伴田舞子

随筆也。 面白いと思えば、それはもう面白い。

伴田舞子

随筆也。 面白いと思えば、それはもう面白い。

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随筆也。

面白さは見つけようと思えばすぐに見つかるものですが、共有できないと面白くない。 ということで。

    • ささみの呪縛

      小学生の頃、仲の良かった友人とした会話が今になっても忘れられない。 おそらく小学3年生だったと思う。 陸上競技場の横にある運動場の鉄棒付近だった。 私を含め3人でおしゃべりをしていた。 「昨日の夜ご飯ささみだったんだ~」 「いいね!」 「ねえ、みんなのうちのささみはどれくらい?」 困惑 「えっとねー、これくらい」※手で棒ドーナツサイズを表現 大困惑 「え!私のうちもそれくらい!」 「やっぱこれくらいだよね~」 どうにか私に話を振らないでくれ。 ささみのサイズの話

      • 無題I

        久々にパソコンを開いた。 社会人になって自分の面白みが急激に減っている気がする。 仕事で嫌なことがあった時ほど、自分は面白い人間なのだと無理やりにでも確認したい。 文章を書こう書きたいと思ったところで時間もなく、これが大人なのだと思うと、またため息が出る。 今日は色々と失敗をした一日だった。 家に着いてすぐさまパソコンを開いた。 いかにもパソコンで文章を書いている風だが、実はiPadで書いている。 パソコンを開き、ワードを開こうとしたところ、 「ライセンスのない製品です」。

        • 本音と建前

          珍しく真面目な話だ。圧倒的持論なので、右から左へ受け流してもらって構わない。 高校では、学期始めに志望校と共に、趣味・特技・学校生活等々に関するアンケートがとられていた。特技欄は、小学生の頃から「なわとび」の一点張りで切り抜けてきたが、身体が重い(精神的要因もある)と感じる日々を過ごすようになり、軽々と縄を跳ぶ自分が想像できなくなった。 「なわとび」に頼り切っていた私は、高校2年生にして特技を失った。 勉強もスポーツも平均以上にはできたが、身近に自分よりできる人はたくさん

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          思う壺

          友人と出かけた際、電車の中で劇団四季のポスターを見つけた。 『劇団四季のオペラ座の怪人は凄いらしい。』 「らしいてなんやねん!言い切れや!自信持てや!そちら側が自信ないんやったら見に行かんで。」 と友人が勢いよくツッコミを入れた。 「言う通りや。天下の劇団四季様がそんなんやったら、こちとらどんな劇すればいいんや。」 と私はケラケラ笑いながら、そう返した。 劇団四季と言ったら、日本で最も有名な劇団だ。凄いということだけは知っている。見に行ったことこそないが。圧倒的な

          部屋探しの譲れない条件

          部屋探しの条件と言えば? そうだなぁ…。 バストイレ別、2階以上、独立洗面台、駅から徒歩10分以内、そんなところだろう。 姉と2人暮らしをするという話があった時、姉に何か条件はあるかと尋ねたところ、 「ウォシュレットがある。」とだけ言った。 「他は?」 「ない。」 「それだけ?」 「うん。」 そんなことあるかいな。 そりゃあ、あるに越したことはないが、無くてもどうにかなるし、ましてや一番に挙げる条件ではない。 ただ、心当たりはある。おそらく父の影響だ。父はウォシュレッ

          部屋探しの譲れない条件

          伊達眼鏡

          小学生の頃、眼鏡のレンズをフレームからはずし、レンズがない眼鏡をかけて笑いを取る同級生がいた。彼は得意げに2枚のレンズを見せつけてきた。周りは「すご~い!!」と囃し立て、笑っていたが、あれはいったい何の時間だったのだろう。 と今は思う私も、必要以上に「レンズを外してくれ」と懇願していた。 小学校を卒業してから彼のことを思い出すことも無かったのだが、この間寝る前ふと思い出した。あいつ、眼鏡のレンズしょっちゅうはずしてドヤ顔してたなぁ。まるですごい特技を披露するかのように。

          伊達眼鏡