Integrated multi-omics for rapid rare disease diagnosis on a national scale
1. 本研究の学術的背景、研究課題の核心をなす学術的「問い」は何ですか?
希少疾患を発症した新生児や幼児への適切かつ迅速な診断が必要とされていますが、従来の診断技術の限界により難しい状況が存在していました。 この問題に対し、本研究では全ゲノム解析(WGS)を用いたプログラムを2年間にわたって検討し、患者の適切な診断への時間・コストを大幅に削減できるかを検証しました。
2. 本研究の目的及び学術的独自性と創造性は何ですか?
本研究の目的は、全ゲノム解析によって希少疾患の診断率を向上させ、患者への適切な治療方針を立案できるようにすることにあります。この手法によって、一般的な診断技術よりも正確で迅速な診断が可能であることが示され、他の研究との比較の上で独自の手法であると言えます。
3. 本研究の着想に至った経緯や、関連する国内外の研究動向と本研究の位置づけは何ですか?
本研究は、全ゲノム解析を用いた最先端の技術を駆使して、希少疾患の診断技術の向上を目指した研究です。どのような診断技術も限度がある中、多面的なアプローチで学際的にアプローチすることで成功を収めました。
4. 本研究で何をどのように、どこまで明らかにした?
本研究では、全ゲノム解析によって、検査を受けた290家族の内、47%の家族に対して診断結果が迅速に出せたことがわかりました。さらに、診断が困難な19例について、ウェブ上の解析と検査によって、診断の精度が向上したことも明らかになりました。 また、新規に発見された治療方法も検証されました。
5. 本研究の有効性はどのように検証した?
本研究では、独自の全ゲノム解析技術によって、診断に要する時間やコストを大幅に削減しつつ、正確で迅速な診断により、適切な治療法を立案できることが示されました。これによって、希少疾患の治療において新しいアプローチが可能になると期待されています。