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シャンプー 1度洗い派? 2度洗い派?
◆頭がかゆい若者
10~20代で、頭がかゆくて皮膚科を訪れる人があります。
見ても何にもなっていません。
よく見ると、頭皮の皮脂が無くなり、乾燥しています。
こんな人の多くは「2度シャンプー派」です。
◆2度目のシャンプーで満足
一般に、若い人は、きれい好きです。
浴室に入るとなかなか出てこない時期でしょう。
髪も、シャンプーをたっぷりつけて念入りに洗います。
最初は泡立つものの、洗っているうちに皮脂を取り込んで
泡立ちが無くなります。
今度こそと2度洗いを敢行します。
髪がモコモコの泡に包まれて初めて、「これこれ」と満足します。
この時、頭皮では何が起こっているのでしょうか。
◆「かゆい → シャンプー → 乾燥」の悪循環
皮膚の表面は、皮脂膜というアブラの膜でコーティングされています。
シャンプーをすると皮脂膜が取れて皮膚がむき出しになります。
防御膜を失った皮膚は乾燥し、かゆくなります。
「頭がかゆいのは、頭皮がアブラで汚れているからだ」と
シャンプーに熱が入ります。
しっかり2度洗いしたため、頭皮はさらに乾燥します。
この悪循環の車輪が、グルグルと回って、止まらなくなるのです。
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◆シャンプーは1度で十分
シャンプーはボディソープよりも、洗浄力が強くなっています。
脂性肌の若い人でも、シャンプーは1回で十分と思われます。
泡立ちが不十分でも、汚れは十分に取れています。
それ以上洗うと、大事な皮脂膜が無くなってしまいます。
頭がかゆい時、「アブラが取れてないから」でなく、
「アブラが取れすぎているから」を考えてみましょう。