【ネタバレ有】ニーアオートマタ21話感想(A2・リリィ編)
アニメ版ニーアオートマタの感想です。
今回は「A2・リリィ」「9S」に分けて感想を書きます。
長文です。
超大型機械生命体との戦闘を続けていたパスカルとA2。操作権限を乗っ取ったパスカルが操縦する超大型機械生命体がついに顔を破壊。その衝撃波に飛ばされながらもA2は勝利を確信。一方、リリィがいるレジスタンスキャンプは突如広がったウイルス汚染により、アンドロイド同士で戦闘を余儀なくされていた。
数分前、リリィたちレジスタンスキャンプはパスカルの村から保護した子どもたちを倉庫に隔離。保護を完了。だが、その子供たちの1人が、オルゴールを落としてしまう。レジスタンスのメンバーに「アリガトウ」と言いつつも、オルゴールが壊れてしまったのではないかとガッカリした様子だった。リリィが戻ってきたレジスタンスたちから報告を受けていた時、メンバーに異常が…。目が赤く染まる…ウイルス汚染だった。機械生命体の子どもたちの1人が、ウイルス汚染していたのだ。
部屋に立てこもったものの、立てこもったメンバーが次々と汚染。万事休す…と思われたその時、デボル・ポポル・武器屋・道具屋らを連れたジャッカスが車で突っ込んでくる。勿論爆弾で周囲を吹っ飛ばしながら。動けるメンバーはもうすでに少数。リリィはメンバーを逃すために自分が殿をつとめる作戦を立案。
だが、メンバーは一緒に残ることを決意。デボルポポルは…リリィに離脱するように宣言される。生き残ったアンドロイドを直せるのは、デボルポポルのみ…。レジスタンスのメンバーに感謝を告げられながら、涙ぐむ二人。二人はトラックで汚染されたレジスタンスキャンプを駆けていく…。レジスタンスの最期の掃討作戦が開始。
リリィからの救援要請の通信を聞いたA2とパスカルは、レジスタンスキャンプに向かっていた。そこに、ふらふらとレジスタンプキャンプから出てきたリリィがやってくる。
「リリィ!大丈夫か…」
「来るな!」
「…ウイルス汚染だ…」
そう言ったリリィの瞳が赤く光る。
掃討戦の中で、ついにリリィも感染してしまったのだ。
感染源が機械生命体の子どもたちだと告げられるとパスカルは子どもたちの元へ。リリィは、A2に銃を差し出す。もう助からない。瞳が、まるで涙をこらえているように揺らぐ。A2も、リリィも。最期を覚悟しリリィが目を伏せる。その時だった。
「…フリージア」
A2がそう言った。
「ローズが最期に…つけてくれた名前だ」
「私たち…家族になれたんだね…」
最高の笑顔を見せ…銃声が鳴り響いた。
一方、パスカルも、絶望的な状況を目にしていた。
「ああ、なんてこと…」
オルゴールを持っていた子どもが、他の子どもたちを食べていたのだ。あまりの恐怖と絶望…そしてウイルス汚染。極限状態にあった子どもは、「他の皆も食べてしまえば独りで死ななくて済む」という結論に達したのだ。パスカルがオルゴールのねじを回すと、オルゴールは再びおだやかな音楽を奏で出した。
「私が、恐怖を教えたばかりに…」
「オルゴール、直ッタ?」
そう言いながら、子どもはパスカルに近づく。その顔にはもうすでに、感染前の面影は無い。目は赤く光り、口は歯をむき出しにしているようだった。
「皆モ、直ル?」
パスカルは子どもを抱いた。子どもは、パスカルにも牙を立てるようにかじりついた。
「皆もすぐに直って、また遊べますよ…」
「A2さん…あとをよろしく頼みます…」
パスカルの胸部のメーターが振り切れる。爆発音。
…A2の元へ、パスカルの腕が飛んで行った。
その時、資源回収ユニットから、アナウンスが聞こえ、A2は声の方へ向かうことにした…
廃墟都市のあちらこちらには、レジスタンスメンバーの義体が転がっていた。その中には、上半身だけになり、火薬のスイッチを握りしめるジャッカスの姿もあった。何故か、その多くは…何かから解放されたかのように笑顔を浮かべていた…。
…レジスタンスキャンプもまた、パスカルの村と同じく、壊滅した瞬間だった。サブタイトルの通り、誰もいない村になった。
人の心とか…ないんか…。家族を取り戻したA2が、リリィを…。失ったと思っていた家族が生きていた。そして子どもたちとの触れ合いで感情を取り戻していったA2は、再び何もかも失うことになってしまった。
そしてパスカル…お前もか…本来託され過ぎているA2がまた背負うことに。
誰だって最後の1人にはなりたくないでしょうに…。
ゲームでは、レジスタンスキャンプが壊滅するのはバッドエンドのみになりますので、正規ルートで壊滅したのはアニメのオリジナル展開となります。
9S編へ