From classic medicinal chemistry to state-of-the-art interdisciplinary medicine: Recent advances in proteolysis-targeting chimeras technology

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/INMD.20230004

タンパク質分解ターゲットキメラ（PROTAC）は、細胞のユビキチン-プロテアソームシステム（UPS）をハイジャックすることで実現する標的タンパク質分解（TPD）技術である。PROTAC分子は、目的のタンパク質（POI）に特異的に結合し、E3リガーゼを呼び寄せて三元複合体を構築する。その後、POIはユビキチン化され、プロテアソームによって分解される。20年の開発期間を経て、PROTAC技術は大きな進歩を遂げ、かなりの数の候補が臨床試験に入っている。PROTAC技術により、従来「治療不可能」とされてきたターゲットに対する治療薬が開発できることを実感した興奮とともに、PROTACの設計、スクリーニング、細胞内での利用可能性などにおいて、まだ満たされていない要求がある。PROTAC技術は、伝統的な医薬品化学の方法論から、最先端のケミカルバイオロジー技術の統合へと急速に進歩しており、学際的医療の典型例となりつつある。本総説では、新規ターゲットの拡大、デュアルターゲットPROTACの開発、合理的な設計とスクリーニング戦略、制御活性化、標的送達、生体高分子含有PROTACの開発など、近年のPROTAC技術の進歩を要約する。