夏の4つの花粉症 ~鼻、目、皮膚、食べ物~
◆夏の花粉症
花粉症といえば「スギ花粉症」が有名です。
2~4月に、鼻がムズムズして、くしゃみ、鼻水が止まらないという
定番の花粉症はスギ花粉症です。
5月に入るとスギ花粉も一段落つきますが、
次にやってくるのが「夏の花粉症」です。
“一難去って また一難”
“花粉に休みなし”
夏に飛ぶ花粉は、イネ科の花粉です。
具体的には、カモガヤ、ハルガヤ、オオアワガエリ、ギョウギシバなどです。
◆3つの花粉症
一口に花粉症といっても3種類あります。
鼻、目、皮膚の3種類です。
どんな症状でしょうか。
〔鼻の花粉症〕
鼻がムズムズ、ハクションのくしゃみ、鼻水がズルズル
〔目の花粉症〕
眼がしらや目の淵がかゆい。
〔皮膚の花粉症〕
まぶたがはれる。目の周りが赤くなってかゆい
◆もう一つの花粉症、食物アレルギー
花粉が関係したアレルギーに、もう一つあることが最近分かってきました。
果物や野菜を食べた時に、口がかゆくなったり、はれたり、ピリピリしたりする「口腔アレルギー症候群」です。
花粉と密接な関係があるので、
「花粉‐食物アレルギー症候群」とも言われています。
ある花粉とある果物が、共通した成分(抗原)を持っているために引き起ります。
夏の花粉症でみてみましょう。
◆果物や野菜で口がイガイガしませんか
夏の花粉症を引き起こす「カモガヤ」や「オオアワガエリ」はイネ科の植物であり、道端や川沿いに生えています。
その花粉と同じ成分(抗原)を持っている食べ物は下記です。
メロン、スイカ、キウイ、オレンジ、トマト、ジャガイモ、ピーナッツ
夏に鼻がムズムズしたり、目がかゆくなる人は、
イネ科の植物の花粉症かもしれません。
イネ科の花粉と共通した成分(抗原)を持っている果物や野菜には、
注意が必要です。
口がイガイガする場合は食べないか、火を通して食べましょう。
参考文献
1)大澤陽子:「花粉・食物アレルギー症候群の現状と展望」,耳鼻咽喉科免疫アレルギー 38(2): 43-49, 2020.
2)そらいろネット:https://sorairo-net.com/plant/06/2006/005.html
3)花好きを応援!総合花サイトみんなの花図鑑:https://minhana.net/wiki/%E3%82%AA%E3%82%AA%E3%82%A2%E3%83%AF%E3%82%AC%E3%82%A8%E3%83%AA/