●70歳を過ぎると、石けんは陰部と足の裏のみ
◆かゆみの原因は、皮膚の乾燥
高齢者で「体がかゆい」と病院を受診する人の多くは、
乾燥によるかゆみです。
服を脱ぐと、粉が舞うほど乾燥しています。
皮膚の表面は「皮脂膜」によって保護されています。
「皮脂膜」は、アブラと汗によって作られています。
加齢により、皮膚から分泌されるアブラと汗は激減します。
高齢者の皮膚は砂漠のように乾ききっています。
皮膚は乾燥すると、外からの刺激を受けやすくなり、かゆくなります。
かくと皮膚のバリアが破壊されてさらにかゆくなります。
かゆみ対策は、どうすればよいのでしょうか。
◆下着は綿
下着は綿100%のものがおススメです。
綿は化学繊維と比べて最も刺激が少ないからです。
冬に暖かい下着として有名なのがヒートテックですが、
皮膚が乾燥するという欠点があります。
下着を綿100%に替えただけで、かゆみが収まった人もあります。
◆石けんは使わない
石けんはアブラを落とすためのものです。
石けんを使うと、皮膚の表面の「アブラ汚れ」だけでなく、
「皮脂膜」も洗い流されてしまいます。
20歳の頃は、石けんで皮脂膜を落としても1日で元に戻ります。
50歳を過ぎると、3日はかかるでしょう。
70歳を過ぎると・・・、基本、石けんやシャンプーは必要ないと思います。
頭はお湯だけで洗い、湯舟で体をさするくらいで十分でしょう。
石けんを使うとすれば、陰部やお尻、足の裏くらいでしょうか。