
ポートレイトでありがちな失敗レタッチとその原因
ポートレイトの仕上げで多く見られるのが「なんでこんな肌の質感になっちゃったんだ?」と思うものです。
具体的に言えば、肌のトーンがばらばらで透明感に欠ける仕上がり。
ポートレイトにおいては、肌の質感はとても大切にしたいものです。
そして、そこのことはポートレイトを撮る人なら誰でも心がけているはずです。
ですが、心がけているからこその失敗ともいえる写真があるのです。
それは、「ポートレイトは肌を明るめにして、さらに滑らかにすべし!」という考え方から起こります。
本来は肌の明るさを中心に露出を決定して、あらかじめ明るめに撮っておけばよいはずなのですが、どういう訳か世の中には、「背景も白飛びさせてはいけない」という変わったルールがあるようなのです。
屋外の逆光などで人物を撮った場合、人物の明るさよりも空などの背景のほうが明るいのが一般的です。(本来、これをクリアするためにはレフ板を使ったり、ストロボを発光させることが必要になります)
ですので、撮影時に肌が明るくなるように撮った場合、空などが白飛び(露出オーバー)してしまうものです。
ポートレイトなので、人物が適正露出となるように撮ればいいはずなのですが、これでは背景が白飛びしてしまうため、背景が白飛びしないような露出にします。
これで背景の白飛びは防げますが、当然、人物は暗めに写ってしまうことになります。
そのままではポートレイト写真としては失敗作となってしまいますね。
そこでRAW現像をするわけです。
人物部分を選択して、そこを明るめにします。
そうすると、背景を飛ばさずに、人物も程よい明るさにできるわけです。
背景も人物もちょうど良い明るさ。
望ましい仕上がりですね。
ところが、ここに大きな落とし穴があるのです。
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