足のニオイの方程式:対策は「制汗」と「殺菌」
◆足はなぜ臭うのか
足のニオイは、わきや頭が夏にニオイが強くなるのと異なり、
夏も冬もニオイは変わりません。
足はなぜ臭うのでしょうか。
次の質問の( )をお答えください。
汗+( )=ニオイ
この、足のニオイの方程式の答えは「細菌」です。
汗そのものはそれほど臭いませんが、
細菌と反応してニオイを発するのです。
◆足は天然の培地
皮膚には、たくさんの菌が住んでいます。
これを常在菌といいます。
細菌を増やして調べるとき、寒天培地を使います。
足を寒天培地にペタリとつけ、37℃で培養すると、
2~3日後には、足の形で細菌が群れをなして増えてきます。
足に細菌がたくさんいるという証拠です。
足はある意味、天然の寒天培地といえます。
足の裏は角質が厚く、適度な湿度と温度、栄養分に富んでいるからです。
靴の中の足は、「細菌さん、増えてください」と言わんばかりの絶好のコンディションです。
◆デオドラント製品の選び方
ニオイ対策の第一歩は、毎日、足を石けんで洗うことでしょう。
石けんは普通のもので十分であり、ゴシゴシ洗う必要もありません。
しかし、いくらきれいに洗っても、ニオイはゼロにはなりません。
ニオイが気になる場合、デオドラント製品を試してみるのもよいでしょう。
ニオイは「汗」と「細菌」によって生じます。
汗を抑える「制汗」と、細菌を殺す「殺菌」の、
2つの作用のある製品が望ましいです。
制汗成分には、塩化アルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム、パラフェノールスルホン酸亜鉛などがあります。
殺菌成分には、トリクロサン、塩化ベンザルコニウム、イソプロピルメチルフェノールなどがあります。
「デオドラント 足 制汗 殺菌」で検索し、
上記の成分を含んだ製品をチョイスしてはいかがでしょうか。
参考文献
1)久加亜由美:「体臭の多様性」,MB Derma. 309: 67-74, 2021.