【ネタバレなし】『あのこは貴族』感想と考察
もしかしたら人生最後の盛大な?夏休みですが、派手に旅行に行くこともままならず、映画を観る機会が増えました。
今回はそんな中で『あのこは貴族』の感想や考察をさらっと綴りたいと思います。
※タイトルと記事最上部の画像出典元:映画『あのこは貴族』公式サイト
それ以降の写真は全て私の最近の思い出写真で、映画とは関係ありません。(笑)
1.鑑賞の理由
静岡では公開していた劇場がかなり限られていましたが、何としてでも観たい!と思っていました。理由は以下の2点です。
・高良健吾が好き
・番宣映像の水原希子のセリフ「私たちって、東京の養分だよね」に妙に惹かれた
一つ目は言うまでもないのですが、二つ目は時期的なものもあるかもしれません。この映画の番宣映像を観たときはまだ就活中で、東京で働こうと本気で思っていた頃でした。
地方で育ち、憧れの東京で働く。そんな自分が思い描いていたライフプランを体現していた水原さん演じる女性のそんなセリフを耳にして、「どういう経緯でそういうセリフに行き着くんだろう、自分もいざ憧れの東京で働き始めたらそんなことが口から出るのだろうか」と気になったのです。
2.鑑賞直後の感想
半分高良健吾さん目的で観た映画ですが、鑑賞直後、脳裏に焼き付いていたのは「持つべきものは友だな~」という思いでした。
水原希子さんと山下リオさん、門脇麦さんと相楽逸子さん、そして水原さんと門脇さん。そんな女性同士のお互いを認め高め合う友情が、観ていてとても気持ち良かったし、羨ましかったです。
学生時代を終えてライフステージが上がるとともに友達が少なくなっていく、とよく聞くので...。
学生の今でも、コロナ禍もあってなかなか友達に会えないせいか、色んな子と疎遠になったなぁと感じることも増えたのも一因かもしれません。
また、「家を守る、男性を支える、男性に従う」というかつての理想的な女性像から「一人の人間としてやりたいことを見つけ、自分の力で成し遂げる」という今の新たな女性のひとつの在り方への価値観の変化を、時に戸惑いながらも主要キャストたちが肯定的に受け入れていく姿勢が一貫していたのも、好印象でした。
なにこれ?え?え?とこちらが混乱するくらい色々考えさせられる映画も刺激的で面白いですが、このようにメッセージがわかりやすい映画も鑑賞後の気分がいいなと思いました。
3.ちょびっと考察|赤いスカートについて
少し気になったのは、水原希子さんと門脇麦さんが共に「赤いスカート」を劇中でよく召されているなということです。
「富山育ちで貧しい家庭に育った」水原さん、「生粋の東京育ちで上流階級の家庭に育った」門脇さんが、大人になった今は同じようなものを身に着けている。
経歴では交わる事のなさそうなふたりでも、同じ時代に同じ国に生まれた女性。「一人の人間として自分の夢を叶えたい」そんな思いをはじめ、根底では繋がっているんだ、ということが表現されているのかなと思っています。
どんなシーンでふたりが身に着けていたのか、それぞれ何度着用していたのか、赤い色に込められた意味は、など、もっともっと詳しく考察すればまた何かわかるかもしれません。
大枠のメッセージがわかりやすかったとはいえ、まだまだ深堀ができそうな映画です。
4.まとめ
『あのこは貴族』、実は公開期間中は体調不良などもあって結局映画館では観られず、先日U-NEXTでようやく観ました。(ありがたい...!)
他のサブスクで観られるかは分かりませんが、ぜひ機会があればご鑑賞ください。女性同士の友情がキーになっていますが、男性も楽しめて、かつ改めて女性の生活の変化について考えるきっかけになるのではないでしょうか。