今から10年以上昔の話だ。
知人を頼って、関西に行った。目的は『京都の桜が観たい』というのと、もうひとつ
『永楽屋さんという手ぬぐい屋さんへ行ってみたい』という、どちらかというと手ぬぐい屋さんの昔の絵を観ることが目的という。
その知人は、当時は大学生の女の子で派遣で一緒だった方。実家が関東で、大学は関西という。それで関東の派遣先が一緒だった。私とは随分年齢の差があったが、彼女のお姉さんが私と年齢が近かったらしく、喋りやすい感じだったらしい。仲良くしていただいた。
個人旅行がわからない家で育ったため、すべてが新鮮だった。旅行会社の中で「上司に信じられないことを言われた。「修学旅行しか旅行に行けないひとがいる」と。。。」
それは、うちんちだよ~!
。。。という訳だ。今思うと、その大学生だった彼女が東京の大学へ行っていたら、あるいは関東の大学へ行っていたら、一緒に京都の桜を観に行こう!となっていたかというと
絶対、行かない。ふたりとも、お金にシビアなタイプだから。
当時は、珍しくそんな気持ちになった。
もちろん、永楽屋さんへ行く目的もあった。
当時は3人で一泊二日の大阪と京都の旅行として、関西入りをした。関西入りしたのが
中学の修学旅行以来だったという。。。
まぁ、そうなんだ。家がカツカツだと、そうなる。だから、修学旅行って、ありがたい行事なんだよね。
1日目は、昼頃に新大阪に着いた。もう、この『新大阪』がわからないわけで。この『新大阪』が『梅田』であるとか言われたら、もう謎ですよ。それは『銀座』と『有楽町』くらい、説明できないです。
それで、当時は30代でしたが、30代で独身は完全に女子ですね。あんまり20代とガワは変わりません。ガワというのは、人をモナカに例えた時に、カワ(外側)を例えています。ちなみにあんこが中身という意味です。
で、女子とは、ごはんの代わりにおやつが食べられる生きものなんですよ。豆富チーズケーキだったか?を梅田のステキなビルで食べた記憶があります。もう梅田で桜です。
次に、晩ごはんです。たこ焼きでした!!!もっと、粉もんを食べようとなって、お好み焼きを食べました。もうね、いろいろめちゃくちゃですね。
そして、大学生の子のアパートに泊まった。風呂は銭湯へ行きました。銭湯に3時間いたみたいです。ずっと、喋ってました。
朝ごはんは、大学生の子が叩き梅の入った玄米おにぎりとお味噌汁を作ってくれました。ありがたいです。こういうあんまりお金使えない感じでも、楽しむ気持ちがあると、楽しいんですよ。
それで、午前中にアパートを出て、すぐ桜だったと思います。
電車だったと記憶していますが、なんとか京都に着いて、桜です。
日本の都市は、桜率高めです。
永楽屋さん探しです。もうね、本店が
見つからないんだよ~!
めちゃくちゃたいへんだったよ~!
本店で、おそらくは一万円以下のお買い物をしたと思います。正確ではないかもしれませんが、桃太郎トートバッグ、チョーカー、永楽屋手ぬぐいの本(コレ、借りパクされました!泣き案件です)、500円玉が20枚入るミニがま口コインケース。これで一万円以下だった記憶です。
そのあとは、生八ツ橋を試食しまくって、4箱くらい購入した記憶です。母に頼まれたお買い物でした。おそらくは同じお店屋さんだったと記憶していますが、ほうじ茶ソフトクリームを食べました。
関東もんとしては、『京都は高級なイメージがあるがお金は大丈夫だろうか問題』というのがありますが(あるの!)、解答としては
ちゃんと、安くてかわいいものは、あります。
探し方とか目的で金額が左右されるということはあるでしょう。今は端末があるので、よっぽどヘンテコ情報でない限り、どなたかが正しい情報を入れています。ただ
情報操作はあります。
なんともいえない感じですね。
今でも永楽屋さんの昔の図案で、先人が妙に深い図案を遺していたのを覚えています。それは、現在端末では出てこない図案でした。
『びじん』
タイトルが『びじん』なんですが、その図案は
骸骨の頭部(髑髏という言葉が出てきませんでした。。。)の片目にかんざしが挿してあるものでした。その図案を突然思い出したのです。命尽きたら、所詮骨。先人が遺した『びじん』は、現在のアンチエイジングという言葉をわかっているような気がしました。
所詮、いっときのまつりごと。
ほんとうに、今のアンチエイジングの広告は、所詮、いっときのまつりごとで、最後は骨。人生そのものが、いっときのまつりごと。
考え方とか、お金の使い方とか、『びじん』を思い出すと、先人から言われたような気持ちになりました。
「ちゃんと、しなさい」と。
「死ぬ前に、人生はまつりごとだと理解しなさい」と。
ありがとう、京都。
ありがとう、永楽屋。