初めての実践リーンキャンパス【スマホアプリ・ウェブアプリ】
新規事業を作るとき、様々な手法があります。
そのうち有名なものの一つにリーンキャンパスというものがあります。
新規サービスを作成するときに、よく知られた方法ですが、実際に使ってみると簡単ではありません。
今回は、このリーンキャンパスを使って、新規スマホアプリサービスを作成するときの方法について説明していきます。
リーンキャンパスを書き始める順番
リーンキャンパスの数ある項目の中で、どこから書き始めたらいいのでしょうか?
それにはまず、商品をどのように生み出すのか、大筋を決めておく必要があります。
よく言われるのは
・プロダクトアウト
・マーケットイン
・カスタマーアウト
といったフレーズですね。
経済学とかを学習している人はよく知っている言葉かもしれません。
簡単にいうと
ブロダクトアウト
自社にこんないい技術があるから、これでもっといい新商品を作ったら、誰か使ってくれる。
マーケットイン
この業界や市場が伸びているから、そこの人たちに合う商品を作ろう
カスタマーアウト
お客にこんな困っていることがあるから、その課題を解決する商品を作ろう
どれがベストな方法かは状況によるでしょう。
リーンキャンパスとは、このうちカスタマーアウトの観点から新サービスを作成する場合に用いるテクニックです。
実際に作成してみる
では、カスタマーアウトで新商品を考える場合、どのようにリーンキャンパスを使用すればいいのでしょうか?
一番大切なことは、顧客の抱えている課題を明確にすることです。
リーンキャンパスでは
このような順番で埋めていくことになります。
とてもたくさんの項目があるので、初めは大変と感じるかもしれません。
心配しなくても大丈夫です。埋めるのは1〜4番までです。
その中でも1番と2番が重要で、ここを初めに考えます。
1、課題と2、顧客セグメントは同時に考えても大丈夫です。
例えば、私の場合、長年英会話の学習を行なっています。
しかし、なかなか発音が上達しません。発音ができているか自分では判断が難しいからです。
つまり
1、発音が上達しない
2、独学の英語学習者
といった課題があります。
では、ここで一度3番の独自の価値提供を考えてみます。
これ別に独自ではなくてもいいです。(画像が悪いです、すみません)
3、発音の先生が発音を教える
みたいな価値提供が出てきます。
あれ、何だかふわっとしていませんか?発音の先生が発音を教えるなんて、当たり前すぎていいのかなと思います。
このまま、4、ソリューションを考えてみましょう。
4、発音の英会話練習アプリを作る
…一応リーンキャンパスを埋めることはできました。
で、どんな発音の英会話練習アプリを作ればいいのでしょうか???
リーンキャンパスを始めた時に、大体このようなふわっとしたソリューションつまりスマホアプリになってしまうことが少なくありません。
このようになってしまった時は、
1、発音が上達しない
2、独学の英語学習者
をもっと深く考えていきましょう。
なぜ発音が上達しないのか?次のような理由が考えられます。
・発音を練習する時間が少ない
・発音を練習するサービスが少ない
・発音を練習するサービスはあるが、費用が高い
・発音を練習する方法が間違っている
・発音を練習する方法は合っているが、上達を実感していないだけ
次に独学の英語学習者について明確にします。
・なぜ発音の技能を必要としているのか?
・なぜ発音が未熟だと感じているのか?
・発音をどの程度上達したいのか?
・発音の練習に今お金を使っているのか?使っているのなら何か?
こんな感じでしょうか?
どれが正解でしょうか?また考えられる課題は一つでしょうか?
リーンキャンパスを机に置いて議論することはここが限界です。
実際に独学の英語学習者に聞いてみましょう。
実際に英語学習者に聞いてみたところ、
・なぜ発音が上達できないかわからない。
・オンライン英会話でレッスンの中で発音矯正はしてもらっている
・発音の教材を行なっている
・ビジネスで英会話をする時に時々聞き返されることで発音が未熟だと感じている
といった話をすることができました。
なぜ発音の上達ができないのか分からないの部分に着目してみましょう。
この部分を深く聞いてみると、
そもそも発音の練習方法や上達スピード、フェードバックが適切かどうか分から無いことが分かりました。
1、発音が上達しない
・発音の練習方法や上達スピード、フェードバックが適切かどうか分から無い
・本来なら簡単に上達するものでは無い技能が、実感出来ないので間違っていると感じる
2、独学の英語学習者
オンライン英会話や教材で発音練習はしているが、発音技能の習得のための体系的な学習、スケジュール、フィードバックがないため発音が上達しないと感じて不安になる英語学習者
というものになりました。
ここで、もう一度3、独自の価値提案を考えてみましょう。
3、発音の先生が発音を教える
は
・先生が発音専門のオーダーメイド学習スケジュール作成と教材、フィードバック
のような感じになりました。
4、発音の英会話練習アプリを作る
は例えば、
・練習教材を読み上げて、目標を設定することで、英会話スクールの先生から課題とスケジュール、教材を教えてもらい、発音のテストを提出することで毎月何度かフィードバック指導が受けられるアプリ
になりました。
今回のリーンキャンパスをまとめると
1、課題
・発音の練習方法や上達スピード、フェードバックが適切かどうか分から無い
・本来なら簡単に上達するものでは無い技能が、実感出来ないので間違っていると感じる
2、顧客
オンライン英会話や教材で発音練習はしているが、発音技能の習得のための体系的な学習、スケジュール、フィードバックがないため発音が上達しないと感じて不安になる英語学習者
3、価値提案
・先生が発音専門のオーダーメイド学習スケジュール作成と教材、フィードバック
4、ソリューション
・練習教材を読み上げて、目標を設定することで、英会話スクールの先生から課題とスケジュール、教材を教えてもらい、発音のテストを提出することで毎月何度かフィードバック指導が受けられるアプリ
となりました。
顧客の課題からソリューションを考えることができました。
まとめ
とても泥臭い方法だと感じましたか?
実際にやってみるととても手間がかかる工程です。初めは大変かもしれません。
ぜひ、製品を作る前にしっかりと考え抜くことが大切です。
アプリケーション開発に関することやサービスのグロースについてツイッターでも発信しています。
また、このような顧客の課題についても、サポートを行なっています。
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