「部門別会計」に挑戦する企業が直面する2つのハードルとは | paild×DIGGLE共催セミナー事前紹介記事
事業をいくつも運営している、店舗や支店が複数ある、プロジェクトの数が多いといった企業だけでなく、部門別・プロジェクト別・事業別に管理会計を進めていきたいと考える企業はたくさんあります。スタートアップも成長に応じて、管理会計の整備を進める企業は多いでしょう。
管理会計の整備を進めると、
✔️ 求める切り口でのデータがとりやすくなる
✔️ データを出すスピードが上がる
✔️ 経営陣の迅速な意思決定に貢献できる
といったメリットがあります。
一方で、整備していく途上では、いくつかの陥りやすい失敗もあるようです。
法人カードのクラウド型発行・管理サービスの「paild(ペイルド)」では、2021年6月17日に予算管理クラウドを提供するDIGGLE株式会社と共催セミナーを開催し、部門別会計(事業別会計)に挑戦する会社が直面する課題とその解決方法についてお話させていただく予定です。(こちらのイベントは終了いたしました。イベントレポート記事を公開予定です!)
今回はこのセミナーのテーマを、事前にチラ見してみたいと思います!
この記事でわかること
✔️ 部門別会計って?
✔️ 部門別会計で難しいのは・・
✔️ 課題を正しく認識した上で
部門別会計をすると、なにが良いのか
部門別会計(事業別会計)と書きましたが、見たいのは「部門(事業)別 PL(損益計算書)」です。部門別にPLを見ることができれば、売上・利益・コストに関して、部門ごとの予算⇄実績の比較、部門間の比較、部門ごとの前期との比較などを、事業の実態に即して分析することができるようになります。
もちろん、1会社に1事業しかない企業の場合、これは必要がないかもしれません。あくまで”事業の実態に即して”分析できるように整えることが重要です。ですので、「部門別会計」とまとめて記しましたが、複数事業と部門が対応していない場合など、「事業別」「プロジェクト別」となる場合もあるでしょう。
事業の実態に即した単位で売上・利益・コスト(そしてその必要なレベルでの内訳)がデータとして出すことができ、それを分析できると、事業ごとの意思決定を行う判断材料になります。
A事業とB事業の結果がいっしょくたに示されていては、A事業に対して適切な意思決定を行い、戦略を立て施策を実行していくことが難しくなるだけでなく、施策が行われた成果がA事業における戦略に沿った結果をもたらしているのか、タイムリーに把握することもできません。
事業が多く複雑化している企業だけでなく、スピードを求めるスタートアップにとっても、これは重要なポイントです。
「データを入力する」ときに現れる、第一のハードル
部門別会計を進めていこうとする企業にとって、デジタル化は大きな味方といえます。クラウド会計ソフトを活用すれば、大きな目的である「迅速なデータ分析」に一気に近づきます。
また、2021年現在のリモートワーク推奨環境下において、オンラインで仕事が進む・完結するということは、経理・財務・経営企画などバックオフィスの人材にとっても、真剣に検討すべきテーマとなっています。
ところが、部門別会計を進めていく途上で最初に訪れる関門が、まさにこのデジタル化にまつわるものなのです。それは、「データ入力」。
部門別会計を進める場合、コストを計上するためには必ず「どの部門の決済か」を決済ごとに明らかにしながら会計データとして集めていく必要があります。つまり、会計ソフト内に打ち込まれる・取り込まれる決済情報に、「部門情報」が紐づいている必要があるのです。
ところが現実には、支払ったお金の情報には、「決済日・金額・取引先」が標準的に含まれるだけで、部門コードは後からデータ入力担当者(多くの場合は経理担当者)が手入力しなくては、情報としてデータ上に入ってきません。
データ入力担当者が事業担当者と分かれている場合、データ入力担当者がその決済情報を、どの部門・どの事業・どのプロジェクトの決済なのかを判別するのは簡単ではありません。現場のメンバーとコミュニケーションをとったり、別のデータとの突き合わせを行ったりなど、大変な作業を行わなくてはならなくなります。その分の時間もかかります。ミスの可能性も高まるかもしれません。
「データ集計」で現れる、第二のハードル
データ入力がうまくいったとしても、その後、「データ集計」で新たな課題に直面する企業が多いそうです。この場合、情報は全てデジタル化されているものの、集計作業を行なう中で、いくつものファイル、場合によっては紙が混在してしまうことによる混乱です。
データ集計は、会計ソフトの財務データをもとに、意思決定の判断材料となる単位・切り口で、経営者たちが”見たい情報”に加工するために行う作業です。
しかし”見たい情報”は常に同じとは限りませんし、その時々の実績に応じて、分析に必要な要素も変わってくる可能性があります。また、財務データについても、場合によっては後から修正がかかることや、取り出したデータ自体を間違えていることもあるかもしれません。
データ集計担当者としては、正確で最新のデータを見せることができるよう、ファイルを何度も更新し、バージョンがいくつもできる場合があります。ある作業に関しては紙で行いたい場合もあるかもしれません。
「さあこのデータを見ましょう」
と、ミーティングでみんなが同じファイルを開いているつもりでも、お互いに実は別のバージョンのファイルを開いていた、といったことが、簡単なことのようですが、実際に実務に携わると、実は頻繁に起こることなのです。
それでは正しい意思決定の判断材料になって貢献するはずのデータが、混乱を巻き起こす原因になってしまいます。
課題を認識した上で
部門別会計を進めていくにあたっての2つのハードル。お心当たりの企業様も、これからまさに管理会計を始めてみようと思い、どういったことに気をつけるべきか情報収集中の企業様も、こうした課題を認識した上で、ぜひデータのデジタル化を進め、会計データをしっかりと分析に生かせる体制作りを進めていただければと思い、今回のセミナーでは、ここに焦点を当ててまいります!
(こちらのイベントは終了いたしました。イベントレポート記事を公開予定です!)
今回のセミナーに残念ながらご参加がかなわず、同内容に興味がおありの方は、第一のハードル「部門別の決済データ入力」については法人カードのクラウド型発行・管理サービスのpaild(ペイルド)にお問い合わせいただければ幸いです。(sales@paild.jp)または、無料でお使いいただけますので、paildをご登録・お試しください。こちらもお待ちしております!
第二のハードル「データ集計」については、DIGGLE株式会社様にお問い合わせください。
最後までお読みくださいましてありがとうございました!
この記事は、DIGGLE株式会社COO荻原 隆一様(@ROgiwara)に取材のご協力をいただいた上で執筆いたしました。ありがとうございました。