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僕がスタートアップ専門オフショア開発を作った理由
初めまして、花井直哉です。
日本のスタートアップのプロジェクトを専門に海外で開発するオフショア開発をベトナムで行なっています。
サービスの内容などはこちら
なぜスタートアップ専門オフショア開発を作ったのか?
スタートアップ専門オフショア開発を作った理由を要約すると
・元々スタートアップ企業だったけれど、失敗した
・他の企業で出直していた時にスタートアップの課題に気付いた
・オフショア開発が最適と気付いた
といった感じです。
僕は失敗したスタートアップでした
元々僕は、ウェブアプリやスマートフォンアプリを開発・運営するスタートアップ企業でした。
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これはスタートアップとしての最後のプロダクト。このほかに10個程度のウェブやスマホアプリを作成してリリースしました。
失敗するべくして失敗した
失敗した理由は大きく二つあります。
今考えると、うまく行くはずのない状態でした。
サービスの価値を判断する時期を先延ばししてしまった
一つ目はサービスが本当にお金を払うほどのサービスかどうか判断する時期を遅らせてしまったことです。いわゆる課題検証と言うものです。
新しく作成するサービスは、作ってユーザーに触ってもらわないと本当にお金を支払ってもらえるサービスかどうか分かりません。
新規サービスの開発手法として色々ありますが、やはり試作品を作って、実際にユーザーに使ってもらうことがスタートアップにとって最初の目標になるのではないでしょうか。
しかし実際に試作品を作ってユーザーに触ってもらうと、驚くほど曖昧の反応しかありません。
・いいと思うよ。
・ぜひ使わせてほしい(特に何も行動しない)
このような曖昧な反応を受け取って、次々と機能を追加していきました。
僕が開発を優先してしまった
もう一つの理由として、僕が開発をやりすぎてしまったことです。
このアプリを作成していた時のチーム構成は、
・僕(アプリ開発、動画制作)
・お手伝いのエンジニア
・外部で協力してくれるインストラクター
といった感じでした。
発案者である僕が開発を中心に行なうことで、経費上の開発費用は下げられます。
しかし実際には、開発に時間をかけすぎて、ユーザーの気持ちや行動を理解してサービスの価値自体を見直すことが遅れてしまいました。
これは実際に開発している時も問題として感じていましたが、開発の中心を外部のエンジニアに依頼できたかと言うと、状況的に出来ませんでした。
優秀なエンジニアを雇う費用がなかったためです。
プロダクト制作としては進められましたが、事業としては進められませんでした。
1年間フリーランスエンジニアへ
その後、チームは解散し、僕はフリーランスエンジニアとして働き始めました。
スタートアップ企業を始めた時にあった貯金もすっかり無くなり、生活のために収入が必要だったためです。
転職した理由は、お金が無くなったことも大きな理由ですが、それよりもお客に求められない製品を作ることに疲れてしまった時期でもありました。
そんな気持ちだった僕にとって、開発を依頼してもらい、お金を支払ってくれるフリーランスエンジニアという仕事はとても有難く感じました。
フリーランスエンジニアを依頼する企業の中で
現在エンジニアは慢性的に足りておらず、どの企業も不足しています。そのため、フリーランスエンジニアで検索すると分かるのですが、フリーランスエンジニアはとても高待遇です。
有名スタートアップ企業やその子会社からの依頼を受けて、十分すぎるほどの報酬を受け取り、綺麗なオフィスで仕事をする生活が始まります。
「こんな綺麗なオフィスで高額な報酬を支払ってくれる企業だから製品はすごく高利益だ」と勝手に感じていました。
そして勘違いでした。
1年間で3社のお手伝いをさせていただきましたが、契約を継続できない理由は、
・売上が上がらないため方向転換するため
・アプリ自体が売れないため開発自体を縮小する
といったものでした。残り1社は理由を知りません。
エンジニアは高報酬ですし、フリーランスはその影響をはじめに受けるポジションですから仕方がありません。
ふと思いました。
企業にとって、開発コストを下げることは課題。
ただ、サービスの不安定さやエンジニア不足から高報酬を払ってでもエンジニアを確保しているだけと。
スタートアップの時に雇えなかったエンジニアだったのに、自分がエンジニアとして企業の負担となるとは皮肉なものです。
スタートアップ企業の時に自分で開発するのも、誰かに依頼するのも正解ではありませんでした。
第3の選択肢が必要でした。
スタートアップの開発で大切なもの
スタートアップの開発で必要なものとは何だろう
と考えましたが、答えを出すのに時間はかかりませんでした。自分がスタートアップやっていたからです。
僕は過去の自分が欲しかった開発環境を考えるだけでした。
・試作品を作って試せること
・素早く良いサービスを育てられること
・いつでも中止や方向転換など柔軟に開発できること
・売上を早く作ること
・スタートアップ責任者は、ユーザーの近くにいる
・一つのサービスの判断期間は半年から1年くらい
・開発費用は200万-300万くらいに抑えたい(心理的なもの)
・いつかは強い開発部門を作り上げたい
この答えを考えた時に、今のフリーランスエンジニアとしての仕事の延長には実現できないことが分かりました。
そして、これが動機となってスタートアップ専門のオフショア開発を作ることとなったのです。
そして開発チームを作るためベトナムへ
スタートアップの希望する開発費用は、日本の開発費用とかけ離れていて、国内でこの問題を解決することは、かなりの難題でした。
そのため、物価の安い国で開発することは必要不可欠でした。
なぜベトナムなのか。どうやってベトナムで開発チームを作ったのか。作ってからの問題や課題など。その辺りはまた別の機会に書く予定です。
長い記事を読んでいただいてありがとうございます。
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