ふかふかお布団と、好きな音。
絡まった イヤホンまるで さくらんぼ
目が覚めてしまった。 外は暗いまま。 そして、とても静か。 都会なら「誰かが起きている」と感じられるかもしれないけれど、ここは「ど」がつくレベルの田舎町。 眠れないと、少し怖い。 けれど。 「おはよう」と呟く人を見つけられたなら。 ひとりじゃないんだと、少しだけ安心できる。
あまくて美味しい、お菓子みたいな味のするお薬があったらいいなぁ。
好きなひとの名前を書くことに、震えるような恥ずかしさが乗る。 ただ、ノートに書くだけなのに。 誰かに見せるわけでもない。 「わたしなんかが書いてもいいのかな」 なんて、悪いことをしている気持ち。 こんなんじゃ、自分から話しかけるなんて夢のまた夢だよ。