もうほとんど水

 "液体石鹸(えきたいせっけん)"という文字に矛盾的なものを感じますが、実際アマゾンで検索すると今日びよく使う衣類を洗う洗剤みたいな容器に入った液体石鹸がヒットいたします。あと泡になって出るやつ。一体どこに石要素があるのか甚だ疑問なのですが、我々の脳に染みついており深く考えたりしない事柄なのだと感じるものであります。

 何故液体石鹸の話なのかというと、つい先日、いわゆるホームセンター的な大型の店舗へ赴いたのですが、そこのお手洗いにございます液体石鹸の泡立ちが妙に鈍いというか、ちっとも泡立たなかった事にねちねちブーブー家族に漏らしていたと言う有様だったらしいです。何故他人事なのかと申せばお酒を飲んでいたのであまり覚えていないからであります。

 面倒なタイプだなと思われるかもしれませんが、やはり手を洗うにしても食器を洗うにしても、目に見えて「洗えているぞ。みるみる汚れが落ちているぞ」的なものを求めてしまう自分といたしましては、泡立ちの鈍い洗剤はまかりならぬ事。

 とはいえ、あまり洗剤を付け過ぎても良くないものでありますから適度が一番良いのですが、今回は適度でも過剰でもなく一切泡が出ず3度洗い直しても1ミリも泡が出現しないという、パワー不足以前の問題でもはや水そのものとすら思える代物だったわけで、これは液体石鹸の分量をケチったなと思わざるを得ないぐらいモヤモヤした心持になったのであります。

 いや、もしかしたら"ステンレスソープ"のような擦るだけで匂いが落ちるという、ダイソーにも売っているアレと同等の効果が期待できるやつなのではと思ったのですが、ウィキペディアを見ると有効性は否定されていると無慈悲な文言。ウィキもアレだからもう何を信用して良いのか分かりませんが、泡立たぬ液体石鹸はそれじゃあなさそうです。

 もしくは、あまりにも自分の手が脂ぎっていて泡立ちが鈍っていたのでは。しかし何度洗剤を付けても状況は改善はしないわけですよ。これはもうこの世の終わりみたいな絶望に近い。

 「お手洗いの洗剤が泡立たなかったのですが」と店員に申し上げたとしても「知らん」と言われるというか、そんな事で問うのは迷惑千万だから言わないです。変な客が来たぜとネットに書かれるのがオチですし、こんな小さい事で長々と書く自分もどうかしているし、お酒の力ってこういう所にも出るんだなと感じずにはいられないのであります。駄文中の駄文もいいところでございます。

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