シェア
幸田露伴 25歳。 嵩山堂出版。 十字折り。広げてみることができるようになっています。👆 今でいうと「分厚めの文庫本」という感じです。 「尾花集」と書かれた切手風。出版元の「嵩山堂」。 職人大工の努力物語。当時新興国だった日本がこれからますます力をつけていく。そんな時代背景もあり特に受け入れられたようです。 幸田露伴から見た「渋沢栄一」とはどんな人物だったのでしょうか。ちょっと読んでみたい気もする🤫
北村透谷 23歳。 幻想的な劇詩。ゲーテ「ファウスト」の影響を受けているようです。 北村門太郎(透谷)自費出版。*住所が同じ エネルギッシュにさまざまな体験をしてきた北村透谷ですが、25歳でこの世を去っています。 短い人生だったけれど一生分の経験を一気に駆け巡ったような気がする・・ 知り合いだった島崎藤村に大きな影響を与えたそうです。
尾崎紅葉 21歳。 表紙に「新著百種」 表紙の黒い部分をよく見ると・・「二人比丘尼色懺悔」 さりげなく目次が書かれている。一番下には「第一号」。 ・・・ 新著百種 「いろ懺悔」 板元よし岡(吉岡書籍店) *板元=版元 ・・・ 「春のや生」は坪内逍遥。 ・・・ 会話は二重丸括弧。現在の鍵「」ではないんですね。 あと、会話での間合いに「・・・・・・」がよく使われています。
末広鐵腸 37歳。政治小説「雪中梅」。 本の表紙の色はふんわりやさしいパステルブルー。字体、タイトル周辺には流れるようなお花模様。政治小説?!という印象です。 朱子学を学んだ後に陽明学の教授、ジャーナリスト、自由党の衆議院議員(板垣退助が結成した日本最初の政党)とパワフルに活動していた鐵腸。 末広重恭 (=鐵腸) ・・・ 1888年に海外旅行へ。 サンフランシスコ行きの船内で、フィリピン独立運動の国民的英雄、ホセ・リサールと親しくなり、予定を変更してリサールととも
坪内逍遥 26歳。 ほんの少し新しい絵柄になってきたような気もするけれど、やはり江戸の浮世絵。 ところで明治に入ってかれこれ17年も過ぎているのになぜ?とちょっと不思議に思った。 と、調べてみたら、やはりそういった感覚をもったのは私だけではなかったようで。 当時、「古いのはやめて新しくしよう」という意見はあったらしいけど、庶民からのブーイングで結局は慣れ親しんだ浮世絵にしたのだとか。 現在とよく似ている。今は過渡期。あと少しで古いものが消えていくと思う。
福沢諭吉37歳、小幡篤次郎30歳 初編は33ページのみ。薄いパンフレットのような小冊子。 福沢諭吉の郷里である大分。その中津市学校の子弟のために書いたのが「学問のすゝめ」。 ちなみに上の写真の表紙に「全」と書いてあるのは、この一冊のみの予定だったとか。 それがのちに全国的に流行り、二編以下を刊行することに。そして最後になってはじめて一番最初の本を「全」→「初編」と名を変更。 このとき、はじめて「学問のすゝめ」を読んだ若い人たち。 きっと新しい時代にものすごくわくわく
仮名垣魯文、40代前半。 まさに幕末〜明治維新という激動期。 右上 牛乳=ミルク 乾酪=チース 乳油=バタ 乳の粉=パオタル(パウダー) ・・・ 文明開花。西洋の食事を「食べたい」人たちがご来店。 ・・・ 右上 ビイル=ビール サンパン=シャンパン ひとりでまったりと牛肉を堪能している様子。 新しい髪型でしかも洋服姿。 ・・・ 「牛の雑談」、あぐらをかきながらのおしゃべりの様子。なんだか風刺画のようです。 ということで、文章のほうはさっぱりわからなくても挿絵