雲南旅④2019年12月31日・大理〜麗江へ
3日目の朝、大理から麗江に移動する電車は10時頃発。このホテルを決めた理由でもある評判の朝食を食べるため、はりきって8時に起床する。
粑粑、餌絲という素晴らしい郷土料理に、大好きな中国の茹でとうもろこし(身が詰まっていてとても甘い)、うまダレに浸かったきゅうり、漬物とどれもが最高の美味しさ。小さな食堂で作られた食事がシンと冷えた空気の中沁みる。
朝食を十分に満喫し、移動に備え大理站へ。ここでは乗車まで昆明よりパスポートを見せる回数は少なかった。
大理→麗江は火车という電車で向かう。高铁と呼ばれるものが新幹線にあたり、火车は特急列車という感じ。2時間半程度の旅で大体600円前後と超格安、しかも寝台列車の二段ベッドに横一列3人座る方式でわくわくする。(上段は荷物置きとして使用)
大理から麗江に友人に会いに行くお姉さん、北京と広州(だったと思う)から旅行に来ているお姉さん2人と同室で、友人を介しておしゃべりしたり、おやつを分け合ったり、旅の途中で不思議に思ったことを教えてもらったり。
車窓からの洱海や棚田はすばらしく、また暖かい時期にこの地を再訪することを誓う。刹那的な出会いだけど、知らない人とこんな風に話せる対面式シート、いつまでも残って欲しいし次は寝台列車として乗ってみたいな。
あっという間に時間は過ぎて麗江についてからはまずホテルが指定した場所まで移動。
麗江は2〜3年前に友人が訪れた写真を見てずっと行きたかった場所。中国でも指折りの観光地らしく、父は30年前、祖父母は10年前に訪れたことがあると航空券を取った後に判明。こんな遠い地を自分の血縁者のほとんどが訪れたことがあるのが面白い。
麗江のメインストリートは石畳なので、荷物運びのおいちゃんたちが下でたくさんだらだらしていた。
まもなくして迎えが来て…ひょひょいと大きい荷物をホテルスタッフのお姉さんが運んでくれる。お姉さんは雲南外出身(忘れてしまった…)とのことで、ここは本当に空気がきれいなのよ、と話してくれた。確かに雲南の空気と青空は今まで経験したことがないくらいに澄んでいる。
今回の宿は归园田居(http://www.booking.com/Share-Yiggr6)。この街を作った納西(ナシ)族の建築様式。装飾に使われる木彫ひとつひとつに目を奪われる。
北京で安さにつられとったホステルで痛い目を見たことがあるので、現地基準ではちょっと贅沢でも評価の高いホテルを選ぶようにしているのは正解かな、と思う。(贅沢といっても、3人1部屋1泊で270RMBとまたもやお財布に優しい。)
一息ついてからとりあえずお茶のサービスを受ける。麗江の観光のポイントを教えてもらったり、老板が持っているSwitchを見せてくれたり…スタッフのお姉さんが『黒執事』ファンと教えてくれたのはかなり面白かった。お茶を何度も注いでもらいゆったりとしながらも、麗江で過ごせるのは1日半。
昼過ぎ、白沙古鎮へ向かう。白沙壁画で有名な、地元の豪族が住んだ場所。観光シーズンではないので街はかなりのんびりとした雰囲気だった。
壁画にも描かれているのは麗江に住むナシ族の「トンパ文字」。象形文字でとにかく可愛い!
とても日差しが強い街だった。犬猫がそこらじゅうたくさんいて、光に包まれている。人の生活が見える街は、歩いているだけでわくわくする。
霊芝って絵の中のキノコだと思っていたけど、本当にあるんだ…とか。
おやつどきの広場舞は和やか。
一通り歩いた後は、雲南コーヒーが楽しめるカフェへ。フレーバーは赤ワイン、ベリー、コーンという雲南小粒はとっても香ばしくてフルーティだった。
次の束河古鎮までは地元の路線バスで移動。ちょうど学生たちの下校時間にかぶり、一緒にバスを待つことになる。待ち時間串のウインナーや麺などを買い食いをする学生たちに食欲を刺激される。
乗ったバスでは隣に座ったおじいちゃんが話しかけてくれた(友人を介してジェスチャーでやりとり)。明日行く山のことを伝えると、本当に寒いから気をつけてと心配してくれた。
バス停から裏道を通って古鎮へ。(高徳地図があって良かった!)
こじんまりとした、小観光地という感じ。大理もだったけれど、街のあちこちでバラの花入りパイ(クッキーの方が近い?)が焼かれていて、不思議な匂いに包まれている。
急にポンと空き地があらわたり、婚礼衣装での撮影隊に遭遇したりと、町歩きは飽きることなく面白い。
そして晩御飯はずっと食べてみたかった菌菇火鍋を堪能。キノコの出汁が十分に楽しめる鍋は美味しかったし、これがきのこのシーズンならどんな仕上がりなんだろうと思った。やっぱり旅中の鍋は胃を休めてくれて良い。
ゆっくりと食事した後はクラフトビールを出す店があると知り、行ってみることに。所狭しと並べられたビールにわくわくしながら中国の銘柄を注文。2019年を振り返りつつ、乾杯。ビールはさっぱり飲みやすかったという記憶だけ残っている…雰囲気もとっても良いお店でした。
ホテルのある麗江古城に戻ると、街はすっかりクラブ仕様に。音がブンブン外まで鳴り響いていて世界遺産とは一体…?でもこういうのが面白いよね、とひとしきり歩き回る。
クラブが並ぶ通り以外は普通の観光地。その落差が面白い。そして大白兎のトンパ文字、かわいい!
あちこちになんだか異世界に繋がりそうな小道がたくさんある。
初めての海外での年明けは、ホテルでゆっくりと。爆竹の音が2020年の訪れを祝ってくれて、良い経験になった。
麗江の雪山編に続く!