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アリスの白ウサギ~5月第3週&第4週&第5週&6月第1週&第2週まとめ

まとめを2週間くらいサボっていたつもりが、あれよえれよと1箇月。大事なことだけ記録して、あとは箇条書きにて失礼いたします(汗)。

【日曜句会】

①モノレール卯月曇の空走り

②万緑や老いも若きも句を詠みて

生まれて初めて「文学フリマ」に出かけました。句友のおかげで迷子にならずに済みましたが、初参戦ならではの失敗もあり・・・次は東京ビッグサイトでの開催になるとのこと。広い会場で迷子にならないよう、事前準備をしっかりして挑みたいと思います。

0519 何か待ち何か潜みぬ代田かな

0520 小満や亀が甲羅の剥がれをり

0521 月の影飲みて動じぬ雲の峰

0522 人ひとり分の距離取る跣かな

0523 夏の月あなたの爪の小さきこと

0524 また君と出逢ふ気のして風青し

0525 夏袴つける手首の淀みなく

【日曜句会】

①夏手袋君の眼差し意識して

②廃屋の柵飛び出しぬ薔薇赤き

0526 花茣蓙へ四肢投げ出しぬ十七歳

0527 先生の靴跡深し夏の山

尊敬する大先輩にお逢いして、文字どおり初心に帰る気持ちになりました。いくつになっても叱られてばかりですが、いくつになっても目指す背中があるというのは、本当にありがたいことですね。そんな訳で、日野草城さんの「先生はふるさとの山風薫る」を本歌取りしてみたのですが・・・。

0528 滴りを受ける手包む手のありて

0529 蝉生るまでさんざめく若葉かな

0530 走馬灯横顔ばかり生き生きと

0531 二煎目の本音引き出す新茶かな

0601 洛中やビール瓶にも麒麟ゐて

結社の関西句会に初めて参加しました。東京からはひとり。心細かったのですが、まるで先月も参加していたかのように何気なく、自然と受け入れていただいたので、とても楽しい時間を過ごすことができました。8句出しは大変でしたが、1句、主宰の特選に取られて、感無量。意を決して、京都まででかけて行った甲斐がありました。

0602 信長忌ゆがけに指を曲げし跡

西村麒麟先生に誘っていただいて、信長忌の阿弥陀寺を訪ねました。日本の歴史や戦国武将にはとんと疎いわたしですが、「その日」に「そこ」にいる、という臨場感は格別のものがありました。

0603 にはたずみ跳ね上げ黒し鴉の子

関西句会で初めて知った言葉「潦」と、京都御所の庭で見た鴉の子から。

0604 間の悪き告白したる火取虫

0605 六の段まではすらすら芒種かな

芒種。仲夏に入りました。

0606 えごの花光る夜空のしんとして

新月でした。えごや榊のように、うつむきがちな木の花が好きです。

0607 蛇衣を脱ぐ誰も知らない親知らず

0608 捩花やバベルの街の其処此処に

句友に誘われて、初めて「日比谷音楽祭」に出かけてみました。想像以上に盛況で、見知らぬ者同士が同じ空間、時間を共有するあたたかさに満ちたイベントでした。どうにもこうにもチケットが手に入らなくて落ち込んだりもしたのですが、句友とまるで学生のような時間を過ごすことができて、とても満ち足りた1日になりました。