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インタビュー記事の構成を考えるときに、私が提案している4つのこと

今日はインタビュー記事の書き方について、私が実際に普段の仕事でやっていることをまとめました。

「インタビュー記事を書けるようになりたい」「他のライターさんがどのような書き方をしているか知りたい」と考えている方に、一例としてご参考になれば幸いです。


記事の流れは、実際のインタビューと変えてもいい

案件にもよりますが、取材にかける時間は1回あたり1時間が目安かなと思います。インタビューが終わったあとに、自分の手やAIツール、別の人の手を借りて文字起こしをおこなって、記事を作っていきます。

このときに、どうすれば魅力的なインタビュー記事になるかという視点で考えていくのですが、特別な指定がない限りは「基本はインタビュー当日の流れで考える。構成を工夫したほうがいいところは、話の流れを変えることも検討する」という書き方をしています。

そしてクライアントワークの場合は、それを一つの案として「こういう流れにもできそうですが、いかがですか?」と先方にご提案しています。

構成づくりをする際の4つの考え方


インタビュー記事の場合、このような構成も、私は案として出させていただいています。

【提案の例】

(1)インタビュー当日では後半にしていた話を、記事前半に入れ込む

そのほうがわかりやすくなる場合に、話の順序を入れ替えるケースもあります。

たとえば話題が「A→B→A'」と行ったり来たりしている場合、読み手が混乱することを防ぐために「A→A'→B」になるように整えます。

(2)「ここは記事のまとめに使いたい」というメッセージ性の強い話題がインタビューの途中にあれば、それを記事の最後に組み込む

記事の最後に入れたい話が、インタビュー音源でも最後に喋っていることとは限りません。

記事のまとめに自然につながるように、話の順序を入れ替えたり、使いたいパート以降をカットしたりします。

(3)インタビュー中で何度か出てくる同じ話題を、ひとつにまとめる

同じ話を端折って凝縮させます。

ただし、インタビュー中に何度も出てくるということは、その取材先にとって大事なキーワードである可能性も考えられます。文字数に余裕があれば、繰り返しをOKにする場合もあります。

記事の目的とは全く関係がなければカットします。


(4)記事の公開目的とは異なる話題があれば、そのパートはカットする

文字数に制限がある場合は、どこをカットするか、最初にとても悩みます。

考え方としては、まず「記事のテーマとは直接関係ない話題はカットする」「絶対に使いたい部分(PR記事であればPRになる内容)は残す」です。

とはいえ、ライターの私が必要ないと思ってカットしても、クライアントワークの場合はクライアント様が必要だと判断されるケースはあります。

「このパートはカットすることを考えていますが、よろしいですか?」とヒアリングしながら内容を固めていきます。


心構えは「ただの書き起こしにしない」


まとめると、インタビュー記事の構成は「ただの書き起こしにはしない」ということです。

ライターさんによっては「そんなに色々と変えちゃって大丈夫なんですか?怒られませんか?」とご不安になる方もいるかもしれません。一応そうならないように、クライアントワークの場合、どうして私がそう書いたのか必ず申し送りを行っています。

たとえば、Googleドキュメントを使っていればコメント機能で「ここは実際のインタビューとは異なるのですが、話の順序を入れ替えたほうがわかりやすくなるかなと思いましたので変更しました」と伝えます。

OKが出ればそのまま採用されますし、NGが出ても「ここは変えないでほしいです」とクライアント様のご要望を反映して修正することで、精度の高いインタビュー記事を作ることにも繋がります。

もちろん、考えた結果「インタビューで聞いた順番のとおりに、そのままを記事にすることが今回はベストだ」と判断したのならば、それで正解なのかなと思います。

構成を工夫することで、良い記事を作り上げる


私もインタビュー記事を書き始めたころは、時系列で、聞いた話をそのまま順番に書いていくというやり方を取っていました。

最初はそれでいいかなと思いますし、そのやり方で通用するケースはあると思います。それも続けていくと、どこかのタイミングで、パズルのピースを組んでいくように「話の順序を入れ替えたり、取捨選択したり、ときにはあとから情報を追加する可能性も考えて、構成を工夫していく」という書き方が求められる段階がくるのではないかなと。

私たちも、普段の会話の中で「そういえばあの話って……」と、急にある話題について思い出すことがあったり、ちょっとした雑談のなかで「それすごくいいね!」と思えるような心に残る話を見聞きする機会もありますよね。

インタビューの中でも、脱線した話がすごく良かったり、聞きたかったことを取材の終わる頃に思い出していただくケースもよくあります。1回きりのインタビューで、その場に同席する人との相乗効果で多彩な話が飛び交ったり、もともと用意していた質問では想定していたご回答が得られなくて「聞き終わったあとに内容を検討しよう」というパターンも中には出てきます。

そのような場合にも、本文執筆を担当するライターの私たちが、しっかりと記事に反映していくこと。

そのためにも柔軟な発想力を持って記事作りを行って、より多くの人に伝えたいメッセージを伝えるコンテンツを提案していくことが使命なのだと、私個人としては思っています。




「インタビュー記事を書くときに、構成がなかなかうまくいかないな」「もっと違う書き方も試してみたい」と感じている方がいらっしゃったら、考え方の一つとしてご参考にしてみてください。

もし他にも「構成を作るときに、こんなことを考えています」という方がいらしたら、ぜひコメントいただけたら幸いです。


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橋詰由佳|ライター
noteを読んでくださり有難うございます!創ることを通して、今を生きる人の力になるコンテンツを届けることが私の喜びです。