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気の向くまま読書note まほちゃんの家
インスタを見ていて、しまおまほさんの著作が目に留まりました。
しまおまほさん(以下、まほちゃん)は同年代。オリーブ世代のわたしにはとても親しみを感じる存在です。
後年知った、まほちゃんのご両親のとにかく個性的な?夫婦の在り方も面白くて、しまおファミリーの名前をみるとついチェックしてしまいます。
タイトルは「まほちゃんの家」。図書館で借りてみました。
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まほちゃんの幼い頃の思い出たち。
お父さんやお母さん、おじいちゃんおばあちゃん、大好きな叔母さん。
忘れ難い風景が淡々と、まっすぐな視点で描かれています。
両親は揃って写真家。
アーティスティックというか、個性的な両親を持つまほちゃん。
個性的な親や家族を持つ子なら大抵は「普通」に焦がれると思いますが
まほちゃんの文章からはうらやみや葛藤は全く感じられず
むしろフラットに幼少時代を語っていたのがすごく印象的でした。
一歩引いた、ゆとりさえ感じられるその達観した距離に、
逆にそこに小さい頃関わった人たちへのあたたかな想いを感じます。
一歩引いているからこそ伝わってくるものがあるのかも。
愛ってずっと寄り添ったりベタベタするだけではない。
すっと引いた距離にやさしさを感じることもある。
文章から伝わる、まほちゃんの眼差しのように。
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ほんと〜〜〜にいい写真。
写真からも想いが伝わってきます。
両親ともプロの写真家なんだから写真がうまくて当然でしょ、というのではなく。
まほちゃんがいて、家族がいて。みんながいてのありふれた光景。
家族の息遣いが伝わるような、こちゃこちゃした家の中。
楽しい毎日を過ごしているのが伝わってきます。
今はもう過ぎ去った、あの時間。
いろんな想いがフィルターを通して伝わり、じんわりあたたかな気持ちになります。
もう戻ってこないあの時間。
たくさんの愛に満ちた時間。
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大好きな叔母さん、マヤさん姿も。
そういえば、20代前半に「女子高生ゴリコの作者に似てるね!」って言われたことがありました。
(ゴリコの作者=まほちゃん)
当時、そうかな〜と思っていたけど、今見たら似てるわ!
前髪短いモンチッチみたいな髪型、わたしも20代前半の頃していましたーー
さすがにわたしの当時の写真はないけど・・・(笑)
当時の流行りだったのかな?
まほちゃんはオリーブ世代の旗手。
絵がうまくてノリのいい、器用でニッチな文化系女子というイメージで
親しみを持ってみていました。
(あえていうなら、わたしもそのカテゴリーの隅っこに属するかも?)
クラスで一人はいる面白い感性の素敵な女の子。
でも、視点はどこまでもあたたかくやさしく、そして強い。
このエッセイで、そんなまほちゃんのルーツと、ゆたかな感性との距離感が
垣間見れたように思います。
ぜひまた、まほちゃんの別の本も読んでみたいです。