餅をラップしてチンしたらプラスチックになった
◆プラスチック味の餅
去年の冬のことです。
陶器の容器に餅を入れて、ラップして電子レンジでチンしました。
見ると、ラップが餅にくっつき、ラップに穴が開いていました。
ラップをはがして餅を口に入れたところ、プラスチックの味がするのです。
「なんだ、これは!」
ラップに接していた餅の部分を取り除き、食べようとしましたが、
まだプラスチックの味がします。
(とはいえ、プラスチックを食べたことはありません)
泣く泣く、餅はゴミ箱行きになりました。
◆3種類のラップ
一体、何が起こったのか。
ラップの勉強をしました。
ラップには「サランラップ」「クレラップ」「ポリラップ」などの商品があります。
その材質には3種類あります。
①ポリ塩化ビニリデン
②ポリ塩化ビニル
③ポリエチレン
①②は、燃焼すると塩素を発生します。
③は塩素を発生しません。
また、①②には、柔軟剤や安定剤などの添加物を含んでいる製品が多く、
③には添加物を含まない傾向がありました。
食品を包むラップは安全な方がいいと思い、
添加物を含まないポリエチレンのラップを用いていました。
しかし、耐熱温度に落とし穴がありました。
◆ポリエチレンはレンジで溶ける
それぞれラップの耐熱温度を見てみましょう。
①ポリ塩化ビニリデン 140℃
②ポリ塩化ビニル 130℃
③ポリエチレン 110℃
耐熱温度が最も低いのがポリエチレンであるため、
餅の熱でラップが溶けてしまったのです。
では①②のラップなら、よかったのでしょうか。
◆ラップはレンジでチンしない
プラスチックの健康被害については別の記事に譲りますが、
溶けたラップが健康に良いはずがありません。
たとえ、耐熱温度以下で、ラップが溶けていないにしても、
あまり気持ちよいものではないでしょう。
レンジでチンする場合は、ラップをしない方が安全です。
多少、食べ物が乾燥するかもしれませんが、プラスチックよりマシです。
どうしてもラップを使ってチンする場合、
ラップが食べ物に触れないようにしましょう。
冷蔵庫に食べ物を保存するときも、
プラスチック容器より、ガラスか陶器が安全でしょう。
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