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「西の魔女が死んだ/梨木香歩」

たった一冊の本で、思わず泣いた。
人生を変える本には刺さる台詞が溢れている。


『おばあちゃん、大好き』 

『アイ ノウ』

分かってくれる人がいるだけで
どれだけ幸せなことか痛感する。
そんな人を裏切りたくないし
悲しませたくない。

主人公のマイは、立派な魔女になるために

・物事の正しい方向をキャッチするアンテナ
・何事も自分で決める力 

を身につけるために
おばあちゃんからたくさんのことを学ぶ。

勝手な印象で偏見を持ったり、
どう進むべきか人の意見に従ったりと
現実でも直面してしまうような、
葛藤や後悔がリアルに描かれてた。

おばあちゃんとマイとの会話の中で、

その時々で決めたらどうですか、自分が楽に生きられる場所を求めたからといって、後ろめたく思う必要はありませんよ。サボテンは水の中に生える必要はないし、蓮の花は空中では咲かない。シロクマがハワイより北極で生きるほうを選んだからといって、だれがシロクマを責めますか。

というのがあって、
こんな風に導かれることって
あるんだなって思ったし、
環境を変えることは
逃げることじゃないんだとも思えた。

おばあちゃんは唯一の魔法で
マイとの約束を果たし、
その心はマイに受け継がれたんだよね。

物語の中で、
ギンリョウソウってゆう
植物を育てるシーンがあって
その花言葉を調べてみたら、

「はにかみ、そっと見守る」だった。

最後まで心が温まり続ける。

おばあちゃんが大好きなうちにとって
とても感情移入してしまう一冊だった。



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