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「ポケモン?ダッサ笑」と言っていた君へ。
こんにちは、お元気ですか?
私はぼちぼちうまくやってます。
諸般の事情により学区外の中学へ通うことになり、
期待と不安が混ぜこぜになっていることでしょう。
でも大丈夫!
今でも仲良くしてくれる友人が何人かできますよ。
…そう言っても、なかなか信じられないよね…
いままで通っていた野生児まみれの小学校と比べると、
中学校は相当大人びた子が多かったよね。
漫画からファッション雑誌、アニメからドラマ。
それまで触れていたものは「子供っぽい」とされ、
それに固執する子は「ちょっといけてない子」扱いされるんだよね。
そうならないように、
必死に努力したことを覚えています。
何が流行っているかとか、誰が誰を好きなのかとか。
とにかくアンテナを張って、
周りがダメと言ってるものについても収集する。
その結果、君はポケモンから離れてしまいました。
クリスタルを初めてプレイしてから、ポケダンやレンジャーにも手を出し、ダイヤモンドを特に必死にやっていましたね。
夏休みは弟と一緒にスタンプラリーをするのが、毎年のルーティン。
近所のゲーセンに導入されていないバトリオをやりに、別の街まで繰り出す。
何より好きだったのが、ポケカ。
チコリータが好きで、メガニウムのスターターデッキを買ってもらい、弟とよく対戦をしていましたね。
コンビニでパックを買ったり、映画を観て特典カードを集めたりもしました。
これらのカードは全て専用のファイルを作って、勉強机の中に保管していたはずです。
挙げ句の果てには自由帳に
「自分の考える最強のポケカ」
を書いて、自作のカードで戦っていました。
でも、そうやって必死になって集めたカードの大半を、
君は自分で捨てました。
周りの友達が誰もポケモン“なんか”で遊んでないと、
そう気がついてゲームを買うのもやめました。
いつしかそのまま高校生、大学生、社会人になり、
ポケモンが好きだったことも忘れていきました。
そして今に至るのですが、
ニュースでこんなゲームがリリースされると目にしました。
ポケモンカードをリアルでなく、ネットの世界で遊ぶ。
簡単に言えば、そんなアプリです。
本当になんとなく、ただの気まぐれでインストールしました。
せいぜい暇つぶしにはなるかなと。
ルールも覚えてないしすぐにアンストするかも…
とすら思っていました。
ところがどっこい。
忘れていたはずの相性、ポケモンの名前、エネルギーの付け方などなど…
意外とほとんど覚えていたのです。
いえ、覚えていたというよりも
「記憶の底から引っ張ってきた」
というのが正しいかもしれません。
そうして開けた記憶の蓋から零れてきた一番大きいものは、
「私ってポケモンがめっちゃ好きだったんだなぁ」
という思いでした。
とにかくどのポケモンも可愛い!
スマホで見るのもいいけど、ぬいぐるみとかも欲しいレベルで魅力的!!
あとやっぱりポケカでバトルして、勝つと楽しい!!!
もちろん、ポケモンから離れる君のスタンスを否定することはしません。
誰しもそういう時期があると思いますし。
だけどそうやって捨ててしまったものが、
いつか自分にとってかけがえのないものになることもあるんです。
どうかそれだけは胸に刻んでほしい。
そして何より伝えたいのが、今は中学生の時よりも自由で、
好きなものを好きと言える、ありがたい環境にいるということ。
大人になるのは漠然と嫌だと思っていたけど、
そんなに悪いことじゃないんだよ。
「ポケカやってるんだ~」と言っても、
否定してこない人たちに囲まれているよ。
むしろ今の大人たちは、結構ポケモンに好意的だよ。
そんな未来が君にはきます。
だから、絶対に大丈夫だよ。