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もう限界…教育現場の働き方改革、全国レベルで今すぐすべきこと
全自治体・全学校で進める「本気の働き方改革」— 教員の負担を減らす仕組みづくりとは?
「働き方改革」—— この言葉が教育現場で叫ばれるようになってから、もう何年が経つでしょうか。
しかし、実際のところ、「一部の学校や自治体では進んでいるが、全国的にはバラバラ」「結局、業務量は減っていない」と感じている先生も多いのではないでしょうか。
私たち教員は、異動があるたびに新しい環境に適応しなければなりません。
学校ごとに異なるシステムや業務の進め方に戸惑い、結果的に「前の学校でできたことが、ここではできない…」と感じることも少なくありません。
それならば、全国レベルで統一されたシステムや業務の効率化を進めることで、「どの学校でも同じように働ける仕組み」を作ることが、最大の働き方改革になるのではないか?
今回は、そんな「全国統一で進めるべき働き方改革の具体策」について考えてみます。
1. 全国共通の「業務効率化システム」を作るべき理由
✔ 異動しても業務の引き継ぎがスムーズになる
学校ごとに違うシステムやフォーマットを使っていると、異動するたびにやり方を覚え直さなければなりません。
例えば、学年だよりを作るにしても、「この学校ではWord、あの学校ではPowerPoint、また別の学校ではExcelで作る」となっていては、作業時間が無駄に増えてしまいます。
全国で統一されたフォーマットやシステムがあれば、異動しても迷わずに業務を進められます。
✔ 異動による負担が減り、「できる人」が増える
今の教育現場では、「できる人」が業務を抱え込んでしまうことが多いです。
例えば、校内のHP管理を特定の先生が担当しているケースはよくありますが、その先生が異動すると、引き継ぎがうまくいかず「できる人がいないからHPが更新できなくなった…」という事態も。
全国統一のシステムがあれば、「誰が担当してもできる仕組み」が作れます。
✔ 保護者サイドも負担が減る
教員だけでなく、保護者にとっても「学校ごとに違うやり方」が大きな負担になっています。
例えば、お便りの配信方法が学校ごとに違うため、転校や進学のたびに「また新しいシステムを覚えなければいけない」となるのは大変です。
全国共通の仕組みを導入すれば、保護者も「どの学校でも同じ方法で情報を得られる」ため、戸惑うことがなくなります。
2. 全国レベルで統一すべき働き方改革の仕組み
① 学校だより・学年だより作成の効率化
✅ 全国共通のフォーマットを作成し、各学校で共有
✅ エクセルやシステムを使い、行事予定表から自動反映される仕組みを構築
✅ テンプレート化されたデザインを配布し、入力するだけで完成する形に
学校だよりや学年だよりの作成は、多くの教員にとって時間のかかる業務の一つです。
しかし、行事予定表と連動して自動的に日程が反映される仕組みがあれば、「手入力でカレンダーを更新する手間」がなくなります。
また、全国共通のフォーマットがあれば、「デザインを考える手間」も減り、作成の負担が大幅に軽減されます。
② 面談・行事の「日程調整システム」の導入
✅ オンラインで保護者が希望日時を選べるシステムを全国で導入
✅ 学校ごとにバラバラな「アナログ調整」をなくし、デジタルで効率化
三者面談や個人面談の日程調整は、教員の負担が大きい業務の一つです。
学校によっては「紙でアンケートを回収し、集計して調整」という方法を取っていますが、この作業は時間がかかりますし、手間も多いです。
全国共通のシステムを使い、保護者がオンラインで予約を入れられる形にすれば、調整の手間を大幅に減らすことができます。
③ お便り配信システムの統一
✅ 全国共通のお便り配信アプリを導入
✅ 紙のお便りを減らし、デジタルで効率的に情報共有
今、多くの学校では「お便りの配信方法」がバラバラです。
LINE、Googleフォーム、学校独自のアプリなど、学校ごとに異なるシステムを使っているため、転校や進学のたびに保護者が新しいシステムを覚えなければなりません。
全国統一のシステムがあれば、どの学校でも同じ方法で情報を受け取ることができ、保護者の負担も軽減されます。
④ 学校HP作成ツールの統一
✅ 全国共通の「簡単に更新できる」HPテンプレートを導入
✅ 担当者が変わってもスムーズに引き継ぎができる仕組みに
多くの学校では、HPの更新作業が特定の教員に依存しています。
しかし、その先生が異動すると「更新の仕方が分からない」「誰も触れないまま放置」となることが多いのが現状です。
全国共通のHP作成ツールを導入し、簡単に更新できるシステムを整えれば、担当者が変わってもスムーズに運用できるようになります。
3. まとめ:「仕組みを変えることが、本当の働き方改革」
「働き方改革を進める」と聞くと、「教員の意識を変える」「業務を見直す」といった話になりがちです。
しかし、それだけでは根本的な解決にはなりません。
本当に必要なのは、
✅ 全国統一のシステムを整え、業務を標準化すること
✅ どの学校でも同じ方法で働ける環境を作ること
✅ 教員が異動しても困らない仕組みを作ること
です。
もし、全国で統一されたシステムが整えば、
✅ 教員の業務負担が減る
✅ 異動先でもすぐに仕事に適応できる
✅ 保護者の負担も軽減される
と、働き方改革は確実に前進します。
「個々の努力」ではなく、「仕組みを変える」ことが、本当の働き方改革につながるのではないでしょうか。
今日はここまで。
全自治体・全学校で進める「本気の働き方改革」 についてお話ししました。
また次回。