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チケットシステムと運営について考えたー藤井風の海外ツアー参加後

昨年、藤井風の日産スタジアムで8月に開催された2日間のライブのチケットに落選したため、Asia Tourのバンコクとソウルのチケットを取ることになった。そこで考えたことを書いてみようと思う。

チケットの購買システムについて

日本のライブチケットの購買システムは、一般エンドユーザーより運営に優先度を置いている思う。以下が、改めてほしい点だ。

1.チケット価格の階層化

日本で開催される多くの日本人アーティストのライブチケットは、価格は一律である。価格の階層があっても、2階層程度だ。運営側は、見えづらい席や高い席の売れ残りを心配する必要がないし、管理も簡易のため、こちらを好むのだろう。しかし、表面上の平等の名のもと、アリーナの一番前とスタンドの一番後ろも、一律の金額て腑に落ちない。
今回のFujii Kaze Asia Tourでは、ステージからの距離でチケットの価格が5階層となっていた。国や為替変動で誤差はあるが、一番高い価格は、25000円前後、一番安い席は、12000円前後で設定されていたよう思う。
5万円以上となると躊躇するが、好きなアーティストなら、3万円ぐらいまでは、私なら払うと思う。藤井風の運営が今後もファンクラブ設営をしないのであれば、にわかファンではなく、がちファンにチケットが入手できるように、チケットの階層化を行って欲しいと思う。

2.抽選とオンライン早い者勝ちシステムの併用

大手のeプラスやぴあのチケットシステムの登録には、生年月日や性別を入力する必要がある。このデータを活用して、運営側は、今後増やしていきたいファン層をターゲットに、抽選結果を操作していない訳がないし、手数料を取っているシステム会社は、それを運営側にアピールしているに違いない。藤井風の運営サイドのこれまでの活動「親子席の導入」、「学生の動画コンテストを募ったNTT DoCoMoのプロジェクト」などを見ていれば、若年層を取り込みたいと考えているのは明らかだ。と、すると、ますます、そこから外れる年代はチケット入手が厳しくなるだろう。

Fujii Kaze Asia Tourのチケット購買システムには、オンラインで早いもの順で購入が可能となっていた。つまりは、入手したい強い気持ちがあり、そこに、少しのITリテラシー、少しの語学力、少しは贅沢していい経済力、時間的余裕さえあれば入手できたわけだ。そのほうが、運営側の作為的な抽選より、その人の意欲と努力の相関性があり、ヘルシーだと思うのは私だけだろうか。

しかし、発売時にネットに陣取れない人もいるため、それを不公平というファンもいるだろう、また、運営側の若年層を取り組みたいという気持ちもアーティストの将来を考えればわかるので、ここは抽選とオンライン早いもの勝ちシステム、兼用を提案したい。

3.直前までのキャンセルとリセールを可能にする

今回のFujii Kaze Asia Tourのソウルのチケットシステムのキャンセル設定がすばらしかった。なんと、開催当日の開始2時間前までキャンセルが可能であった。キャンセル料金は、30%となるが、それでも急に行けなかった人にとっては、ありがたいシステムだ。ソウル公演は、戒厳令が発令された後だったため、不安を感じた日本人がキャンセルしたのであろう、アリーナ席も後方だっが、1週間前に複数空きがでていた。
検証はできなかったが、おそらく、当日ライブ開始2時間前では、チケットもオンラインで購入が可能だったのでは?と思うので、入手できなかった人にも最後までチャンスがあるということになる。

もう一つこのキャンセルシステムの素晴らしいのは、購入後、1週間はキャンセル料金が無料というところであった。そのため、一度SOLD OUT後、おそらく代行会社が売れなかった席をリリースしたのであろう、アリーナの後ろの席や、2階、3階の後ろの席などキャンセルが多くでていた。私は、そのタイミングで、3階の席から2階の席に変更した。200円程度のシステム料金はかかったが、席がグレードアップできて満足した。リアルタイムに空席状態も確認でき、本当に便利だった。同様のシステムを日本でもぜひ、導入して欲しい。

最近、日本ではリセール期間が終わり、開催2,3日前でないと席の場所がわからない。これは、期待外れの席であればキャンセルされたり、良い席であれば高額で転売する輩が多かったためだと思うが、あまりにも運営サイドを優先したシステムだ。すぐにでも、韓国式に改めてほしいと思う。

海外贔屓が強すぎる問題

Fujii Kaze Asia Tourの14公演中、SOLD OUTにならなかったのは、クアラルンプール、ジャカルタ、マニラのライブであった。観光地として日本人が興味を持ちにくい都市であることから、日本人ファンが購入を躊躇したことが伺える。
バンコクとソウルの公演に行ったあくまでも体感で間違っているかもしれないが、日本人の観衆は2割程度はいたと思う。
先に述べたように、ソウル公演も一度はSOLD OUTになったが、代行業者がリリースしたのか、3階の席にかなり空きがでていた。3階の席はおそらく、公演1週間前でも3-4割は埋まってなかったと思う。当日、3階席の全体を見渡すことができなかったが、白けるほど空きか目立ったことはないが、「満ちてゆく」の際、ライトが光っていなかったので、後ろの方は空席があったのではないかと思う。わざわざ、旅行代金をかけていくんだから、良い席を欲しい思う日本人は、3階の席では満足しないだろう。つまりは、藤井風の現状は、日本人のファンがチケットを購入しないと、ローカルのファン頼みだけではアジアで1-2万人入る会場で、満席にできないということだ。いくらJ-POPの人気がうなぎのぼりだとしても、現状リリースしているのは日本語の曲のみで、世界で知られている曲は「死ぬのがいいわ」だけだし、日本の他のアーティストのようにアニメオタクを連れてこれないのだから、これが現実だ。

それなのに、運営は、日本人ファンを粗末に扱いすぎないか?と思うネットがザワザワした出待ちについてもそう思った。私は、バンコク1日目のライブに参加したが、終了後はホテルにさっさと帰ってしまった。その後、Xで、ネットで出待ちファンに挨拶した藤井風の動画を見て、悔しい思いをした。私が宿泊したホテルは、会場から徒歩圏内にあったので、出てくることを知っていれば待っていたのにと思ったのだ。でも、日本のライブでは、出待ち禁止て書いてあるのに、海外のファンにはサービスするんかい!と、不貞腐れた気持ちになった。

および、グッズについてもである。タイのイベントプロモーターは、ローカルのグッズを販売していた。そのデザインは、黒地に果物の絵がデザインしているものであったが、申し訳ないが、お世辞でも洗練されたデザインではなかった。もちろん、ローカル特別グッズという位置づけだから許可したとは思うが、mottyさんがデザインしたシンプルでセンスの良いグッズを正とするなら、ブランド毀損といえるような代物だった。運営は甘いよな、、、海外ファンとプロモーターにはと思う。

および、ずっずさんが11/15に出したアジアツアー注意事項は、日本人のマナーが悪いと指摘していて、非常に失礼だと思った。私は幸か不幸か、バンドメンバーにもダンサーの皆様にも、飛行機やホテル、街中でお見掛けしていない。だから、ずっずさんがいう99%のほうに入るわけだが、それでもアジアツアーに参加した日本人として、とても不愉快な気分になった。
バンドメンバーやダンサーもステージに立ち、それぞれがSNSなどで自身の活動を公開しており、いわば公人の一人である。彼らを守るのはこのツアーの責任者かつHEHNの社長である、ずっずこと、河津知典氏の仕事である。彼らが気分よくツアーを回れないのであれば、彼自身のマネジメントが悪いことを露呈しているだけで、行儀の悪い日本人ファンのせいではない。行儀の悪いファンは、日本人だろうが、どこの国だろうが、必ずいるものだ。

話は脱線してしまうが、今の藤井風を世に出してくれたのは河津知典氏であり、大きな事務所であれば、彼の活動の自由度はもっと狭まっていたと思うので、ファンとして感謝している。しかし、最近の運営、つまり責任者である河津氏の言動には疑問をいくつも感じている。ファンへの注意事項を出した時もそうだが、リリースされたばかりの円盤のDocumentaryで、日産スタジアムのライブの演出に対し、「2日目は本当にスタンドに登場しようと考えている。予定調和ばかりじゃおもしろくない」と言った河津氏を見て、この人に風くんをもう任せておけないと本気で思った。今回は問題なかったが、ファンが押し寄せて藤井風が怪我をしたらどうなったのか?また、自転車で会場をまわるも、アーティストの安全性を考えたら酷い演出だと思う。

次は、河津知典氏の功罪について書いてみたいと思う。




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