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【ヨシコンヌ読本記】アル( @alu_inc )で作った『SFな日常を体感する本棚』編

(。・ω・。)こんにちは。ヨシコンヌです。
みなさま、マンガ読んでますか?
わたしは毎日読んでます。
本当に毎日読んでるんです。
いろんなところで必ず見かけるのが
マンガですし、
日々更新しているマンガ家さんも
いっぱいいらっしゃいますし。
こんなにマンガが
世の中の隅々にまで巡っているなんて
すごい不思議な気持ちです。
子供の頃は
いつかマンガを読むのを
やめることになるんだろうか、
とか思っていたのに。
何十年も前ですけれど。
マンガがいろんな人の心を支える要素を
絶対的に持っているっていうのを
みんなが知っているんじゃないか
って思います。
それは書く人も読む人もみんなです。

まぁ、そんなことは置いておいて。

「こんなに毎日マンガを追っているので連載マンガの単行本発売日を逃さないように何かないかな〜、Amazonよりもっとマンガ寄りの。」と思っていたことが『アル』というアプリを知ったきっかけなのですが、マンガ好きには嬉しいいろんな機能があるのです。その中でも自分のセレクトで本棚を作れるっていう機能が特に好きで、定期的にオススメ本棚を作っているのですが、今回はnoteにもまとめてみようと思いました。

第一回目の今回は、

SFな日常を体感するマンガを集めた本棚

です!

私はゴリゴリのSF読みではないのですが、SFな世界の日常生活を中心に描かれたお話が大好きなので、今回の本棚を作りました。新しい生活様式について、ずっと語られているこの一年はある意味SFな世界の一端。この状況下でいろんなSFの日常を覗き見ると、ますますリアルに没入できるはず(!?)

(1)プリンタニア・ニッポン 1巻(続刊中) 迷子

いま、1番推したいマンガ!
電子も紙も両方買いました。
ゆるっとSFな日常譚。
もっちりとした何かを触って癒されたいそこのあなたにおすすめ。
もっちり感を体感した気になれます。

産まれた時からすべての人間が個人単体として生き、AIコンサルに精神成長と成熟度合いを管理徹底されている未来。凄く冷たいように思えるけど、実際に流れる時間はどこかのんびりしているこの世界で、生体プリンタから偶然生まれた謎の生物プリンタニア・ニッポンと暮らすことになった佐藤46(主人公の名前です)。1人と1匹と、その周り(人のみにあらず)との日々を一緒に過ごす感覚で読める日常系マンガです。

それにしても、
すあま(プリンタニアの名前です)、
かわいい。
あー、
羽二重餅食べたい。
(そこはなぜかすあまではない。)

(2)惑星9の休日 町田洋

表題作を含めたオムニバス短編集。
惑星9で暮らす人々や月で暮らす永遠の生命体や夢に出てくるメタリックグリーンマンなどがそれぞれに日常生活を送っている様子が描かれています。全体に流れる一定の静けさと不思議に明るいトーンは、真夏の真昼に歩く墓地や屋上みたいな雰囲気で、そこが町田洋さんのマンガの好きなところです。たむらしげるさんの世界にも共通するものがあると思いました。
寝る前に読むと心静かに眠れるので、オススメ。
夢でもこの静けさを体感できるかも。


(3)果ての星通信 全5巻 メノタ

こちらは主人公マルコが夏のロシアから極寒の惑星に訳もわからぬまま転送される理不尽スタート。そのスタートに心掻き乱されます。
『宇宙で星を管理する仕事に選定される』ということがどういうことなのかを自分に落とし込むまでの辛さは、どうにもならない現状のままならなさを受け入れなくてはならない辛さ。そのままならなさに、宇宙の在り方の厳粛な壮大さを感じます。自然は厳しい、に近いけど、もっと大いなる流れを見た気持ち。その中で地球時間と宇宙時間の違いに苦しみながらも自分なりの宇宙との向き合い方を決めてコツコツと時を重ねていくマルコの日常を、味わうように読めるSFです。主人公に関わる同僚宇宙人たちの文化の違いや時間感覚の違いは新しい視点を得るようで、ワクワクしました。
もふもふな可愛い子が出てくるところも素敵ポイント!
最新刊が出たばかりなので、全巻一気読みのチャンス!


(4)宙に参る 1巻(続刊中) 肋骨凹介

このリモート葬式はいま全然ありますけど、AIがここまで滑らかに動く気配はまだなさそうです。

本格SFを日常生活という柔らかさで包んだ、宇宙旅行記マンガ。
冒頭のこのシーンは右の主人公の旦那様のお葬式。彼の遺骨を地球にいる彼の祖母に届けるまでの道中で、主人公の特異な能力が宇宙をも揺るがす技術だとだんだん明かされ、その技能を得ようと奔走しだす人々とその追手から逃れてただゆったりと旅行がしたい彼女たちのお話です。

こういうことも出来ちゃう技術。

この一巻は序章という様相ですが、彼女と夫の始まりのお話も盛り込まれていて物語の核心である彼女の特殊能力の理由も一部明らかにされているので、ますます続きが気になる1巻でした。彼女の特殊能力が非常に緻密な設定になっているところにSFの醍醐味を感じる作品。

こちらは疲れすぎるまで根詰めて突然多弁になった母を寝かせる息子の図。
関係性が全て現れているようで好き。


(5)プラネテス 全4巻 幸村誠

この、
自分の夢を突き詰めて突き詰めて突き詰めて、

人を殺す時に躊躇なくなるくらいにまで自分を追い込んじゃった男が、

身体ごと愛を知る女に出会って、

自分が考える人間力の圧倒的底力に対して、
同質量違うベクトルから考えるこの女と

こうなるまでの物語。

前述の書き方は大枠ですが、この物語を基軸に2人の周辺の人々の人生模様と哲学が描かれているマンガです。厳しい環境の宇宙で仕事をするのが普通な世界では、地球に降りてきた時の日常生活をとても愛おしく感じられるってことが沁みてきます。

とんかつをより美味しく食べられるようになるマンガでもあるので、オススメ。

(6)天国大魔境 既刊5巻(続刊中) 石黒正数

ほとんど人のいなくなった荒廃した世界・日本を旅する2人の様子と

ギムナジウム的学校という形を呈した世界の中で暮らす、

奇妙な力を持った子供たちの様子とが交互に描かれていく、SF作品。

荒廃した世界を旅する2人と全く同じ顔の2人が、学校の方にもいるので、平行世界かと思うのだが、同じ世界に存在しているようだ。。。

『外』の世界には、人を喰らう奇怪な生物がいて、常にそれらから身を守りながら『天国』という場所を探して旅を続ける男女2人、マルとキルコ。真剣になり過ぎたり、悪に走り過ぎたり、どこかが偏ると、人って生き残るのが難しくなると思っているのだけど、マルとキルコにはユーモアあるニュートラルさがあって、そこに2人の強さを感じます。それは主人公的な強さ。 物事に対峙する際のスタンスって、抜けたところが絶対に必要だし、それが無ければ生き残れない感じがするのだけど、この2人にはそれがある。リアル人生にも落とし込んでいきたいそのスタンスを、廃墟が日常となった世界で生き抜く様から学べるお話。
一方で『中』の世界で暮らす子供たちの日常の方は不穏オブ不穏!AIと大人たちに隔離管理された学校的日常生活は、真っ白い壁に囲まれた部屋の中で読むとますます体感できます。(どこ?)

(7)九龍ジェネリックロマンス 既刊5巻 眉月じゅん

いま、1番映画になってほしいマンガ、第一位!!!
(個人の見解です。)
ネオ香港の九龍を舞台に描かれる近未来SF・ラブミステリー。
だと、わたしは思ってるのだけど、今後どう転ぶのかわからない。。。
『恋は雨上がりのように』の眉月じゅん先生による、不動産屋で働く30代男女2人の恋愛奇譚。シネマティックなコマ割りとゴチャついた九龍砦の街並みが郷愁とワクワクを同時に呼び起こして、この魅惑の異国感溢れる日常に没入出来る感じがあります。恋愛模様にも不思議な時空間の歪みにもドキドキを味わえるところと、飲茶や屋台ごはんの美味しそうなところにも心惹かれる物語。

(8)猫が西向きゃ 全3巻 漆原友紀

このマンガはどちらかというと妖寄りのお話なのだけど、時空の歪みが大いに関係してくるので、この本棚に入れました。

日常的に起こる、人の心の隙間の深さが関わる不思議な事象『フロー』を凸凹コンビと猫1匹でなんとかしていく解決奇譚。
蟲師』の漆原友紀先生が描く、ゆるやかでおだやかだけどお腹のどこかがスーッと不安になる怪奇現象が大好き。人の心の隙間ってどこにその深さがあるか見えないし、自分でさえもわからないから、こうして怪奇現象として現れることがあると思うと、ドキドキしてしまう。そんな現象が常にどこかで起きる可能性を秘めながら暮らす日々は小さな不穏を孕んでいても基本的にはとても穏やか。解決する術がある世界だからこその穏やかさと拭い切れない不穏さとのバランスの中にある日常生活を体験できるお話です。

飄々とした性格の主人公・広田さんの根無草的暮らしぶりに夏休みが続いてるみたいなゆるさを感じることが出来ますが、その暮らしぶりには理由がありました。時空を自在に行き来する猫にも注目!

(9)私にできるすべてのこと 池辺葵

SFな日常を体感するマンガ本棚、ラストはこちら。

プリンセス・メゾン』の池辺葵先生が描く新しいSF作品。
田舎町の片隅で人間に混ざりながらひそやかに暮らすアンドロイドたちと、彼らを家族として受け入れている持ち主たちとの日々を描いた物語。
全体に流れる、静かでやわらかいのにどこかがシンと冷えた空気感が池辺節なSFです。次第に明らかにされるアンドロイドたちの窮地に胸奥をキュッと掴まれます。
アンドロイドが溶け込む日常が絶妙に未来未来していないところ、例えば、家にお花を飾ったり、インスタントでは無い料理を作ったりするような生活感ある日常の中に彼らがいるというところ、そこに生命力の輝きの素になるような存在の在り方を感じられて幸せな気持ちになりました。アンドロイドが作るご飯が美味しそうに見えるところも魅力。こういうアンドロイドと暮らすという選択肢を選びたくなるお話です。



『SFな日常を体感する本棚』
いかがでしたか?
気になったものは
いまのあなたに必要なメッセージが
きっとある
物語のはず!笑

ご自身で選んだテーマの
マンガ本棚を作るのも楽しいですよ。

次回は、
『雨の日に読みたいマンガ本棚』

ご紹介します。


▽▽▽  アルで作った本棚こちら  ▽▽▽

これから来る夏に向けての
おすすめはこちら。



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ヨシコンヌ
しろくまʕ ・ω・ )はなまめとわし(*´ω`*)ヨシコンヌがお伝えしたい「かわいい」「おいしい」「たのしい」「愛しい」「すごい」ものについて、書いています。読んでくださってありがとうございます!