出し惜しんだものはとっておけない。行き場なく循環できず、ただ腐っていくしかない。それに、鮮度を保つそれに、二度と触れることはできない。それは自分のための来る日の、しかるべき相手に手渡すための蓄えになることはない。惜しんだという実感が残る限りそれは腐ることしかできない。
和菓子ってすごい。和菓子の世界に住んでみたい。さざなみもさわらびも和菓子のほうがぜったいにかわいい。わたしの心を不穏にさせるモチーフすらも平穏な気配でなんなら和んでる。自身の内面は荒磯なのにどうしてか人を和ませるわたしの姿は、実は和菓子の親戚でしたか?