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アトピー性皮膚炎は足浴で「汗活」をしよう

「アトピー性皮膚炎は汗が出ない病気」と言われます。

“乾燥が汗をかかないせいであるとは,多くの患者,医師とも
考えないで来た”と塩原哲夫医師は述べています。

「基礎発汗の低下が乾燥肌の原因」とは、
患者も医者も気づかない盲点でした。

では、どうすれば汗をかけるようになれるのでしょうか。

◆効率よく汗をかくには足浴が一番!

塩原医師は、効率よく汗をかく方法を検討しました。

「足浴」「暖かい部屋」「湿度の高い部屋」
3つの条件で比較したところ、最も効率よく汗がでたのは「足浴」でした。

「足浴」は、足が温まるだけではありません。
体全体を温めたのと同じように、体の皮膚の温度が上昇するのです。

どのような足浴がよいのでしょうか。

◆お湯は15センチ、40℃で10分

足浴では、お湯をどれくらい入れたらよいのでしょうか。

お湯の深さを15センチ、21センチ、42センチの3通りで調べた研究あります。

参考文献より引用(一部改変)

3通りとも同じくらい体が温まったのですが、足浴終了後、
体の保温が最も続いたのが深さ15センチの足浴でした。

お湯はたっぷり入れた方がよいように思いますが、
水深15センチが最も湯冷めしないことが分かりました。

お湯の温度は40~41℃が適切で、リラクゼーション効果があります。
42℃以上だと交感神経が刺激されて脈拍が早くなるため、
よろしくありません。

足浴時間は10~15分がよいとされています。

足浴で基礎発汗をアップして、しっとりお肌になりましょう。

参考文献
1)塩原哲夫:「汗とバリアから見たパズルの解き方」,日本皮膚科学会雑誌 128(2): 177-182, 2018
2)藤平保茂,中村美砂:「成人男性を対象とした浸漬部位の違いによる下腿浴 (足浴) が生理学的変化に及ぼす影響に関する研究」,大阪河崎リハビリテーション大学紀要 12: 27-36, 2018

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