【実際の採択案を公開】ホームページ作成の小規模事業者持続化補助金の申請内容
こんにちは、花井です。
弊社はウェブサイトの開発やスマホアプリの開発を行っています開発会社です。
営業の一環としてホームページやアプリの発注者のために2019年6月に公募がありました小規模事業者持続化補助金のサポートを行いました。
2019年7月31日に採択結果が公開されて、サポートさせていただいた3社全てが採択されました。
で、サポートさせていただいた企業の申請以外にも、ちゃっかり自分の会社も補助金申請をしておいたんです。
ありがたいことにこちらも採択されました。
今回は、この弊社が申請して、採択された補助金申請の内容を公開します。
ちなみに採択の確率は以下です。
9割近くの応募者が採択されている…
もしかしたら2次公募もあるかもしれませんし、来年もおそらくあるので、ぜひ今回採択された申請内容を参考にしてください。
何を出しても採択されるのでは…といったツッコミは無しでお願いします。
採択された補助事業の内容
採択された補助事業の内容は
・ベトナムへのアプリ開発の発注を考えている担当者向けの教育動画コンテンツ作成と販売サイト作成(見積もりの取り方、契約書の書き方、ブリッジSE教育方法など)
・教育コンテンツを購入いただいた向けのコンサルティング事業
弊社は開発会社なので、ホームページ制作費用よりも、コンテンツ制作と宣伝広告費が主な補助内容となっています。(ホームページ制作の場合も、コンテンツ制作の項目を開発費用にするだけです)
補助事業の費用内訳と補助される金額
今回申請したプロジェクトに必要な内訳と費用は
となっています。
制作費用として、教育動画制作を¥40000*12=¥480,000
広告費用として、インターネット広告¥270,000
合計¥750,000を申請して、補助金額は¥500,000となっています。
では実際の補助金の申請書類の内容について説明して行きます。
申請書類の項目と内容
様式1
→申請書類の表紙です。所在地や添付書類の目次など。この記事では省略します。
様式2
→事業の現状や課題、今後の見通しなど
様式3
→補助事業の内容と見通し・補助事業に必要な費用の内訳と申請する補助額
様式5
→申請書類です。基本情報や補助事業の完了日時などを記載。この記事では省略します。
様式2(事業の現状や課題、今後の見通しなどを記載する資料)の内容
事業の現状や課題、今後の見通しなどを記載する資料です。
以下資料内容です
1.企業概要
株式会社REGENESISは、ウェブアプリケーションとスマートフォンアプリケーションの受託開発を行う会社です。
弊社はもともとプログラマーだった代表の花井が、2014年に設立し、20個ほどの自社サービスアプリを開発してきたベンチャー企業でした。
2016年からは、自社内で制作業務を中止し、制作会社に制作を委託して、高品質のアプリ開発を提供しています。
また2018年からベトナムへの制作発注を開始し、より安価で高品質のアプリを提供しています。
現在代表の花井1人で制作業者とのスケジュール調節などのマネジメント業務を行っています。
このように制作サービスを安価に行うことで、創業前後の企業を対象にサービスを提供しています。
開発例
動画配信プラットフォームスマートフォンアプリ
ヨガインストラクターやフィットネスインストラクターなどの動画をスマートフォンで無料で視聴できるアプリケーションです。
インストラクターはスマホで撮影したエクササイズの動画を、無料で配信して宣伝することができます。
また、ユーザーは無料でどこでもエクササイズの動画を見ながら運動することができます。
インフルエンサープラットフォームアプリ
ユーチューブやインスタグラムで人気のユーザーと商品を宣伝したい企業を結びつけるサービスです。
企業は、自社の商品を宣伝してくれるユーチューバーなどを検索し、宣伝の依頼をすることができます。
売り上げ
アプリケーション開発月xxx万円
経費
開発委託費用月xx万
2.顧客ニーズと市場の動向
アプリケーション市場の動向
現在では、ウェブアプリケーション開発・スマートフォンアプリケーション開発などソフトウェアの開発市場は大きく成長し、今後も成長していくと予想されています。
引用:国内ソフトウェア市場予測
2018年にはスマートフォンアプリ数は500万を超え、現在の生活に欠かせない存在となっています。
プログラマー不足
このような市場の急成長から、アプリを製作するプログラマー不足が深刻化しています。
引用:IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果を取りまとめました (経済産業省)
2030年には78.9万人のIT関連人材が不足すると言われています。
すでにプログラマー不足から求人倍率は高く、多くのIT企業や開発会社はプログラマーを雇用できない状況が続いています。
求人件数
引用:DODA https://doda.jp/guide/kyujin_bairitsu/
求人倍率は8.50と高く、一人当たり約8-9件の求人があります。 この流れは今後も加速します。
東南アジアなどの制作業務の海外発注について
このような国内プログラマー不足から、低価格で行える東南アジアの制作が注目を集めています。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の調べでは、日本企業の約45.6%が導入していると言われており、近年注目を集めているコスト削減手法になります。 その中でも特にべトナムが注目を集めています。
ベトナムが注目されている理由
・親日である
べトナムはこれまでの日本からの援助などの成果から非常に親日国家です。現地日系企業の人気は高く、日本への信頼はとても高いです。 日本企業へと信頼関係を築き、その後、日本への就職を目指している方も非常に多いです。日本文化への理解も非常に高いです。
・安価
べトナムの物価は。日本の約5分の1です。
・日本語を話す通訳が多い
親日のため、英語と同じくらい日本語を話す人材がいます。
・国策としてIT人材に力を入れいている
べトナムは人材育成に非常に力を入れており、大学などの学部創設、日本企業との協力など様々な活動を行なっています。
このような後押しがあり、日本からべトナムへの海外発注は非常に注目を集めています。
しかし、この海外発注は失敗も多いのが特徴です。 オフショア開発を行なった企業の約半分は以下のような失敗した経験があると答えています。
・指示した内容とは異なる内容が出来上がった
・締め切りに間に合わなかった
このような失敗の原因は、
・指示が明確ではなかった
・締め切りなどに対する認識などビジネス習慣が異なる
からです。
注目を集めている反面、まだ多くの企業でノウハウが確立できていないのが現状です。
3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み
弊社のサービス
弊社内では、制作業務を行わず、設計業務や品質管理・スケジュール管理を行います。開発を外部に依頼することで、高品質・低価格の制作を安定的に提供することができます。
アプリを作りたい企業と何度も協議を重ねることで、企業の作りたいアプリを明確化し、スケジュールや予算などを決定します。
設計する段階で、制作のスケジュールや削減できる制作費用などを提示することで、企業は作りたいアプリを高品質で、より安く、スケジュール通りに作ることができます。
設計を確定後、作成するアプリの機能を細分化や役割を細分化して国内制作会社やべトナム制作会社、フリーランスプログラマーやデザイナーに制作を委託します。
このように国内外の複数の制作会社やフリーランスのプログラマやデザイナーに依頼することや、得意な分野や同じようなアプリ制作経験があるプログラマに依頼することで、高品質、低価格で制作を依頼することが出来ます。
弊社の強み
べトナムへの依頼や品質管理について昨年から複数のプロジェクトを行なった経験から、高い品質、スケジュール管理方法などを確立してきました。
日本にいながら、ベトナムの制作会社と連携して、
・タスク管理
・スケジュール管理 品質チェック
・コミュニケーション
・機能変更時の対応
などを
弊社を通じて、安価で安心したアプリ制作を行えることは企業にとって非常にメリットとなります。
主な取引会社
代表花井は起業家コミュニティを運営しています。 同コミュニティを通じて、創業期の起業家を支援しています。
参考:スタートアップウィークエンド https://nposw.org/ 起業家向けのイベントを定期的に開催し、起業家との人脈を築いています。
創業期または創業前の企業を中心に支援を行っています。
4.経営方針・目標と今後のプラン
これまで創業前後の企業を中心に支援を行っています。 弊社としても、より低価格でアプリ制作ができる形を目指して、ベトナムへの制作業務の発注を中心に行なっていく予定です。
アプリの制作は国内では、プログラマ不足から人件費が高騰し、非常にコストがかかるようになっています。
中規模のスマホアプリ制作の費用差
このような価格差から、創業前後の企業にとって、国内でアプリを制作することは、現実的ではありません。
多くのアプリ制作は今後、海外へ依頼することが増えてくると考えられます。 特に弊社の取引先である創業期や創業前の企業は、十分な費用がないため、少しでも費用を抑えて制作できることは大きな魅力です。
しかし、これまで弊社と関わりがあった創業前後の企業の中には、弊社を通じて制作を行う費用 400-600万が予算を超えていたことが少なくありません。
企業の用意している制作予算は、100-300万程度が多く、これは自己資金や借り入れに影響していると考えられます。
企業が用意した予算の100-300万以内に費用を抑えるには、企業が直接べトナムに発注する必要があります。
そこで、創業前後の企業が直接べトナムへ制作を発注できるように人材の育成・契約サポートのサービスを行っていきます。
これが今回補助事業で行うサービスです。
・べトナムに依頼したアプリ制作の品質管理やスケジュール管理を行う人材の教育
・べトナムへ発注するときの業務サポート
など、
創業前後の企業が安心してベトナムへ発注できる様にすることで安価でアプリを制作できるように支援します。
様式3(補助事業の内容と見通し・補助事業に必要な費用の内訳と申請する補助額)の内容
補助事業の内容・見通し・経費などに関する資料です。
以下資料内容です
1.補助事業で行う事業名
創業企業向けアプリ制作べトナム発注サポート
2.販路開拓等の取組内容
創業前後でアプリを作りたい企業
目的
予算の少ない創業前後の企業が、安価でアプリが作るためにベトナムの制作会社に依頼できる様にする
事業内容
創業前後の企業がべトナムにアプリの制作を発注できるように、
・ベトナムの制作会社との取引業務を行う人材教育
・実際の業務に関わる支援
を行っていきます。
補助事業
①人材教育サポート
インターネット上で分かりやすく学べる動画をウェブサイトを通じて学ぶことができます。
ウェブサイト内にて
・契約時の注意点
・品質管理、スケジュール管理の方法
・コニュニケーションの方法
・トラブル時の対策
・べトナム制作会社の選び方
・制作料金の判断方法
を中心に、ベトナムの制作会社と取引の業務を行う人材を育成します。
ウェブサイトイメージ参考:gacco
創業時期の企業に対して、実際に発注するときの業務サポートを行います。
・べトナムに発注時にサポート
・実際に発注した時に必要な依頼先制作会社の紹介
・スケジュール管理などの実務
・翻訳・通訳サポート
など業務サポート
広告宣伝方法
代表花井が運営する起業家コミュニティとインターネット広告を利用する。
起業家コミュニティ
・スタートアップコミュニティ(スタートアップウィークエンド東京コミュニティぺージ) https://www.facebook.com/startupweekendtokyo/ (約6800人のフォロワー)
・起業家フェイスブックグループ公開
・非公開合わせて起業家フェイスブックグループ(合計600人のグループ)
上記合計で約7400人に告知することができる。
インターネット広告
企業に告知を行う。
1クリックあたり400円を想定
スケジュール
以上の事業を
8月準備・ウェブサイトの打ち合わせ・教育コンテンツ打ち合わせ
9月ウェブサイト制作 ・教育動画作成
10月事業開始・宣伝開始
を予定している。
3. 業務効率化(生産性向上)の取組内容
記載なし
4.補助事業の効果
サービス売り上げの効果
ウェブサイトで行う教育サポートの売り上げと業務サポートの売り上げを予想する
ウェブサイトの売り上げと経費(単位:円)
業務サポートの売り上げと経費 (単位:円)
事業の経過予測 (単位:円)
教育テキスト制作費、教育動画制作費、広告宣伝費の補助事業の経費75万円を約4ヶ月で回収予定である。
創業期の企業に対する効果
これまで、予算が足りずに制作できなかった企業が制作ができるようになることで、企業の創業 をサポートすることができる。またアプリの制作費用を平均して200万円抑えることで、経費を抑え廃業を防止する。
雇用創出の効果
補助事業を通じて、弊社または取引企業の雇用を創出することができる。
社会課題に関する効果 深刻なプログラマー不足を解消することができる。
経費明細表
資金調達方法
まとめ
申請書類は以上です。
今見返してみると、こんな資料でよく採択されたなw
という感想です。(他の補助金サポートで、自社には手が回らなかったのは言い訳です)
情報発信
ウェブサイトの補助金内容やコストを抑えたベトナムでのホームページやアプリ開発などの情報を発信しています。