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仕事つくる#44 幸せな事業とはたぶんこういうことなんじゃないかな

幸せな事業の条件について、最近ふと気づいたことがあります。その気づきをあまり格式ばらずにダラダラ書いていこうと思います。

結論から話すと、関わっている業界と共存共栄で成長することを目標にすることだと思いました。たとえば、僕の仕事のMAMOレスリングウェアあわくら温泉元湯でみてみます。

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MAMOの最終目標は、レスリングを子どもたちから憧れられるスポーツにすることです。もっとはっきり言ってしまえばレスリングをサッカーよりモテる競技にすることです(笑)。そのために、ただレスリングウェアを販売するだけでなく、とことんデザインに凝ってみたり、事業を通して得た利益で大会の写真撮影やムービーづくりをしたり、一人の選手にスポットライトをあてたコラムを書いたり…..
レスリングの大会が競技会で終わらずに選手のかっこいい姿が拡散されるように努めてきました。そして、MAMO以外にもたくさんメーカーさんはいますが、全てレスリングの魅力を高める同士だと考えており、小さいパイを奪い合うことは一切せず業界全体を押し広げる活動に注力しています。

しかしながら、レスリングを多くの子どもたちから憧れられるスポーツにするためにはまだまだ課題は山積み。まず稼げる大人選手をたくさんつくる必要がありますがその答えを導き出せていません。めげずに、これからもダイレクトにアプローチしていくつもりです。課題は山積みですが、その取り組み姿勢に共感してくれる人はたくさんいて、新しい相談が舞い込んでくるという好循環を生んでいると思います。

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あわくら温泉元湯も基本的に同じ構図です。元湯のコンセプトは森を味わう。そして宿泊を通してお客さんに感じて欲しいのは村に来た!という感動体験。元湯では薪でお風呂を沸かし、薪で暖をとり、薪で炊いたご飯を提供し、森で採れたジビエ肉をメインにしたメニュー開発をしています。また、宿泊施設としてはめずらしく村人が頻繁に出入りしているのが元湯の特徴です。日常づかいする村人も含めて西粟倉の今を感じてほしいと思っています。

この冬(2024年末)に導入する卵サウナは、西粟倉の先輩が開発した肝煎りの商品。コストでいえばバレルサウナや箱型サウナの方がお得ですが、元湯がいの一番に卵サウナを導入して、村で生まれた商品を世の中にぶち上げたいという気持ちでいます(もちろん、圧倒的に目を惹くフォルムと拘りの品質で他と差別化する狙いを持っています)。そんなふうに、元湯が人気になれば西粟倉村を知るきっかけになり、西粟倉村が盛り上がれば元湯の利用が増えるという関係性を築けるように努力してきました。

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言い方を変えれば、『刈り取るのではなく、耕す』マインドをもって仕事をするということです。

このマインドから生まれる仕事には「がんばれよ!」という声援だったり、「ありがとう!」という感謝がついてきます。これが幸せな事業をつくる必須要素だと感じるようになりました。

心の栄養が何よりの活力になります、ほんまに。

そして、耕した土壌からちゃんと恩恵を受け取れるように商品設計をしていくことも重要です。これがなければ事業を継続することができません。共存共栄のカタチはつくれず単発で終わってしまいます。良い取り組みをしても続かない人はこの受け皿がつくれていない印象です。たしかに初めから恩恵を狙って取り組むとやらしさが出てしまいますが、真心をもって取り組む姿勢には必ず共感が生まれるので、その共感を追い風にして、正々堂々自分たちも繁栄していくことを考えるのは善であると捉えています。

幸せな事業は小さくてもつくれます。僕の会社の資本金は2社あわせても130万円です(笑)。そんな小さな会社でも『刈り取るのではなく、耕す』マインドを持ち続けて、心の栄養をいただきながら、幸せな事業を業界とともに大きく育てていきます。

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