世界中の誰よりきっと、歌とドラマで夢を与えた。
中山美穂さんの訃報である。
私のその一報を聞いたのは夕方6時のニュース番組で、トップニュースという感じではなく、亡くなっていた状態で発見された。ということで、死因など不明な状態だった。信じられない。私より少し年上のアイドルとしてデビューして、当時はドラマの中のヒロイン的な役だったんじゃないかな?というような記憶で、とにかく歌番組にはよく出ていて、当時のアイドル専門誌の『明星』と『平凡』には毎回掲載されていたのだと思います。
中山美穂という女性のウイニングロードを見てきた。高い写真集ではないけど、ムック的な写真集を買ったことがある。それは30代の中山美穂さんが女神のように見えて、とにかくため息がでるほどの美貌だった。私は中山美穂さんの特別なファンではなかったけど、少し年上の美しい女性という認識だった。
私生活ではいろいろあったようですが、それは当事者同士しかわからないことなんです。知らない人がとやかく言う必要はないんです。
ずっとデビューから存じている美人が、亡くなったことを知った時は、とにかくショックだった。
なにか追悼をするべきだ。なにをしようと考えながら晩ごはんを食べて、自室に入り、すぐに『世界中の誰よりきっと』の歌詞を殴り書きして、YouTubeで曲を聴いて、途中から歌いながら聴いて、無音で4回歌い、5回目に録音したので、下手すぎだ。それでも、その時のショックさを記録したかったのだ。だいたい歌詞を書いて、録音するまで20分くらいだった。
そのあと、夜8時すぎた頃には手が震え出した。
思っていたより、ショックだったのだと思う。
彼女の仕事として、歌や映画やドラマや写真集で再会することができるのは女優という仕事ならではなんだと思ってる。
「お元気ですか」
空の向こうで、青空や虹や夕日や天使の梯子や星空を観ると、そんな言葉がふと思い浮かぶのです。
芸能という華やかな世界の中で、女神というか遠い存在ではあったのですが、どこか家から出ることができない美しい猫が遠目で窓の外を見つめているようなそんなイメージもありました。
今、突然の訃報から落ち着いてきて。当時の同年代の方に楽しみを与えてくれたことは、間違いようがないんです。
私の世代にとって、世界中の誰よりきっと、ステキなギフトを与えてくださった女性でした。
映像でまた再会させてください。