アトピーのお肌は石けんを嫌う?
アトピー性皮膚炎の9割以上の人は、皮膚に悪い細菌である黄色ブドウ球菌が増えており、通常の皮膚には、この菌はいません。1)
皮膚は、悪い細菌が増えないように、その表面は弱酸性に保たれています。
皮膚が中性になってしまったら、悪い細菌が増えてしまいます。
通常の石けんはアルカリ性なので、
石けんで体を洗うと、皮膚が中性になります。
ということは、「弱酸性の石けん」がよいという理屈です。
「アルカリ性石けん」と「弱酸性石けん」を比較した論文があります。2)
◆「アルカリ性石けん」VS.「弱酸性石けん」
18~22歳の健康な女性20名を対象に、
「アルカリ性石けん」と「弱酸性石けん」を用いて実験しました。
結果は、「アルカリ性石けん」で洗った皮膚は中性になり、
2時間たっても弱酸性に戻りませんでした。
「弱酸性石けん」で洗った皮膚は弱酸性のままでした。
アトピー性皮膚炎の人が通常の石けんを用いると、
悪い細菌が増えてしまうかもしれません。
石けん対決は、「弱酸性石けん」に軍配が上がりました。
近くのスーパーで「弱酸性のボディソープ」を探したところ、
花王の「ビオレu」を発見しました。
「ビオレu」には2種類あり、「ビオレu うるおいしっとり」と
「ビオレu さっぱりさらさら」とがあります。
アトピー性皮膚炎の人には「ビオレu うるおいしっとり」が良いでしょう。
(※注 残念なことに、花王からは1円ももらっていません)
参考文献
1)松岡悠美「アトピー性皮膚炎における黄色ブドウ球菌の病原性」,皮膚科の臨床,5月臨時増刊号,p.754-758,2019
2)吉武 美佐子ら「清拭に用いる石鹸の種類の違いが皮膚水分量・油分量・pHに及ぼす影響 アルカリ性石鹸と弱酸性石鹸の比較」,日本看護科学学会学術集会講演集 27回,p.196 ,2007
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