証した?

本研究は主に文献レビューの形式をとっており、特定の実験を行って結果を得たものではありません。そのため、特定の結果や手法の有効性を検証したわけではありませんが、植物基礎科学に関連する様々なオントロジーやそれらを活用する具体的な方法を説明し、オントロジー利用の有用性を示すことで、データのFAIR化を後押ししています。

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