蚊は顔がお好き やっぱり蚊帳でしょ!
◆「室内の蚊」と「屋外の蚊」
虫刺されで最もポピュラーなのは「蚊」でしょう。
蚊は、家の中では主に「アカイエカ」、屋外では主に「ヒトスジシマカ」による被害が多いと言われています。
「アカイエカ」に漢字を当てると「赤家蚊」でしょうか。
やや赤色をしており、家の中にいます。
「ヒトスジシマカ」を漢字にすると「一筋縞蚊」でしょうか。
一筋ではありませんが、白と黒の縞があるように見えます。
いずれにせよ、あまり気持ち良いものではありません。
◆刺されやすい部位は?
蚊は顔(特に耳とまぶた)や手を好んで刺します。
そこがダニとの違いです。
ダニは引っ込み思案なのか、お腹など、服に隠れた部分を指します。
◆腫れる人と腫れない人との違いは?
蚊に刺されても、大きく腫れる人と、ほとんど腫れない人があります。
その違いは何でしょうか。
ひと言でいうと「年齢」です。
厳密にいうと「刺された回数」です。
蚊にまったく刺されていない人は、たとえ刺されてもまったく腫れません。
何回か刺されると、赤く腫れるようになってきます。
幼児が一番大変です。
顔を刺されると、大きく腫れて別人のようになり、なかなか引きません。
その後、刺される回数が増えるに従い、腫れは小さくなります。
中学高校になると、それほど腫れません。
大人になると、1㎝くらいふくれて、数時間で引いてしまいます。
お年寄りになると全く腫れなくなります。
◆蚊対策は? やっぱり蚊帳でしょ!
自宅にて、蚊に刺されないようにするには、どうすればよいのでしょうか。
電子蚊取りの「アースノーマット」「キンチョウリキッド」が有名ですが、個人的にはおススメできません。
電子蚊取りには農薬と同じ成分が含まれており、締め切った部屋で使用すると、屋外で散布される農薬より高濃度になると言われています。
危険な化学物質は、できる限り排除したいものです。
煙が出る蚊取り線香も、呼吸が苦しくなってきます。
蚊対策の決定版は、昔ながらの蚊帳ではないでしょうか。
蚊取り線香のなかった幼少時、両親が蚊帳をつるしてくれた記憶があります。
ネット通販で、数千円で手に入れることができます。
小さいお子さんのいる家庭では、検討してはいかがでしょうか。
参考文献
1)夏秋優:「虫刺症」,小児科診療 82(11): 1461-1465, 2019.
2)山下玲夜:『見てわかる!図解 経皮毒』,日東書院本社,2005