自分のイメージを保てない
以前、友達と六本木の店で待ち合わせて晩ごはんを食べる約束をしていた時のことだ。
彼女は30分ほど遅刻してきて「ごめん!途中で自転車がパンクしちゃってさ〜」と遅れた顛末を話し始めた。自転車修理屋さんのおじいさんがすごく優しくって感動したのだと言う。
「『どこで待ち合わせしてるんだい?間に合うかい?』ってすごく心配してくれて、なんか六本木とか言ったらイメージ悪いかと思って『えーと、あの、お茶の水です。大丈夫です』って思わず言っちゃった」
私は爆笑した。
わかる。
なんかイメージ壊したら悪いかなって思っちゃうの超・わかる。
私は一言で言えばとっ散らかっている人間だ。
「こうありたい自分」がたくさんありすぎて色んなことをしてしまう。
芯がない。矛盾が多い。
だからイメージがぶれてしまって、常にそれについて悩んでいる。
服の趣味ひとつとってもいつもバラバラで、これというものが無い。
フェミニンな格好も大好きだが、
マニッシュな格好も好きだ。
日や気分によって路線が全然違う。
可憐な路線でいきたい時とラフにいきたい時の落差もすごい。
髪をふんわりくるくる巻くのも好きだけど、
突然バッサリとショートカットにしたりもする。
落語を聴きに行くこともあれば、
派手なクラブイベントに行ってはしゃぐこともある。
カラオケに行ったらエド・シーランの「Shape of you」も歌いたいけど、
石川さゆりの「風の盆恋歌」も歌いたい。
夏目漱石は何度読み返しても飽きないけど、
胸キュンなTL漫画だって読みたい。
明るく騒いでいたかと思うと、
5分黙ってたら別人みたいに暗くなったりもする。
さっきまで絶望して泣いてたのに、
そのあと急に元気が出て買い物に出掛けたりもする。
黙っていれば大人っぽさを醸し出せるけど、
喋り出すとバカなお子ちゃま感がすぐ出てしまう。
noteではエロいこと書いてるけど、
友達がセクハラされたら超・怒ってしまう。
彼に優しくしてほしいけど、
セックスの時は苛めてほしいとか言う。
好きになっちゃいけない人を好きになるし、
私自身に彼がいるのに他の人を好きになってしまったこともある。
みんなに応援してもらえるようなおじさまを好きになれればいいけど、
みんなから反対されるようなおじさまを好きになってしまうこともある。
書き出してみると瑣末なことばっかりで我ながら馬鹿馬鹿しいのだが、なんかいつも人の期待を悪い意味で裏切ってしまっている気がするのだ。
たまにどこかを褒められても、すぐにそうじゃない部分が出てしまう。
せっかく褒めてもらった自分のイメージを保てない。
違う部分が露呈する度に「期待に沿えなくてごめんなさい‥‥!」と心で思う。
それなのに容易に直せない。
なんだか三ヶ月に一回ぐらい同じようなことをnoteに書いている気がするが、実際は週一ぐらいで悩んでいるので書かずにおれないのだ。
付き合っている内に最初のイメージと全然違うことがどんどん出てきても、どうか嫌いにならないでほしいな、と切に願いながら生きている。